月別アーカイブ: 2005年3月

第12回 得意な科目は何ですか?

■中学入試の場合は、国語、算数、理科、社会の4科目を勉強します。みなさんはどの科目が得意ですか?きっと、得意な科目は一生懸命勉強していて、あまり得意でない科目は「やらなければいけない」と思ってはいても、実際にはあまり時間をさけていないのではないでしょうか。

■昔教えていた子どもに社会の得意な子どもがいました。この子は社会の中でも特に歴史が大好き。ですから、勉強しなさいといわれると、すぐ「社会」の勉強をしてしまいます。本当は、算数や理科の勉強もしなければいけないのですが、残念ながらあまり集中して勉強できていませんでした。

■その生徒と面接をしました。「社会は得意だね?」「はい」「どうして得意なのかな」「え、好きで勉強するからだと思いますけど。」「そうだよね。では、算数は?」「算数はあまり得意ではないので。」「だから勉強しない」「まあ、そうです。」「だったら、算数を好きになればいいんだよね」「はい。」「社会はねえ、君の力はもう僕を超えていると思うんだよね。つまりそれだけ勉強すれば、できるということははっきりしたわけだ。」「はあ。」「だから、算数もやればできるんじゃないかな」

■ということで、その生徒は、社会の勉強はちょっと置いて算数の勉強を始めました。最初はもちろんできません。ただ頼りは「社会はできる、だから算数もできる」です。授業中わからないことはどんどん聞きにくるようになりました。復習にも時間を割きました。そうするとだんだんわかってきます。わかってくるとおもしろくなる、これは勉強した人ならだれでも体験できることです。

■その結果、私と面接してから3ヵ月後に彼の算数の偏差値はなんと10ポイントも上昇しました。そのときはさすがの私もびっくりして、その子を呼び出しました。「すごいねえ。」「はあ。まあ」「やっぱりやればできるってことだね。」「はい。」「後はバランスよくうまく時間を分けて集中して勉強するコツさえつかめればいいわけだ。」「ああ、はい。がんばります。」

■社会が得意だったこの生徒は、算数、理科と進み、一番嫌いな国語も最後はがんばるようになりました。結果として最初のころは当然無理といわれていた第一志望に見事合格していきました。

■実はできないと思い込んでいるのは自分だけということがよくあるものです。得意な科目、あるいは得意なことは誰にでもあります。それができるということは、他のことだって本当はできるのです。国語が不得意、でもそれはやってないだけ。本当はやればできるのではないでしょうか。

■自分の得意科目はなんだろうとぜひ考えてみてください。そしてその科目がどうして得意なのかも考えてみてください。それが他の科目にもあてはめられることは、みなさんにもすぐわかるでしょう。できると思った人ができる、これは実は昔から言われていることなのですが、なかなか実行できないことでもあります。さあ、みなさんはどうしますか?

(平成17年3月23日)

第1回 まだまだ母親講座

■2005年の中学入試はなかなか大変でした。指導要領の改訂後、中学受験者数は右肩上がり。大学が2007年に全入時代を迎えるというのに、今年の中学受験生は首都圏で46000人(推定)。定員が42000人となると、いけない子がすでに4000人出るというのです。しかも男子と女子の間には若干差があって、男子の場合は女子に比べて学校数が少ない。そういう意味で人気校の競争は大変なものです。

■分析を読むと、男子の2月1日校は四谷大塚の80%合格偏差で55以上の学校に60%以上の生徒が受験しているということです。競争が厳しい状況になると親としては多少無理しても何とか合格してほしいと思うようになるものです。

■しかし無理が長く続けば、子どもたちには必ず影響が出ます。かつて第2次ベビーブームの世代が中学受験をしたときも、なかなか厳しい受験でしたが、ともすると信じられない無理がまかり通りました。しかし、今の子どもたちはすでにそれに近い、あるいはそれを通り過ぎた状況にあると思えるのです。

■通塾が多くなり、個別指導、家庭教師、勉強・勉強になってしまっては、本来子どもたちのためにする受験が、子どもの順調な成長を阻害する要因になりかねません。実際に塾が週4回、5回になっている子どもたちが少なくないのです。中学受験は子どもたちがまだ小さい分、保護者のみなさんが子どもたちをサポートしなければなりません。しかし、そのサポートの仕方を間違えると、子どもたちの状況はむしろ悪化してしまいます。

■e-duce.netは家庭を中心に中学受験を組み立てようというご家庭をサポートする目的で作られました。母親講座の連載を始めるのはこれで4回目になりますが、そう簡単には終われないなあという気持ちをこめて「まだまだ母親講座」と名づけました。私共が考える家庭を中心にした中学受験のありかたをお話していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。(田中 貴)

(2005年3月22日)

第49回 e-duce.net

■ここ数年、中学受験の熱がまた高まってきました。今年の受験を見ても、受験者数、受験率とも過去最高です。少子化にもかかわらずこれだけ受験熱が高まってくると、いろいろな無理がまかり通ってきます。中学受験は本来、子どもたちのより良い教育のためにするものが、その過程が目的から逸脱し始めてくるのです。

■それを避けるためには家庭がイニシャティブをとって、お父さん、お母さんが子どもたちをうまくサポートしながら中学受験を進めていかなければなりません。しかし、一方で6年生の問題になると「難しい」「教えられない」という声も聞こえてきます。

■今年の2月から私は久しぶりに母親教室を始めました。四谷大塚の予習シリーズにしたがって6年生の保護者のみなさんに毎週の算数と理科の学習の仕方や問題の解説を行っています。ただ教室へお越しになれる方はやはり少数で、何か別の方法がないかと考えてきました。

■いろいろ考えた末に動画でその内容をお伝えしようと思ったのですが、当然それなりの規模の仕組みが必要になります。残念ながら個人の努力だけではまかないきれないので、今回は会社の力を借りることにしました。それがe-duce.netというサイトです。

■地方や海外の方が、自宅でお子さんを教えたり、あるいは現在塾に通われている方の一助になればと思います。1学期(4月)から毎週の四谷大塚、予習シリーズの内容にしたがって、指導方法や例題などの解説を行います。ただ画面もそれほど大きくないので、長い時間見ていただくのは大変ですから20分程度の長さに編集されています。

■現在試運転を行っています。サイトには今年の中学入試を振り返った「ビデオ版中学入試説明会」の他、また懲りずに始めた「まだまだ母親講座」なども掲載しました。教え方ビデオはサンプル版がごらんいただけますので、お役に立つようであればご入会いただければと思います。

■詳しくはhttp://www.e-duce.netをごらんください。もちろん、田中貴.netも従来通り続けていきますので、こちらの方もぜひお役立ていただければと思います。

(平成17年3月20日)