子どもたちのための合格手帳」カテゴリーアーカイブ

第27回 夏休みの計画

■間もなく夏休みです。夏休みは、1年の中で一番自由に時間が使えるわけですが、40日間はあっという間に過ぎてしまいます。したがってこの40日間を有効に使うためには、学習計画をたてて、なるべく計画にそって学習を進めていくのがいいでしょう。お父さん、お母さんといっしょに夏休みの計画を立てていきましょう。こういうときこそシステム手帳を使いましょう。

■まず40日分のスケジュールを確認しましょう。実はすでにかなりの時間が夏期講習や合宿などで埋まっているはずです。その他学校のイベントや習い事の予定など、いろいろな日程が決まっていると思いますから、まずそれをすべて予定表に書き込んでください。その上で家で勉強できる時間がどのくらいあるか、書き出しましょう。

■先週お話したように、あまり遅くまで勉強していても、効果はあがりません。したがって10時には寝るようにして、なるべく朝早く起きて勉強する計画にしましょう。計画を立てる段階では無理して勉強時間を確保しようとしますが、実際にはなかなか計画通りにはいきませんので、「勉強できるな」と思う時間の8割程度におさえて計画を立てていきましょう。

■次に何をしなければならないかを書き出します。算数、国語、理科、社会、それぞれやらなければならない課題があると思います。塾によっては宿題を出すところもあるでしょうし、それ以外にもこれまでできなかった問題のやり直しや、過去問もあります。したがってやらなければいいけない事項をすべて書き出して、それに優先順位をつけていきましょう。

■優先順位は大きく3つのグループにわけてください。Aグループは絶対にやること、Bグループはできたらやること、Cグループは秋にまわすことの3つです。これらを決めたスケジュールの中にいれていくわけですが、かかる時間を考えながら書き込んでいきましょう。

■だいたいはAグループだけで時間切れになる場合がほとんどです。ですから、確実に終わる計画を立てていくと良いでしょう。できあがった計画は大書して家族みんなの見えるところに張り出しておくといいと思います。そして終わったら赤い線を引いて消していくのです。チェックがつけばつくほど、みなさんに力がついてくるわけですから、自信が出てくると思います。

(平成17年7月11日)

第26回 早く寝よう

■今の小学生の就寝時刻はずいぶん遅くなっています。受験生のみなさんともなると11時、12時という人もいるかもしれませんね。実際に勉強を遅くまでがんばっている人もいるとは思いますが、成長期のみなさんにはあまり勧められません。

■夜遅くならないと、なかなかエンジンがかからないという人もいるかもしれませんが、すでにそれは生活のリズムを壊しています。みなさんのからだは成長期ですから、睡眠が必要なのです。しかし、勉強したり、あるいは遅くまでテレビを見ている習慣がついてしまって夜型になっている小学生が多いのです。

■夜遅くまで勉強していても、じつはあまり効果がないということは実験で証明されています。実際にはからだが疲れてしまっていても興奮状態にあるので、寝付かれないだけのことで、その段階で勉強したことはあまり頭に残らないのです。

■逆に早く寝て、早く起きて朝勉強するのは短い時間でも大変効果があります。睡眠時間が十分であれば、起きるとともに脳は動き出しますし、休息後ですからインスピレーションというか、ひらめきも夜遅くに比べれば出やすくなっています。

■夜遅く3時間かかる勉強が朝は半分くらいの時間で終わることが多々あるものです。それに入学試験は深夜に行われるのではありません。朝8時から9時の間にスタートします。したがってみなさんの頭がなるべく午前中、快適に動くように日ごろから生活のリズムを作っていくことが大事です。

■これから夏に入ると、大人はさらに夜遅くまで起きていることが多くなります。したがってそれにつられて夜型に生活リズムになりやすいので、みなさんはなるべく早く寝て、朝勉強できるように心がけてください。夏休みは午前中に1日のスケジュールの大半を終わらせてしまうようにがんばってみると、非常に効率よく勉強が進むでしょう。

(平成17年7月4日)

第25回 眠い!

■勉強したり、塾で授業を受けているとき、ものすごく眠くなることってありませんか?大あくびして、「緊張感が足りない!」なんて怒られたことのある人もいるかもしれませんね。どうすればいいのでしょうか?

■みなさんは成長過程ですから、からだのあちこちが成長中です。したがって体が休みを必要としますから、ある程度の睡眠時間を確保しなければなりません。しかし、十分に睡眠が足りていない場合や、午前中からがんばって活動してくると、からだが疲労して睡眠を要求するようになります。夕方から6時くらいまでの間に眠くなるのは、基本的にはこのパターン。家にいる場合は、もう寝ちゃうことです。

■みなさんも経験があるかもしれませんが、5分から10分眠るとスッキリすることが多いのです。ですからベットには入らず、少し体を休めるような気持ちでゆったりと腰掛けてください。そして目覚ましをかけるか、起こしてもらうかしましょう。

■この段階でベットにはいってしまうと、そのままコンコンと眠ってしまうので気をつけてください。5分か10分、長くても15分。それ以上長く寝てはいけません。しかし、この10分間くらいの睡眠で、スッキリするのです。眠気がとれていることに気がつくでしょう。

■問題は塾。授業中に眠るわけにはいかないかもしれませんね。でも眠いと思ったら無理せず、しばらく休憩してください。いくら緊張していても、体が眠いといっているとそう簡単に眠気は消えません。少しでも休めば、眠気は消えてしまいます。私は授業中、眠そうな子がいると、時計を見て5分から10分間、その席で休憩してもらいます。居眠りをする子もいますが、ほっときます。そして10分たったら、「さあ、おきようか」と起こしています。そうすると、もう眠くなくなって授業に参加できていますね。他の人の迷惑にならない程度に休むのが眠気に対するコツかもしれません。だからといって、夜遅くまで起きて、日ごろの睡眠時間が不足しているのは、どうにもなりません。寝るべきときはちゃんと寝ることも大事なことです。

(平成17年6月27日)