パパママ先生合格術」カテゴリーアーカイブ

第42回 入試直前の過ごし方

■入試まであと数日。学校を休んでいる子も少なくないでしょう。残りの時間をかけて勉強していることもあるでしょうが、基本的にはかぜをひかないようにするため。やはり子どもたちが集まるところは感染しやすい場所だということに間違いはないのです。ここまでかぜをひかなかったら、前日くらい学校を休んでもいいでしょう。

■さて、前日の準備をきちんとします。まずは持ち物チェック。実施要綱を見て準備してください。基本的に実施要綱に書いてあるもの以外は持ち込まないという考えでいいのですが、時間つぶしの暗記用テキスト、あるいは顔がほてるのをおさえるおしぼりなどは準備しておいていいでしょう。

■保護者の方は、一度、学校まで下見に行かれていると思いますが、まだでしたら、出かけてみるのも、手です。ただし、子どもはいっしょに行かない方がいいでしょう。保護者の方が連れて行くのですから、しっかりルートを確認してください。最近は人身事故も多いので、複数の行き方をインターネットで調べておくのも大事な準備のひとつです。

■明日の試験の準備が終わったら、子どもはやはり勉強した方がいいでしょう。やるものは理社の暗記、これまでやった過去問などがいいでしょう。初めてやる問題も、やさしい問題ならいいですが、難しそうな問題は避けておいた方が無難です。

■夜、寝やすくするためにも、ある程度の時間は勉強してください。そのとき、ていねいに字を書くよう、もう一度、確認しましょう。計算をきちんと書く、字をていねいに書く、合否はていねいさで決まるもの。最後の確認で、ていねいに解く、ていねいに書くを徹底しましょう。

■食事は軽め。スタミナはあまり考えない。むしろ少しおなかがすくくらいが良いでしょう。これは試験当日の朝食もいっしょ。少し空腹くらいの方が頭は回転します。ごはんを食べ、お風呂に入って、もう少し勉強したら、10時ごろには寝ましょう。すでに朝型のライフサイクルになっていると思いますから、すぐ寝れるでしょう。

■もし眠れなかったら。そのときは朝まで起きていよう、くらいに思って布団の中で楽しいことを考えていましょう。やがて眠ってしまうと思います。一番いけないのは「寝なきゃ」と思うこと。そんなことにプレッシャーを感じる必要はありません。明日は快晴。さあ、思いっきり、がんばるぞ!

(平成17年1月28日)

第41回 敬語

■最近、ちょっと気になっていることがあります。テレビで若いタレントさんが自分の親のことを「うちのお父さんに怒られました。」とか「お母さんに教えてもらいました。」とか言っているのです。違和感を感じられますか?本来は「父に怒られました。」「母に教わりました。」が正しいのです。

■面接の時、例えばこんな質問が出たとします。「何が好きですか?」「将棋です。」「将棋はだれとするのかな?」「お父さんとやります。」多分、子どもの多くはこう答えるのではないでしょうか。「父とします。」が正しいのですが、まして「祖父」ということばはでてこないでしょう。「おじいちゃん」と答えてしまうかもしれませんね。

■面接時のことばつかいは、現実の問題として今の家庭をそのまま映し出します。今から「父に教わりました」とか「母といっしょに来ました」とか、言えるようにするのは大変でしょう。かえってそこに気を使ってあがってしまうかもしれませんね。

■だから逆に面接で「父が」とか「祖母が」という言い方ができると目立つかもしれません。いや、それほど今は敬語の使い方がなっていないのです。国語で敬語の問題がたとえできたとしても、面接で使えなければ意味がないのです。まして学校の先生の行動について、敬語で話せる子はいないだろうなあと思います。「先生が教えてくださいました。」うーん、皆無に近いかもしれませんね。

■さて、まもなく入学試験。いまさら、あわてても仕方がないでしょう。ことばを直すということは結構難しいのです。塾で面接の特訓をすることがあります。教室への入り方、座り方、話し方、いろいろ練習するのですが、ことばはなかなか直りません。

■もし間に合うのならば、「父」「母」という言い方だけはマスターさせると良いでしょう。さすがに面接でぶっきらぼうな言い方をする子はいませんから、「父が言ってた」などとはいわないでしょう。「お父さんが言ってました」という言い方になるはずで、これを「父が言ってました」にすれば、ちょっと印象が良くなります。

■ことばはどんどん変わっていきますから、やがて敬語という言い方もなくなっていくかもしれません。しかし、そういうことばを家庭が大事にすると、子どもの育ちはやはり良くなるのではないでしょうか。ちょっとした気遣いが長い時間で大きな差になるので、やはり家庭が注意していかなければならないことだと思います。

(平成17年1月21日)

 

第40回 面接時の服装

■中学入試で面接を課す学校があります。教科試験が終わった後、午後面接をする場合が多いようですが、1月中に面接だけを行う学校もありますし、慶應中等部のように一次試験の合格者に課す場合もあります。面接試験は子どもだけの場合と保護者同伴の場合に分かれますが、いったいどのような服装をすればよいでしょうか。

■子どもの場合、ブレザーを着用することで、フォーマルな演出は可能です。色は基本的には紺。あとはグレー。ブレザーが紺、ズボンやスカートがグレーというのが典型的でしょう。これに白のシャツ、紺ないしグレーのセーターを合わせるとまず、何の問題もなくなります。私立の小学校に行っている場合、小学校の制服という手もありますが、あまり多くはないようです。

■セーターはV襟ですと、シャツを一番上まで閉めてなんとなく窮屈に見えます。その意味では丸襟を選ぶと首周りは楽になるでしょう。シャツは基本的にはワイシャツが望ましいですが、白地であれば、ポロシャツであっても問題はありません。ただし必ず襟がついているものを着用してください。タートルネックのような丸襟の高いシャツやセーターは、教科の試験があるときには首周りが圧迫されて適当ではありません。

■襟が寂しいというのでネクタイを着用する生徒をときどき見受けますが、これは必要ありません。面接だけという場合もあるでしょうが、しかしネクタイは子どももかえって上がってしまう可能性がありますから、避けた方がよいでしょう。

■男子の場合、ズボンは長ズボンでまったく問題はありません。寒い時期ですからあえて半ズボンにする必要はありません。基本的にはウール素材のものがいいでしょう。フラノ素材などオーソドックスです。女子の場合、ワンピースにブレザーを合わせる方法もあります。ただ、女子の場合はズボンを避けた方が無難です。

■靴は別に革靴でなくても問題はありませんが、(多くの場合上履きを用意しますので、靴の問題は大きくはないのです。)黒のスニーカーは上品に見えます。

■両親は普通にスーツを着用します。父親の場合は紺のスーツが一般的、ストライプはなるべく避けてください。ワイシャツは必ず白。ネクタイは地味な柄を選んでください。母親の場合も紺、ないしグレーのスーツ。アクセサリー類は極力避けてシンプルな装いをしてください。靴はこども同様、上履きを用意する関係からあまりこだわる必要はありませんが、黒が原則です。

■洋服はあえて新調する必要はありません。ただ、とにかく目立たない格好を心がけてください。ある入試で格子柄の替え上着にノーネクタイのお父さんを見かけましたが、周りと比べるとやはり違和感があります。別に服装で落ちることはありませんが、TPOに気をつけることができる家庭であることをアピールすることは大事なことです。

(平成17年1月14日)