2020年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

あと何を準備するか

それぞれの子どもたちが過去問と模擬試験でそれぞれのデータを捉えて、準備を進める時期になりました。

受験勉強は切りがないので、やらなければいけない、と考えてもそれがすべてできるわけではありません。時間も限られるし、何より、子どもたちの体力がそう続くわけではない。中学生や高校生と比べれば全然体力が続かないし、睡眠時間を削るのも難しい。体や成長にマイナスになることになるし、実際に睡眠時間が不足すると子どもたちの勉強の能率が上がらなくなります。

したがって、その中で残りの時間で何を準備するのか、しっかり考えて行かなければなりません。

模擬試験の結果を見ていれば、いろいろやらなければいけないことが出てきます。偏差値や合格可能性とは別に答案や問題が子どもの課題を明確に語っている。したがってその課題をどう解決するのか、考えなければいけないのです。

なので、3つ優先すべきことを決めましょう。

算数でミスをなくす、というのも大事だろうし、特に弱いと思われる分野を集中的に勉強してみる、というのでもいいでしょう。

書き出せば、あれも、これもとなりますが、そんなにできないのでまず3つ優先すべきことをやっていくのです。そしてまた見直す。ある程度課題が解決できたら、次の課題をもう一度3つ考えてみる。

そしてそれを実行するのです。

入試最後までこれを繰り返していきましょう。そうすると優先すべき課題がどんどん解決できていくので、合格に向けて進んでいくことができます。何でもかんでも全部できるというわけではないので、まず3つ、これだけはやろうということに絞って実行していきましょう。

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2周目の過去問

この時期、第一志望や第二志望の学校の過去問はもう2回目、あるいは3回目に入っているかもしれません。

過去問は1回やればいいのでは?という考えもあるかもしれませんが、少なくとも2回はやった方が良いと思います。同じ問題をやれば、確かに答えを覚えている場合もあるかもしれませんが、それでもいいのです。

1回目にやるときは、出題傾向を知るという意味でじっくり時間をかけます。試験時間にこだわらず、最後まできっちりやりきらなければいけません。それでないと全ての問題を研究したことにはならないからです。

で、それを10年分やってしまったら、2回目に入るわけですが、今度はそれで合格点を取る練習をするのです。本来、1回研究をしているわけだから、ある程度点数がとれて当たり前でしょう。で、そのことで自信が培われるし、研究してきたことの復習にもなるのです。

3回目をやる時間的余裕はないかもしれませんが、時間があれば3回目をやっても勉強としてはプラスになるでしょう。このときはもう満点がとれるかもしれません。でも、志望校の入試で満点がとれる、というのは精神的にプラスになります。同じ問題は出ない、と言われますが、しかし、やはり入試傾向があるので、似たような問題はやはり出題されていることが多い。

なので、できる限り過去問は繰り返し練習しましょう。

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模試の答案で見直すべき内容

模擬試験が帰ってきたところで、しっかり点検するのは答案です。合格可能性や偏差値は確かに気になるが、これはこの試験のデータを表しているだけなので、これから何を変えればいいのか、を考えるには、やはり答案をチェックする必要があります。

答案をチェックした段階で以下の項目を考えてみます。

□基本がわかっていない分野がないか。

□問題文をを読み飛ばしていないか。

□条件を勘違いしていないか。

□計算間違いをしていないか。

□捨て問に時間を費やしていないか。

それぞれの項目に該当するところがあったら、次に対策を考えていきます。

(1)基本がわかっていない分野がある。

早急に復習する必要がありますが、自分が受ける学校であまり出ないということになれば、それほど時間をかける必要はありません。塾はどうしてもいろいろな学校に対応する分、全部やらせる傾向にありますが、受験する学校で出ないと思われるところは思いきりカットしましょう。問題は出そうで「できない」ところです。そこだけはやはりしっかりまとめて復習する必要があります。その時間を確保してやり直すことが大事です。

(2)問題を読み飛ばした。

以下のルーティンを組み込む練習をします。
1 条件にしっかり下線を引くこと
2 それを使っているかどうかチェックすること
3 答えが出たと思ったら、もう一度問題を確認すること

急ぐから、これらのルーティンもぶっ飛ばすので、間違えることが圧倒的に多いのです。しかし、ひとつのルーティンは数秒しかかかりませんし、間違えて戻ることを考えたら、よほど時間の経済になります。

(3)条件を勘違いした

一番多いのは、自分が知っているパターン問題と勘違いすることです。算数の一行問題などは、割と形が決まっているので、「ああ、あれか」と思い込みやすい。しかし、良く問題を読んでみると若干条件や表現が違う場合があります。子どもは「できる!」と思ったときが一番間違いやすい。だから(2)のルーティンをしっかり実行することです。

(4)計算間違いをした

計算間違いもさることながら、式を書かないから起こることも多いのです。実際に式を書いていけば、防げるミスがたくさんあります。だからまず式を書くことです。例えば円周率をまとめる計算は式を書かなければなかなかうまくいきません。記述式の学校でなくとも式を書いて解く、というプロセスを必ず実行することです。その上で縦の計算をやったら、その場でもう一度見直すことを徹底します。日ごろから計算練習をしていると思いますが、このプロセスを実行せずに練習しても、ミスを防ぐ練習にはなりません。たくさんやるより「間違えない」ということを重視してください。

(5)捨て問に時間を使った

まだできる問題があったのに、難しい問題に手をつけて、とれる問題を落とした、という場合はこれはある意味仕方がありません。ただ、意地になって解くのはやめた方が良い。判断の基準はその1問にかけられる時間の半分程度です。
例えば50分の試験で8問でるとすれば1問は約6分。そのうち半分の3分で、先が見えなければ一度置く、ということは必要なことでしょう。まずは3分で片づけられる問題であるかどうかを見極める。上手に時計を見ることも大事です。この辺は過去問を解くとき、練習すると良いでしょう。だんだん慣れてくれば、勘所がわかってきます。大事なのは「できる問題」を「間違えない」こと。出来ない問題は基本的に合否には関係ない、と思ってかまいません。

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