■これから学校別説明会が各校で開催されます。保護者のみなさんも参加されると思いますので、大事なポイントをあげていきたいと思います。
■ まず学校の指導方針を聞いてください。それぞれ私学には学校創立時からある指導方針があります。私学は、学校財産の寄付行為によってスタートしますので、その寄付行為がどの団体によって行われたかによって、特徴が出てきます。多くの場合は宗教法人によるものですが、それ以外にも企業だったり、旧制高校の卒業生会だったり、多様です。その指導方針が、わが子にとってプラスになるのかどうかがまず大事なポイントです。放任主義なのか、管理主義なのかを含め、その指針をしっかりつかんでください。
■次は、進学に関する問題です。大学付属校の場合でも、全入の学校と選抜の学校に分かれます。慶応の付属校は基本的に全員を慶応大学に進学させますが、そうでない学校もありますので、注意が必要です。また受験校の場合は、やはり大学進学のカリキュラムがどうなっているのか、確認しておきましょう。高校2年までの間に高校3年間のカリキュラムを終了させ、最後の1年間を大学受験に向けて志望校別に分けて指導する学校があります。かと思えば、高校3年まで、じっくりカリキュラムを進める場合もあり、この場合だと個別に受験対策を考えなければならなくなります。
■クラブ活動も重要なポイントです。中高一貫校は高校受験がない分、中学の間はクラブ活動をしないと、かなり時間を持て余します。体力的にも伸び盛りですから、本人の希望するクラブ活動を一生懸命やることは教育上、非常に重要なポイントです。その意味で、本人が希望するクラブ活動の状況はどうなのかを確認してください。
■カリキュラムではやはり英語教育が非常に重要です。大学受験の現役合格率は英語の出来で決まるといっても過言ではありません。したがって、中学生の段階から英語教育に熱心な学校はやはり魅力があります。ネーティブスピーカーの授業はもちろんのこと、テキストや試験対応なども聞きたいポイントです。最近ではTOEICやTOFELに対する関心が上がってきていますが、中学生、高校生はやはり英検がひとつの基準になります。中学生では少なくとも3級を、高校2年では2級の合格を目標にしたいものです。
■クラブ活動以外の校外活動も、できれば確認しておきましょう。毎年、学年旅行をする学校もあれば、1年生のときだけやる学校もあります。毎年の旅行は、それなりに経済的な負担がありますから、知っておいた方がよいでしょう。また海外への修学旅行を行っている学校もあります。大抵は積み立てのシステムを持っているようですが、この辺も知っておきたいポイントです。
■最後にやはり入試情報です。多くの学校では、入試担当の先生が、昨年の入試について、説明をしています。最低合格点、合格者平均点、入試傾向等、詳しい説明があると思います。その中では、出題に関するポイントも説明されることがありますので、しっかり聞いておきましょう。
■複数の学校を聞きに行かれる方がほとんどでしょう。したがって、ポイントを分類して、それぞれの学校で比較できる表のようなものを作ってもよいかもしれません。加えて、受験日や発表日、受験費用、入学費用なども書き込んでいくと、行かせたいと思う学校が絞れてくると思います。
(平成15年9月21日)