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第43回 テーマ別の学習をどうするか

夏休みの勉強の中で、不得意な範囲やまだよくわかっていない勉強は大事な課題です。もちろんそれが、志望校の傾向に沿っていることも要件ですが、しかしテーマ別の勉強をしようと思うと、結構大変であることがわかります。

多くの塾はセットになっているので、それだけとるということはできません。

したがって
(1)自分でテキストや参考書を勉強する。
(2)家庭教師や個別指導を頼む。
ということがまあ、選択肢になってくるでしょうか。

(1)がまず最初でしょう。自分でわからないとことを、もう一度掘り下げる、これは受験勉強でなくても、今後中学、高校と進んでいく時、できなければいけない問題です。まして進学校になれば、スピードも速い分、途中でよくわからなくなることはたびたびあることです。その参考書や問題集を探す、そして勉強して納得していくということが必要になります。ただ本や問題集だけでは納得できないことも多いので、今テーマ別のDVDを作っているわけなのです。必要なものだけ勉強できればいいのではないでしょうか。

ただ、それがなかなかうまくできないと、(2)の選択肢を頼むことが多くなります。

個別指導も家庭教師も、効果があればいいでしょうが、子どもがなんとなく時間を過ごしてしまった、では意味がありません。だから親がこのテーマをこのレベルまでわかるように教えてほしいとオファーを出さないければなりません。

そういうオファーがないとすれば、(2)は役に立たないでしょう。

ですから、テーマ別の学習が課題になったら、具体的に何を勉強するか、塾の先生に相談したり、具体的な方法を見つけてあげてください。残念ながら、子どもたちはまだ一人でそれを見つけられるほど、成長してはいないので、どうしてもここは保護者の力が必要になります。

模擬試験や月例テストなどで、克服すべき課題が見つかり、それが第一志望の入試傾向に沿うものであれば、具体的に何を勉強するのか、考えて指示してあげてほしいと思います。

そうでないと、短期間でなかなか力がつかないものです。

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第42回 夏の計画をしっかり立てる

ゴールデンウィークが終わりました。

塾の世界で言うと、これから夏期講習のキャンペーンということになるのですが、最近は受付も早いし、あっという間に夏の勉強が決まってしまう、という印象があります。特に今はセットになっている塾がほとんどなので、もう決められたコースをただとるということになる分、いろいろやろうと思ったことが、置き去りにされてしまいやすいのです。

塾としては、なるべく全体をひとつのカリキュラムで動かした方が効率が良い。特に午前中は4・5年生、午後から夕方は6年生という風に決めてカリキュラムをはめています。でも6年生こそ、朝から勉強した方が本当はいいはず。朝早くから勉強する方が睡眠の後だけ、効果は高いのです。

志望校の問題に出ないことや、もうすでにできることを繰り返す暇はありません。成績順に並んでいるクラス編成が多い昨今ですが、同じクラスに違う志望校の子がたくさんいるわけで、そうなれば指導する側は最大公約数しか手をつけない。だから「できることはできるが、できないことは相変わらずできない」ということになりがちなのです。

夏休みは貴重な時間ですから、まだできていないことや良く出る問題をどう効率よくやるかにかかっているのです。

具体的には、現状を知ることから始めましょう。志望校が決まっていれば、入試傾向に合わせて、良く出るテーマについて、それができるのか、そうでないのかをチェックする必要があります。

例えば記述ばかりが出る学校を受けるのなら、文学史や文法はさておき、記述の練習をしっかり積み重ねるべきでしょう。
応用型の算数なら、図形、速さ、規則性、場合の数などに的をしぼって勉強をすすめていかなければなりません。
男子受験校であれば、理科計算の難度が高い学校がありますから、その対策も必要。

入試傾向とお子さんの現状を照らし合わせて、何を優先すべきなのかを決めていかなければならないのです。
今までのやり方で上位にいけないとすれば、当然やり方を変えなければ志望校の合格は望めません。何をやるべきか、何を捨てるべきか、明確にして夏休みの計画をしっかり立て、そして実行することが飛躍の鍵になるでしょう。

5月中に計画を考えておかないと、身動きがとれなくなってしまいます。ぜひ今から考えておきましょう。

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中学受験DVD母親講座第3回「志望校の決め方と学校別対策」

第41回 スクールカラー一覧

先日、志望校の決め方について関内でお話してきました。

そのとき、作った資料をさらに全国版に拡大してみました。といっても全部で107校なのですが…。

この一覧をごらんになって、いろいろ異論もあるのではないかと思います。私はよくスクールカラーを放任型と管理型に分けてお話します。放任型はどちらかといえば、子どもたちの自主性を重んじ、子どもたちの考え方を尊重していくタイプ。管理型は、学校側の管理が強いタイプ。これは生活指導、受験指導ともにという意味です。例えばしつけは確かに厳しいが、受験指導は子どもたちの自主性に任せているという学校であれば、私はこれを放任型にしているのです。

なぜか。

やはりこれは学校の持つ人間観、教育観だと思うのです。もちろん、まだ未成年の子どもたちですから、教育し、管理する必要はどの学校にもあります。ただ、なるべくその色を出さず、子どもが自ら考え、自ら行動し、自ら責任を負うというスタイルを学校生活の中で体感してもらいたいと思っている学校は、やはり放任型と私は思うのです。逆に学校の理念はそうであっても、実際に管理をしっかりして大学受験の実績を上げていこうという学校は、私には管理型に見えます。

管理型が悪いというのではありません。これは教育観だと思います。そして一番重要なことは、家庭がその教育観を理解し、共鳴するからこそ、その学校に入れたいと思うことではないでしょうか。

2つのタイプしかないので、分けるのにさんざん迷ったところはありますが、あえて決めてみました。

みなさんは、どうお感じになるでしょうか。

学校は五十音順に並べています。