月別アーカイブ: 2006年2月

週例テスト

新学年が始まって、2週分の週例テストのデータがそろいました。全塾生のデータを見ていて、おやと思うことがありました。

一番上のコースを取っている6年生の男の子の算数と国語のデータが思いのほか悪いのです。

この子は算数もできるし、授業中の発言もしっかりしています。

でも、テストになるとミスを連発したり、実際に国語の文章が読めていないということになるのです。

こういうとき、私は担任の指導員に聞いてみたり、実際に自分で子どもと話をしに行きます。

子どもはというと「やはり問題ですよね」とひとごとのように言います。しかし、これはこの子なりの反省の裏返し。自分で何とかしないといけないとは思いつつ、どうしてこうなるのかわかっていないということなのです。

指導員には、「授業中、文章の意味がとれているかどうか、確認すること」と「算数のプリントでプレッシャーをかけてみる」という2点を頼みました。文意がとれないというのは、多分、ボキャブラリーが不十分であるからだと思うのですが、当然そうでない場合もあります。これは確認してみないとわかりません。

またプレッシャーをかけるというのは「時間内に解かせる」という点を強く意識させて、普段通り解けるかどうかという点を見てみることです。多分、これは当たりだと思っているのですが、普段授業でできてもそこに弱点があれば点数がまとまりません。入試ではこれ以上にプレッシャーがかかるわけですから、実力を出し切れない子である可能性があるわけです。

そうだとすれば、それなりの練習をさせないといけないわけで、データはその辺の兆候を教えてくれるのです。

テストはクラス分けのためにするのではなく、生徒ひとりひとりのデータからその子の取るべき道筋を見つけるためにやるものなのです。

データは見方によってはいろいろなことが出てくるもの。上手に使って指導に厚みを増したいと思います。

「来るんじゃねえよ」

ある保護者の方からこんな話を聞きました。

息子さんは今年の中学受験で2月1日無事第一志望に合格、これで受験を
やめようと思っていたのですが、塾の先生から3日の学校を受けるように
言われて、当日でかけたのだそうです。

ところが、その学校は彼が合格した学校の姉妹校なので、当然彼と同じ
志望の子どもたちがたくさん受験していて、塾仲間に会ったそうなのです。
「あれ、お前1日受かったんじゃないの?」
「うん。」
「なんだい、来るんじゃねえよ」

まあ、友達同士ですからそういう話だけで、終わったのですがそのお父さん

「やはり受けさすんでなかった」
と思ったそうです。

第一志望校ならもちろん堂々と受けていいと思うのですが、そうでないとすれば
やはり辞退した方がいいと私も思います。

今年も関西の子どもたちが有名校にバスで乗り付けました。

その中にもちろん関東の学校が第一志望という生徒もいるでしょう。しかし
全体の中から見れば、わずかと思います。

結局はその中から合格者が出ても、辞退するのだから入学定員は変わらないし、
目くじらたてていう話でもないかもしれませんが、そうやって塾の合格率や
合格数を上げても大して意味がない話だと思うのですが。

進学塾の目標

進学塾は生徒の合格が目標です。ただ、私はもう少し欲張ったことを考えています。「中学受験、合格して失敗する子、不合格でも成功する子」のあとがきでも書きましたが、今年の受験でも私たちは全員の思いを達成させてあげることができませんでした。で、最後の結果が出なければ進学塾に通った子どもたちの時間がまったく意味がなくなっては困ると私は思うのです。

進学塾は学校ではありません。生徒は合格したい、指導する側は何とか合格させたい、ある目的に対して一致した方向で努力する特殊な環境です。ですから子どもたちに多様な価値観をもってもらったり、いろいろな可能性を伸ばせる場所ではありません。

ただ、目的に向かって教える側も教わる側も一生懸命努力する場所ではあります。したがって、ある目標に向かって努力する道を自ら開いていける力を子どもたちに持たせてあげられるのではないかと思っているのです。

金メダルを取った荒川さんも、決して順風満帆ではなかったでしょう。でも彼女はスケートが好きだったし、いろいろな人に支えられて自分の目標に向かって努力したからこそ、この結果があったでしょう。でも成功できる人は決して多くはありません。多くの人がやはりうまくいかないことが多いのです。スルツカヤさんもコーエンさんも立派にがんばりました。でも4年に1回のチャンスをものにすることはできませんでした。彼女たちの努力は意味がなかったのでしょうか?そんなことは決してないはずです。

試合ですから勝ちもすれば、負けることもあるでしょう。ただ、4位になったその日、応援してくれた多くの観客に感謝して涙しながら「自分がいたらなかった点をもう一度反省して次の機会を狙っていきたい」といった村主さんの言葉が私には一番心に残りました。

私は「よし、また明日がんばるさ」と立ち上がってくれる生徒たちが育つ塾にしたいと思っているのです。