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第20回 志望校をどう選ぶか(1)

子どもたちのモチベーションを強くするためにはやはり第一志望を決めるというのは効果があります。
子どもがその学校に行きたいと強く思えば、やはり勉強に対する意欲もわいてくるでしょう。しかし、その志望校をどうやって決めるのか?という問題になると、なかなか難しい問題になってきます。

例えばお父さん、お母さんが自分の卒業した学校に入れたいと思う場合、これはイメージがわくでしょう。どういう学校であるかも良くご存知ですから、子どもにそういうことをアピールすることも容易かもしれません。しかし、実際にどんな学校なのか、よくわからないケースもあるでしょう。これまで、ずいぶん学校の選び方についてお話してきましたが、大学受験の情勢がまた少し変わりつつあることも考えてお話したいと思います。

まず、大学受験校を選ぶか、それとも付属校を選ぶかという問題です。

早稲田や慶應に関して言えば、大学受験でこれらの大学に入るより、内部から進学した方が楽であることは明らかです。慶應はほぼ全員が大学に進学できますし、早稲田の割合も上がってきました。他の大学付属校でも比較的内部からの進学の方が簡単でしょう。ただ、付属校は行く大学が最初から決まるので、その大学にいかせることが親としてよいか?ということになりますね。

では、受験校は?ということになるのですが、例えば中堅の私立男子受験校を考えてみましょう。
この学校は1学年約200名、東大が3名、早稲田慶應が70名前後の合格ということになっています。早稲田慶應の70名は合格者ということですから、まあ一人2学部か3学部合格すると考えると、20名~30名が早慶に合格するレベルだったということになるでしょう。この学校の2月1日の合格偏差値がだいたい58~60です。

大学受験はやはり全国レベルですから、なかなか大変ですね。結果として早稲田慶應ならば、付属校は悪くない選択肢でしょう。でも、いろいろな可能性を考えると、大変ではありますが、やはり受験校が良いということになると思います。

このどちらかを選ぶということが、まず志望校を考える上での大きな分かれ道です。

女の子の場合は、早稲田慶應がなかなか大変ですが、やはり受験校を選ぶのか、付属校を選ぶのかを考えておく必要があるでしょう。ただし、ここに推薦枠というのがあって、受験校であっても付属のような大学の進み方ができる学校もあります。香蘭も立教大学の推薦枠が増えてここのところ人気が出てきています。この情報は、しっかり集めておいた方が良いでしょう。

これが決まることによって、学校はかなり絞られることになります。

第19回 分数の計算

分数

新5年生で分数の計算が始まっています。これは3つの帯分数の計算の例ですが、要はどこまできちんと式を書き、確認をしていくかという習慣をつけられるかにかかっています。分数の計算、小数の計算は大人がやっても当然面倒です。しかし入学試験において、この計算力がしっかりしていないとミスが多くなり、合格に結びつきません。

計算練習というとたくさんの問題を解くイメージがありますが、それよりも
(1)きちんと式を書く。
(2)前へ進むときに一度確認する。
という2点をしっかり身に着けるように練習することが大事です。

割合や比を5年生で学習する塾が増えましたが、その割に計算力がしっかり身についていないことが多く、これが算数のつまづきの元になることが少なくありません。

しっかり練習しましょう。

第18回 新4年生

いつから受験準備を始めればいいのか、いろいろと考えがあると思いますが、私は基本的に4年生の後半からでいいと思います。

ただ、4年生の1年間はその助走期間として、自宅でもいいし、塾でもいいから算数と国語の勉強を始めるといいと思うのです。たくさん勉強をする必要はありません。ただ学校以外の勉強をするという意識を育てる必要があります。例えば中学受験のテキストを使って自分で勉強する、計算や漢字の練習をしたり、文章の読解をやってみるというのは受験準備にとって必要なことだと思います。

今年は、新4年生の授業を菊名で何回かすることになり、子どもたちの面倒を見ているのですが、子どもたちに学習習慣をつけるという点にしぼって授業をしています。例えば、復習をどうやってやるのか、文章の音読の練習はどうするのか、漢字の練習はどうするのか、そういうことをひとつひとつ話しながら、「自分からやる習慣をつけるように」していきたいと思っています。

別に塾に行かなければいけないということではなく、学校以外の勉強を自分でするという習慣をつけていくと、実際に4年3学期から受験勉強を4教科で開始するときに大いにプラスになるでしょう。

ただし、4年生の間、あまり成績にはこだわらないことです。ここで消耗戦が始まってしまうと、まだ十分にそれを受け止める力のない子どもたちは自信をなくしてしまいます。この時期の勉強は「おもしろい」とか「どうやって解くんだろう?」というような興味中心の勉強であればよく、勉強を楽しむ姿勢が重要です。お父さん、お母さんがいっしょに勉強してあげるときは、ぜひその点に注意してほしいと思います。