学力を上げるこの一問」カテゴリーアーカイブ

第44回 ことばに関する問題

■1~8の( )にひらがなを1文字ずつ入れて、それぞれの文を完成させなさい。
(1)最後の力をふり( )( )( )。
(2)秋晴れの空をふり( )( )( )。
(3)あきらめてすごすごとひき( )( )( )。
(4)表情がぴりっとひき( )( )( )。
(5)一面の白の中で赤い花がひき( )( )。
(6)悪いうわさをうち( )( )。
(7)新しいクラスの友人とうち( )( )( )。
(8)Yシャツのそれをたくし( )( )( )。

■結構偏差値の高い女子校の入試問題だったので、取り上げてみました。「なーんだ、簡単じゃない」と大人は思いますが、子どもたちにとってはどうでしょうか。

■実際このような出題をする裏には実は、入ってきた生徒たちの観察があるのです。例えば最近の子どもたちの特徴でいえば、「例題」を解くのは上手だが、ちょっとひねられると弱いとか、意外に頭の良い子たちでも「言葉を知らない」などです。そういう観察から危機感を感じて、こういう問題を出題するのかもしれませんね。

■答えは(1)しぼる (2)あおぐ (3)さがる (4)しまる (5)たつ (6)けす (7)とける (8)あげる となります。お子さんはどのくらいできましたか?

(平成18年6月24日)

第43回 数の性質に関する問題

■37人に962個のビー玉全部を次のように配ります。くじであたった7人にはA個ずつ、残りの30人にはB個ずつとします。ただし、Aの方がBよりも大きいものとします。このときAとBにあてはまる数の組をすべて答えなさい。

■要は7×A+30×B=962 A>Bにあてはまる整数の組を見つければいいことになります。数学で言えば未知数が2つ、方程式は1つですから不定方程式と呼ばれるものですが、子どもたちの場合は片っ端からあてはめていくというやり方をとる子が多いでしょう。まず1つみつけることが大事です。

■30の倍数を962に近い順に書いていきましょう。 960+12 930+32 900+62 870+92 840+122 810+152 780+182でやっと見つかりました。7×26+30×26ですね。しかしこれはA>Bの条件にはあてはまりません。ただ一つ見つかりました。そして30と7が互いに素(お互いに公約数を1以外に持たない。)関係ですから210ずつ入れ替えればいいことになります。

■7×56+30×19 7×86+30×12 7×116+30×5の3つが答えになるでしょう。まず一つ見つける、ここからスタートするのです。

(平成18年6月23日)

第42回 水に関する問題

■次の文章を読んであとの問いに答えなさい。
水は、さまざまに姿を変えて自然をめぐり、地球が誕生してからいろいろな働きをしてきました。また、生き物にとっても大切な役割を果たしています。私たちに身近な水について考えていきましょう。地球に海が誕生したことは、今のような塩水ではなく、うすい塩酸だったと考えられています。

■(1)食塩水と塩酸の違いは何か書きなさい。

(2)塩酸が少しずつ変化して今の海水になったとすると、どのような変化があったと思いますか。塩酸の性質を考えて書きなさい。

■(1)の食塩水と塩酸の違いは割りと簡単に書けるでしょう。食塩水は中性、食塩が溶けています。塩酸は酸性で、塩化水素という気体が溶けています。

■(2)(1)がヒントです。問題は塩化水素が食塩に変わると考えるとわからなくなりますが、酸性が中性になったと考えるとわかりやすいでしょう。すなわち海の中にあったアルカリ物資と中和して中性になったと考えればいいのです。

(平成18年6月22日)