パパママ先生合格術」カテゴリーアーカイブ

波が出るのは仕方がない

今の中学受験生はなかなか大変です。

まだ小学生だというのに、この夏も本当によく頑張っているのではないかと思うのです。朝から勉強して、午後は塾の夏期講習。夜はまた宿題や過去問。

本当にそんなに続くのか、と思うところもあるのですが、まあ、がんばっています。

だから、その出来に波があるのは仕方がない。

あるときは、すごく問題の出来が良い、ということもあるでしょう。

かと思うと、今日は全然だめだなあ、というときもある。

気持ちが乗っているときもあれば、そうでないこともある。しかし、それでもやっているから、やがてはそれなりに力はついていくものなのです。

それでもがんばってやっているわけですから、ぜひほめてあげてもらいたいと思います。


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は

時間内にできたこと、時間外にできたこと


6年生の教室から
自分で答えを出すことにこだわる


算数オンライン塾
8月11日の問題


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最終回 算数ができない!

■今年の入試分析を読んでいて、算数の合格点、平均点が各校とも軒並みさがったという指摘が出ていました。これはここ2年くらいの現象で、その受験生にあわせるということでもないのでしょうが、算数の問題のレベルが各校とも以前に比べて下がっているという指摘も見られました。

■ここ2年くらいの現象といわれると、やはり指導要領改定の影響を考えてしまいがちですが、実は最近、ちょっと気になっていることがあります。それは進学塾のカリキュラムが子どもの成長に比して早すぎるのではないかということです。

■指導要領改定を機に進学塾はカリキュラムを見直したのですが、その際、指導要領とは逆にやや早めになっていったと記憶しています。その結果、5年生が終了する段階でほぼ受験カリキュラムの学習が一応終わるというペースになったのです。ということは、4年生、5年生の間にこれまで以上に勉強しなければならなくなった、一方で学校でやる学習は簡単になったので、本来4年生から5年生の間に必要な受験用の基礎学力が十分に身につかないまま、受験を進めているのではないかという危惧が私にはあるのです。

■受験用の基礎学力というのは、分数や小数の計算、割合、簡単なおおぎ形の面積などです。学校で習う範囲としては難しい方に入るかもしれませんが、受験塾で言えばいわゆる一行問題にあたるような範囲です。本来こういう範囲を4年生や5年生の間にしっかりと身につけ、受験学年になったら本格的に応用問題や入試問題にとりかかるのが、算数の力を伸ばすのに必要な考え方だと思うのですが、カリキュラムが先、先になるのでそれを追いかけるあまり、これらの基礎学力がついていないのではないかと思われます。

■もうひとつ、私が考える理由があります。それは通塾過多です。本来学習は、一度習ったことを自分の机の上で、自分のペースで解きなおして理解する必要があります。しかし塾に通いすぎるとその時間がなくなり、つねに新しいことを情報としてインプットされるものの、しっかり自分の力にできないまま、毎週のカリキュラムに追われてしまう可能性があるのです。特に最近はお母さんが自宅で勉強させるのが大変なので、つい塾に出してしまう傾向があります。しかし、その結果として子どもが本当に自分の力にする時間がないまま、毎週のカリキュラムが過ぎ去っていくのではないでしょうか。

■指導要領の改定の影響がないとはいえません。しかし、一番の問題は自分のペースで考える機会がないまま、追いまくられている受験のあり方ではないでしょうか。塾の先生は教えるのが仕事ですから、塾に通う分だけ教えることは増えます。ただそれが十分に自分のものにならない限り、その時間はある意味無駄な時間といえるのです。

■私はこういう傾向のなかで、やはり家庭が受験のイニシャティブをとるべきだと思います。ぜひお父さん、お母さんが子どもたちのペースを見守りながら、良いパパママ先生になっていただければと思います。50回にわたり、パパママ先生合格術を連載してまいりましたが、50回という節目を迎えることができましたので、ここで最終回とさせていただきます。今後は懲りずに始めた「まだまだ母親講座」へと引き継ぎますので、ぜひこちらもお読みいただければと思います。2年にわたりお読みいただき、誠にありがとうございました。

(平成17年3月29日)

 

第49回 e-duce.net

■ここ数年、中学受験の熱がまた高まってきました。今年の受験を見ても、受験者数、受験率とも過去最高です。少子化にもかかわらずこれだけ受験熱が高まってくると、いろいろな無理がまかり通ってきます。中学受験は本来、子どもたちのより良い教育のためにするものが、その過程が目的から逸脱し始めてくるのです。

■それを避けるためには家庭がイニシャティブをとって、お父さん、お母さんが子どもたちをうまくサポートしながら中学受験を進めていかなければなりません。しかし、一方で6年生の問題になると「難しい」「教えられない」という声も聞こえてきます。

■今年の2月から私は久しぶりに母親教室を始めました。四谷大塚の予習シリーズにしたがって6年生の保護者のみなさんに毎週の算数と理科の学習の仕方や問題の解説を行っています。ただ教室へお越しになれる方はやはり少数で、何か別の方法がないかと考えてきました。

■いろいろ考えた末に動画でその内容をお伝えしようと思ったのですが、当然それなりの規模の仕組みが必要になります。残念ながら個人の努力だけではまかないきれないので、今回は会社の力を借りることにしました。それがe-duce.netというサイトです。

■地方や海外の方が、自宅でお子さんを教えたり、あるいは現在塾に通われている方の一助になればと思います。1学期(4月)から毎週の四谷大塚、予習シリーズの内容にしたがって、指導方法や例題などの解説を行います。ただ画面もそれほど大きくないので、長い時間見ていただくのは大変ですから20分程度の長さに編集されています。

■現在試運転を行っています。サイトには今年の中学入試を振り返った「ビデオ版中学入試説明会」の他、また懲りずに始めた「まだまだ母親講座」なども掲載しました。教え方ビデオはサンプル版がごらんいただけますので、お役に立つようであればご入会いただければと思います。

■詳しくはhttp://www.e-duce.netをごらんください。もちろん、田中貴.netも従来通り続けていきますので、こちらの方もぜひお役立ていただければと思います。

(平成17年3月20日)