各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

圧力に関する問題

2019年吉祥女子の問題です。

温度や圧力の変化による気体の体積変化について、後の問いに答えなさい。
 円柱形の容器に気体Xを入れ、なめらかに動く重さの無視できるピストンでふたをし、その上に図1のようにおもりを置きます。容器の中には温度計が入っていて、気体Xの温度が測定できます。容器全体をあたためたり冷やしたりして、気体Xの温度を変えると、ピストンが上下に動き、気体Xの体積が変わります。気体Xの温度と体積の関係は表1のようになります。ただし、気体Xは液体にはならず、常に気体であるものとします。

(1)温度が35℃のときの気体Xの体積は何Lですか。
(2)体積が43.8Lになるときの気体Xの温度は何℃ですか。
(3)横軸を温度、縦軸を体積としたグラフとしてもっとも適当なものを、次のア~工から一つ選び、記号で答えなさい。

次に、円柱形の容器に図1のときと異なる量の気体Xを入れ、なめらかに動く重さの無視できるピストンでふたをし、ピストンを下向きに押す装置Yで図2のようにピストンに力を加えます。また、容器内の気体Xの温度は変わらないようにします。
ピストンを押す力の大きさを変えると、気体Xの体積も変わります。装置Yがピストンを押す力の大きさと気体Xの体積との関係を調べ、そのときの体積の逆数(分数に直してから分母と分子の数字を入れかえたもの)にしたものをまとめると、表2のようになりました。

(4)次の文章中の空らん( P ),( Q )に入る数を、分数で答えなさい。
 装置Yがピストンを押す力の大きさが10000kgから20000kgに増えると、体積(L)の逆数は( P )だけ増える。また、装置Yがピストンを押す力の大きさが20000kgから30000kgに増えると、体積(L)の逆数は( Q )だけ増える。

(5)装置Yがピストンを押す力の大きさを横軸、体積の逆数を縦軸としたグラフとしてもっとも適当なものを、次のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。

(5)から考えると、装置Yがピストンを押す力の大きさを0kgにしても、体積の逆数は0になりません。このことから、装置Yを使わなくてもピストンには大きな力が常にはたらいていることがわかります。この力は容器の外側の空気がピストンを押す力です。
(6)容器の外側の空気がピストンを押す力の大きさは何kgですか。
(7)装置Yがピストンを押す力の大きさを5000kgにしたとき、気体Xの体積は何Lですか。

【解説と解答】
(1) 10℃上がると体積が1.5L増えます。37℃から2℃下げるので、0.3L下がります。
(答え)46.2L
(2)17℃の時から0.3L上がるので、2℃温度を上がりますから19℃。
(答え)19℃
(3)増加部分が比例しています。
(答え)ア
(4) 1/14-1/21=1/42 2/21-1/14=1/42
(答え)P 1/42  Q 1/42
(5)増加部分が比例しているのでウ。
(答え)ウ
(6)
表2で10000㎏から30000㎏で体積は2:1になっています。本来外からの力が同じように加わった結果2:1になったはずなので
10000+【1】:30000+ 【1】=1:2から1が20000kgになるので【1】=10000㎏です。
(答え)10000㎏
(7)1/42の半分は1/84ですから1/21-1/84=3/84=1/28から28L
(答え)28L

Newフリーダム進学教室からのお知らせ

2019年度6年生後期授業案内

【無料】2019秋の合格手帳9-11月号を差し上げます。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

模擬の合否判定は辛いのが普通


5年生の教室から
5年生から志望校を意識する


慶應進学館から
30分で50問


4年生の保護者のみなさまへ  中学受験パパママ塾「ONE」のご案内




にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

エネルギーに関する問題(2)

