2012年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

パパママ塾

塾に行かずに、自宅だけで中学受験準備をされている方が案外いらっしゃるのではないでしょうか。

私はそういう方々をパパママ塾と呼んでいます。お父さんが塾長?

しかし家庭で勉強を見るといっても、ひっきりなしに教えているわけではなく、同じ空間(たとえばダイニング)で、子どもが勉強をしているのをお父さんやお母さんが見ている、というところでしょうか。

テレビやゲームをやめて、その時間は勉強する。(親も本を読むなど)という流れのなかで、わからないことをお父さんに聞く。お母さんに聞く。親子で同じ問題を考える。

よいことだと思いますね。

「子どもと密度の濃い時間を過ごせてますね。確かに中学に入ると部活動ばかりで、家族旅行にも行けなくなってしまいましたから、あの経験は貴重でした。」

と語った方がいらっしゃいます。

塾に行かせるとどうしても、塾任せになりやすい。その分、どうしているのか、どうなっているのか、あまり知ることができないでやきもきしている方が多いのではないでしょうか。

その意味で、塾に行く時間を減らして、自宅でじっくりパパママ塾で勉強するというのは、いいことだと思うのです。子どもが実際に外に出なくても済むわけです。

秋の夜長、お父さんも早く帰ってきて、子どもといっしょに勉強してみてはいかがですか?

スランプ?

試験では、できなかった問題が、家に帰ってくるなり解けたりすることがありますね。

本人自身が、「なんで、できないんだろう。」と落ちこんだりして。親ももしかしてスランプ?と心配になったりするでしょう。

しかし、実はよくあることなんです。

緊張したり、妙にプレッシャーがかかっていたり、普段できることができないことが。

私はよくこんな話をしていました。

「例えばプロ野球のピッチャーですら、打たれる時はあるんだ。けれど、その力が変わっているわけではない。だから次の試合にすごいピッチングをしたりするんだ。大事なことは「ダメかもしれない」と思わないこと。次はこんなミスはしないぞとか、次はいい点とってやる、とか、そういう気持ちを強く持つことだ。じゃないと、「また間違うかも」なんて気持ちになってきたりする。それが進むとスランプになるから、気をつけよう。」

常に完璧に行くわけではありません。

ただ、次はよくなってやる、と気持ちをしっかり持って勉強を進めればいいのです。ところが、つい親も慌ててしまって、家庭教師をつけたり、いろいろしてしまう。「いじって」しまうんですね。そうすると子どももそういう気分になってくる。

だから親はドーンと構えていないといけない部分があります。そういえば、以前、プロゴルファーの青木さんが「しゃーんめい」と言ってましたね。仕方がないよ、という意味でしょうが、それをいうことで気持ちを切り替えていたのです。

やってしまったことはもう仕方がない。だから次に同じことをしないようにがんばればいいのです。
まだ本番ではないんですから。

動機づけ

塾の先生の一番の役割は、「教えること」と思われるかもしれません。

しかし、私が思うにはやはり「動機づけ」だろうと思うのです。中学受験は余分な受験です。義務教育の公立中学があるのに、塾に通い、受験勉強をしなければなりません。

したがって、子どもがその動機を持ち続けることができるように、管理、指導していくことは非常に重要な役割といえます。成績が伸び悩めば、当然子どもたちは勉強をやりたくなくなります。しかし何事も同じですが、どこかで壁を突破するまでがんばりきらないといけない。その意味では、そこを突破できるように応援してあげることは、非常に大事なことなのです。

もとより勉強は自分ががんばらないとなかなか身につきません。その努力をどう続けるのか、合格したいという気持ちをどこまで大きくできるのか。塾の先生の大事な仕事でしょう。

それができている先生と、そうでない先生は明確に結果に違いが出てきます。

では、それはどうやって生まれるのでしょうか。

私はコミュニケーションだと思っています。今の気持ちはどうなのか。非常に前向きなのか。それともネガティブなのか。もともと努力をしていないのか、がんばっているのだけれど成果がでないのか。
これはただ授業をやっていればわかるというものではなく、子どもひとりひとりと話しながら、詰めていかなければいけないことなのです。

特に小学生の場合は、この動機づけがしっかりできるかどうかで、合格率が大きく変わっています。

お子さんと話をしていて、塾の先生との会話があまり感じられない、ということであるならば、一度先生とお話をしてみるといいでしょう。問題解決の糸口がみつかるかもしれませんね。