2015年開成中学の問題です。
古代ローマ時代から現在まで使われている棒はかり(さおはかり)について考えます。
棒はかりは、棒の片側に皿を垂らし、その近くに付けたつりひもをつまみ上げて支点とし、棒が水平になるまでおもりの位置を動かして、皿にのせたものの重さをはかる道具です。
長さ40cm、重さ20gの太さが変わらない棒を用意して、棒の真ん中Aを支点としてつりひもでつるしました。支点Aから左に10cmはなれた位置Bに重さ10gの皿を下げ、棒の別の位置に重さ30gのおもりを下げました。
ただし、おもりは支点Aから棒の右のはしまで動かせるものとします。
問1 皿に何ものせずに、棒が水平になるようにおもりを動かします。棒が水平になるときのおもりの位置は支点Aから右に何cmはなれた位置ですか。小数第1位まで求めなさい。
問2 この棒はかりは、最大で何gの重さまで皿にのせてはかることができますか。ただし、支点の位置と皿の位置は動かさないものとします。
次にこの棒はかりの支点を棒の真ん中Aから左に9cmの位置Cに移動し、皿をその支点Cから左に5cmはなれた位置Dに付けかえました。ここでは、おもりは棒の左のはしから右のはしまで動かせるものとします。この棒の重さは、いつでも棒の真ん中A一か所にすべてかかっていると考えることができます。棒を真ん中Aからずらしてつるしたときにも、そのように考えて計算することができます。
問3 皿に50gのものをのせて、おもりを移動させて棒が水平になるようにつり合わせます。 そのときのおもりの位置に「50g」の目盛りをつけます。同じようにして「60g」、「70g」などの目盛りをつけていくと、となり合う目盛りの間隔はどうなりますか。次のア~ウの中からlつ選び、記号で答えなさい。
ア 棒の右のはしに近づくほど、目盛りの間隔は広くなる。
イ 棒の右のはしに近づくほど、目盛りの間隔はせまくなる。
ウ 目盛りの間隔は変わらない。
問4 「0g」の目盛りは支点Cを基準として左右どちらに何cmはなれた位置ですか。小数第1位まで求めなさい。
問5 この棒はかりは、最大で何gの重さまで皿にのせてはかることができますか。ただし、支点の位置と皿の位置は動かさないものとします。
問6 この棒はかりを最大で500gの重さまではかれるようにするためには、どのような工夫をしたらよいですか。次のア~カの中から2つ選び、記号で答えなさい。
ア 皿を重くする。
イ 皿を軽くする。
ウ つりひもを皿に近い位置に付けかえる。
エ つりひもを皿から遠い位置に付けかえる。
オ おもりを重くする。
カ おもりを軽くする。
【解説と解答】
問1
支点は真ん中ですから、10×10÷30=3.333・・・で3.3cmです。
(答え)3.3cm
問2
一番右端におもりをおくと30×20=600の回転力になるので、600÷10=60
皿の重さを引いて60-10=50g
(答え)50g
問3
(50+10)×5=20×9+30×x ですからx=4 で50gの目盛りはCから4cm右になります。
(60+10)×5=20×9+30×x ですから、x=$$\frac{17}{3}$$
(70+10)×5=20×9+30×x ですから、x=$$\frac{22}{3}$$
と$$\frac{5}{3}$$ずつ増えています。
(答え)ウ
問4
(0+10)×5=20×9+30×x では成り立ちませんから、0は支点の左側にきます。
(0+10)×5+30×x=180より $$\frac{13}{3}$$から4.33・・・
(答え)左に4.3cm
問5
30×29+20×9=870+180=1050
1050÷5=210 210-10=200g
(答え)200g
問6
おもりが重くなれば回転力が大きくなるので、大きい値をはかることができます。
支点と皿の距離が短くなれば、これも重い物をはかることができます。
(答え)ウ オ
===========================================================
中学受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
ガマンの仕方を教える
==============================================================
今日の慶應義塾進学情報
2015年の慶應入試を振り返って(3)
==============================================================
==============================================================
==============================================================
==============================================================
にほんブログ村