先週に引き続き、2019年栄光学園の問題です。ひとつのテーマを元に全体の問題が構成されているので、先週と合わせてご覧ください。

Ⅱ 表やグラフを見て,問に答えなさい。

問1 次の表1は,日本国内で産出した石炭量と輸入された石炭量を示しています。「原料炭」は,おもに製鉄の原料となる石炭です。また「一般炭」は,発電の燃料などに使用される石炭です。解答用紙のグラフの例を参考にして,国内産の石炭と輸入された石炭の量がわかるようにグラフ1を完成させなさい。また,原料炭と一般炭の量がわかるようにグラフ2を完成させなさい。

問2 グラフ1から読み取れることをいくつかあげて説明しなさい。

問3 現在,日本がもっとも多くの石炭を輸入している国を次のア~エから1つ選びなさい。
ア アメリカ   イ オーストラリア   ウ サウジアラビア   エ 中国

問4 次のグラフ3は鉄鋼(粗鋼)生産量の移り変わりをあらわしています。グラフ3と問1で作成したグラフから読み取れることを次のア~エから1つ選びなさい。
ア 鉄鋼生産量の移り変わりは,輸入された石炭量の合計と関係がある。
イ 鉄鋼生産量の移り変わりは,国内産の石炭量の合計と関係がある。
ウ 鉄鋼生産量の移り変わりは,国内産と輸入された原料炭の量の合計と関係がある。
エ 鉄鋼生産量の移り変わりは,一般炭と原料炭の量の合計と関係がある。


問5 次の表2は,電力会社の発電量の移り変わりを示したものです。グラフ4は,表2をもとに作成したものです。これらを見て,次の問に答えなさい。

(1)石油火力の発電量が占める割合は,1985年には小さくなっています。これは,1970年代に起きたある大きな出来事がきっかけとなって,石油以外のいろいろなエネルギーが見直されたことが原因だと考えられます。きっかけとなった出来事を答えなさい。

(2)原子力による発電は,1965年にはありませんでしたが,その後,発電量を大きくしていき,1995年には,3割以上の割合を占めるまでになりました。ところが,原子力発電の発電量は,2015年には落ち込んでいます。落ち込んだ原因として考えられることを説明しなさい。

問6 石炭火力の発電について,これまでに見た表やグラフから読み取れることとしてまちがっているものを次のア~エから1つ選びなさい。
ア 石炭火力の発電量は,1975年から2015年まで拡大し続けた。
イ 1975年から国内産の石炭量の増加にともなって,石炭火力の発電量が拡大し続けた。
ウ 1975年の石炭火力の発電量が占める割合は,1955年の割合を下回っていた。
エ 石炭火力の発電量が占める割合は,2015年には3割を超えている。

Ⅲ.明治時代から現在まで,石炭の使いみちは,どのように変わってきましたか。これまで解いてきた問題や解答をもとに説明しなさい。今はなくなった使いみちと,今もある使いみちをあげながら書きなさい。

【解説と解答】
問1
(解答)

問2
1955年は自給率が100%に近かったが、やがて自給率が低下し、2000年代にはほぼ輸入に頼ることになっています。
(答え)1955年にはほぼ自給できていたが,必要とされる量が増えるにしたがって,自給率は低下し,2000年代に入るとほぼすべてを輸入にたよるようになった。

問3 石炭の輸入先はオーストラリア。
(答え) イ

問4 鉄鋼生産量は石炭の総額と関係しています。
(答え) ウ

問5
(1) 1970年代ですからオイルショック(石油危機)です。2011年の東日本大震災で福島第一原子力発電所の事故から、全国の原子力発電所の多くが停止しました。
(答え) 
(l) 石油危機
(2) 2011年の東日本大震災の際に発生した福島第一原子力発電所の事故をきっかけにして全国の原子力発電所の多くが停止したから。
  
問6  石炭による発電が増加していません。
(答え) イ

Ⅲ 
(答え)明治時代には,石炭は船や鉄道,工場の動力源の燃料や,製鉄の原料として使われた。さらに,石炭から作られたガスが,灯りの原料や調理器具などの熱源として利用された。これらは現在使われていないが,石炭を燃料とした火力発電は現在も行われている。また,製鉄の原料として石炭は多く輸入されて使われている。

【無料】2019秋の合格手帳9-11月号を差し上げます。


Newフリーダム進学教室からのお知らせ

2019年度6年生後期授業案内


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

勉強の仕方がわかっていない?


