なおなおパパママ講座」カテゴリーアーカイブ

第132回 「終わらせる」と「わかる」

■ 例えば算数で10問、問題を解く宿題が出たとしましょう。この10題は自分で答え合わせをしてよい、ということであったとすると、途中でもう答えを見てしまう子がいます。一方で、いろいろやった結果として、半分しかできなかったという子がいます。

■ どちらが伸びるか?といえば、当然のことながら後者の子でしょう。しかし、単純にノートを見ているだけでは、前者の子がいったいどのタイミングで答えを見たのか、わからない場合があるわけです。だから、「結構、がんばったねえ」なんてほめられてしまうかもしれない。しかし、こういう子は本当にわかっていないから、今度は解答が見られないテストではできない、ということになるわけです。

■ 「家でできたのに」と思われる場合もあるでしょうが、本当はできていなかたった。ではなぜ、この子は答えを見たのか、といえば当然、早く終わらせたかったからでしょう。では、なぜ早く終わらせたかったか?終わらないと、怒られるから、かもしれないし、終わればゲームができるからかもしれない。つまり、この子の目的は「終わる」ことであって「わかる」ことではない。

■ そうなると、これはいくら時間をかけてもできるようにはならないのです。

■ 子どもたちは、自分にとって都合の良い方に向かいやすいのです。本当はわかるということが自分にとって都合の良いことであるはずなのだが、そんな長期的な視野はあまり持ち合わせていない。それよりは、友達から貸してもらったゲームをやりたいとか、そんなことの方に眼が行きやすい。だから、本当にちゃんと勉強しているのか、(つまりそれは、時間をかけているだけでなく、わかっているのか?)ということを確認していかないといけないのです。

■ 本当は、そんなことは確認すること自体、時間のロスだと思われるかもしれませんが、実際にはそんなロスを平気で積み重ねている子どもたちが多いのです。だから、私は量にこだわらないことにしている。それよりも何がわかって、何がわかっていないのかを明確に区別できることの方が必要だと思います。で、自覚のある子はそれが自分でできるかもしれませんが、それは6年生の後半になってからの話。それまではやはりお父さん、お母さんの力が必要でしょう。

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第131回 進学校と大学受験

■ 進学校というと、何となく大学受験の塾とそう変わらないのではないか、というイメージをもたれるかもしれません。特に管理型の学校は、成績管理をしたり、順位を発表したりすることはあるので、確かにハードな部分も多少はあるかもしれませんが、しかし、一般的に言えば、それは少数派と言えるでしょう。学校は、毎日子どもたちが生活するところだから、例えば成績順に席を決める、というようなことは有り得ない。むしろそういうことで起こる軋轢に配慮することが多いでしょう。

■ しかも、大学受験に対応する授業というのは、それほど多くはないのです。高校2年以降、理科系、文科系に分かれていく段階では、それぞれの科目について大学受験を念頭にした演習コースをスタートさせるところもありますが、それまでは比較的のんびりしているというか、違う視点で授業が行われます。

■ 大学受験というのは、やはり本人がしっかり自分で勉強できるようになっていないと、できるようにはならない。これは小学生よりはっきりしている。本人が本気になって受験に向かうためにはどうすべきか、ということを考えると、やはりモチベーションをしっかり創り上げていかないといけない。

■ 例えば、理工学部に進学するということは、その専門を勉強したいと思うから受験するわけで、ではその理工学部で何を勉強するのか?ということに対してしっかりとした目標がないと大学受験の勉強には力が入りません。そこで、中学1年生から、いろいろなことをやらせていく。

■ 単にカリキュラムにしたがって勉強させるよりも、例えば理科実験ばかりをやったり、あるいは1冊の本をずっと1年間掘り下げてみたり、ローマ史ばかりを勉強してみたり、ということをやる。つまりこれは学問や研究がどういう形で行われるかを模擬的に体験しているわけです。

■ そういうことは授業にとどまるものではなく、例えば文化祭でもそうだし、あるいは部活もそうでしょう。文化祭で初めて経験した演劇が好きで舞台演出の道に進んだ子もいれば、天体に興味を持って物理学に進む子もいる。何がきっかけとなるか、学校がわかっているわけではありません。それは子どもたちの中に潜んでいるものだから。だからあれこれ形を決めるよりは、自由な活動の中で「これをやりたい」と思ってもらえればいい。

■ 英語や数学はカリキュラム通り進むことが多いでしょうが、それでも何かと工夫がある。そういう中から子どもたちの可能性が引きだせれば、それでいいのです。

■ 学校は塾とは違います。一番根源的な問題をまず解決しなければ、つまり、なぜ大学に進むのか、というところが明確になっていない限り、子どもたちはがんばらない、ということがよくわかっているから、こういう道筋を踏むわけで、それを6年間というスパンでやれるから、やはり中高一貫校には魅力があるわけです。

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第130回 育てる部分と育つ部分

■ 子どもたちが成長していく過程を見ていくと、やはり親や家庭が育てる部分と、自分から育つ部分があるように思います。例えば中学受験をして私立に進めば、そこで新たな友達や人間関係が生まれるわけで、それが子どもたちの人生の一部になります。それは受験をしたから得られた部分があるわけで、これはそういう選択をしたという面では育てる部分かもしれません。

■ 一方、14~5才を過ぎればだんだん自分というものができてきて、やがて関心のあること、興味のあることに進んでいく。家業を選ぶのもそれはその子の選択の結果であって、自ら考え、自ら決断していく中で得ていく力は明らかに自分で育つ部分でしょう。

■ では、よい環境をめざして私立にいれることがすべてプラスになるか、といえばそうとは限らない。無理して入ってついていけず、かえって引き込まった子どもたちも少なくないでしょうし、あるいはスクールカラーが合わずに、もう一度受験をし直した子どもたちもいます。

■ もちろん親は良かれと思ってやることですが、それが全て良かったか、といえばそうではないかもしれません。ただ、私はそこで「ああすればよかった」と思う必要はないと思っています。

■ もし、その環境が合わないのであれば、今度は合う環境を考えてあげればいいだけのことであって、ここでなければ、と考える必要は何もない。せっかく入ったのだから、と思われるかもしれませんが、それが子どもたちにとって苦しいものであるならば、それはとっとと切り替えた方が良いのです。

■ ああ、すればよかったと考えるよりは、今どうするかを考え、全力で応援してあげればいいのです。だから、今のところは良かれと思うのであれば、受験に向かうのが良いでしょう。ただ、それがどの子にも合う道とは限りません。

■ その場合は、では次に何を考えればいいのかを、子どもと話しながら決めていく。それこそ大事な親の役割だと思います。

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