第11回 国語読解問題の教え方

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■国語の勉強は難しいものです。入試問題を解くといっても、あまり点数があがりません。時間を割いても、効果があがらないので、つい、後回しになりがちなものです。しかし、ある一定のペースで読解を進めていかないと、力はやはりつきません。こればかりは積み重ねなのです。

■ 国語があまりできない子供は、やはり言葉を知らないからできないという場合が多いので、そこをまず確認してください。辞書を引いても、国語辞書はわかりにくいので、大人が教えてしまった方が早いのです。難しいことばが出てきたら、「これはこういう意味だよ。」とどんどん教えてあげてください。

■そうやって言葉をいろいろ説明してあげると、子供たちの語彙力がどんどんついてきます。その積み重ねが文章の理解力を生み出します。さて、文章の内容がわかったら、読解問題を解くわけですが、それでも、正解に達しない場合は、次の工夫をしてみてください。

■選択問題にしろ、記述問題にしろ、大抵の場合、文章内にそれが答えであるという根拠があるはずです。例えば、文章の内容と一致するものはどれかという選択問題は、その内容が書かれているところを確認すれば、どれが間違っているかはっきりします。

■登場人物の心情を考える場合も同じです。こういう場面になっているから、こういう気持ちになるのだという筋道をたどって考えていきます。悲しい、つらい、楽しい、という言葉だけを考えるのではなくて、この場面にあえば、こんな気持ちになるという考え方をしてみることです。

■文章によっては、複数の解釈が成り立つ場合があります。その場合、それをひとつに絞ることは難しいので、どれか書けば正しいという問題以外、なかなか出題されません。あいまいな答えは問題になりにくいのです。

■逆に考える根拠が文章中にはっきり明示されているのであれば、説明もしやすいので問題として採用されることが多くなります。保護者の方が答えを解説していて、どうしてこの選択肢になるか迷われることもあるかもしれません。そういうときはぜひ文中にその根拠を探してみてください。「ここにこういう説明があるから、答えはこうなる」という筋道が多くの場合、成り立っているはずです。

■ただし、自分の考えを書きなさいという場合は、いろいろな答えが成り立つわけですから、「書く」ということが大切です。よく記述問題になると空白にしてしまう生徒がいますが、(男の子に多いですね。)これでは得点になる可能性は0です。とにかく、答えが書けるように練習してください。

(平成15年9月14日)

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