5年生の教室から
組み分け試験で消耗しない


算数オンライン塾
9月18日の問題


4年生の保護者のみなさまへ  中学受験パパママ塾「ONE」のご案内




にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

電気に関する問題

2019年芝中学の問題です。

芝三郎君は、電源装置、電流計と、スイッチ、金属線①~④をそれぞれ複数用意しました。金属線の太さ(断面積)はどれも同じです。

 図1は複数の金属線に電流を流すことができる装置です。まず、図1の金属線をすべて金属線①にしてスイッチを操作し、「電流を流した金属線の本数」と電流計に流れた「電流の大きさ」の関係を調べ、図2の①を得ました。同じように金属線②~④それぞれについて調べ、図2の②~④を得ました。ただし、電源装置はかん電池1個分の性能を持つようにして使いました。
 これについてあとの問に答えなさい。割り切れないときは四捨五入して小数第二位まで答えなさい。配線に用いた導線の影響は考えないものとします。

(1)図1において、金属線をすべて金属線③に換えて2本の金属線③に電流が流れるようにしました。このとき電流計には何Aの電流が流れますか。
(2)図1において、金属線をすべて金属線④に換えて何本かに電流を流したところ、電流計に0.8Aの電流が流れました。何本の金属線④に電流を流しましたか。
(3)金属線①、②、③をそれぞれ1本ずつ別々に電源装置につないで電流を流すとします。横軸を「金属線の長さ」、たて軸を「金属線を流れる電流の大きさ」としてグラフにするとどうなりますか。グラフの形として最も適当なものを1つ選んで、記号で答えなさい。

(4)同じ長さ・同じ太さの鉛とニクロムを比べると、鉛はニクロムの何倍の電流が流れますか。

(5)図3のように、金属線①と金属線②をつなぎました。電流計には何Aの電流が流れますか。

(6)図4のように、金属線②、③をつなぎました。電流計には何Aの電流が流れますか。

(7)図5のように、金属線①、②、③をつなぎました。電流計には何Aの電流が流れますか。

【解説と解答】
(1)グラフから4本で0.6Aですから2本では0.3Aです。
(答え)0.3
(2)④は4本で0.2Aですから、1本あたり0.05Aです。0.8÷0.05=16本
(答え)16
(3)長さと抵抗は正比例し、抵抗と電流は反比例するので、長さと電流は反比例します。
(答え)エ
(4)②と④を比較したとき、同じ4本で②は1.2A、④は0.2Aですから、鉛の方が6倍の電流が流れます。
(答え)6
(5)金属線①と金属線②では長さは②が①の2倍です。したがって①が3本と同じになります。直列に並ぶので抵抗は3倍ですから0.6÷3=0.2A
(答え)0.2
(6)金属線②は1本で、0.3A、金属線③は1本で0.15Aですから合計0.45Aです。
(答え)0.45
(7)金属線①の抵抗を(1)とすると金属線②の抵抗は(2)となり、金属線③の抵抗は(4)となります。が金属線③は2本が並列になっているので、抵抗は半分になるから(2)です。
したがって抵抗は合計(5)となるので、①の1本の5分の1ですから、0.6÷5=0.12A
(答え)0.12

【無料】2019秋の合格手帳9-11月号を差し上げます。


Newフリーダム進学教室からのお知らせ

2019年度6年生後期授業案内


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
予習型と復習型


5年生の教室から
基本を大事に


算数オンライン塾
9月14日の問題


4年生の保護者のみなさまへ  中学受験パパママ塾「ONE」のご案内




にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村