「中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

夏期講習が近づく!

今回の夏期講習では、6年生の教材をぜーんぶ書き下ろすと宣言してしまったのでいろいろ締め切りに追われています。(それで頼まれた原稿まで忘れてしまって、編集者に怒られてしまいました。^^;)

でも、良い勉強になりました。過去5年分の入試問題を見直してみると、私が考えていた以上に傾向ははっきりしてきています。当たり前といえば当たり前ですが、例えば標準的なつるかめ算を出す学校はほとんどないのです。(つるとかめがあわせて○匹います。足の数は□本です。という例のあれです。)

当然、中学入試の問題は年々進化しているし、場合の数などは大学入試か?と思われるレベルを感じるときもあるのです。

土台、そこまでのレベルを12歳の子どもたちに何とか越させようとするとき、真正面から行くと「なかなかしんどい」のは事実です。

でもよく考えてみれば「アサガオ」は出ても、「カタクリ」はまず出ないのです。そこを上手に切り分けてあげれば、道は開けます。

良い機会ですから、電話帳を開いて出てくる植物を片っ端から書き出してみてください。「なーんだ」ということがおわかりになると思います。

ということで、アップの機会がちょっと少なくなっていますが、「教材に追われてるんだ」とご理解ください。

以上、言い訳でした。

塾の回数はなぜ増えたのか?

先日、同級生と話をしていて
「あんなに塾に行ってたかい?」という話になりました。我々も中学受験をした口ですが、塾に行く機会はあまりなかったように思います。私は6年生2学期に土曜日1日算数を習いに行った記憶があるだけです。

当時の中学受験はテスト会が中心でした。したがって家で勉強してテストを受ける、私の同級生の多くは日本進学教室(別称、日進)と四谷大塚進学教室を掛け持ちしていました。

で、このテスト会対策として次第に塾が増え始めていきました。
しかし今から20~30年前の話ですから、それでも通う機会は週1回か週2回。
週3回は多いとかお話していたように思います。

そこからどんどん増えてきました。最近は毎日という塾も増えています。つまり中学受験が専門化している(学校の勉強だけでは試験を受けるのが難しい)ので、プロに預けるのが当たり前、またお父さん、お母さんが中学受験を経験しているのでやはり塾に行かないと、という気持ちになっているからだと思うのです。

一方で塾は回数多く来てもらった方が、売り上げも上がるし他塾に行かれる心配もないから、次第に回数が増え、セットコースが当たり前になっています。

しかし、そんなに本当にたくさん行かなければいけないのだろうか?と昨日思いました。

遠くから塾に通いたいというお話を伺って、「体力的にも大変だから週2回ぐらいにしたらどうでしょうか」という提案をしていたのですが、その子に必要な内容はある程度決まっているし、それを家庭と塾でフォローすれば2回でも十分だなあと思ったからです。

当然、家で勉強することが前提です。

ただ、よくこんな話を聞きます。

「家で勉強しないし、うるさく言うのもいやだから、塾に毎日行ってもらった方が楽。」

でも、子どもたちの受けているストレスは決して小さくはありません。毎日残業してくれる?といわれたら、親もいやでしょう。実際そういう環境と同じなんですが。

格差社会

先日、ある予備校関係の先生と話をする機会がありました。その先生によると首都圏の有名国立大学、私立大学の合格者のうち60%を中高一貫校の卒業生が占めるそうです。

この数字を聞いて、そうだろうなあとは実感しつつも教育の世界でも格差社会が進んでいるのではないかと感じました。

東京で大きく流れが変わったのは1968年といってよいかと思います。それまで東京は地方と同じように公立高校がナンバー1スクールでした。日比谷高校です。一中、一校、東大の流れが麹町、日比谷、東大という流れになっていたのです。もちろんこの時期でも日比谷の合格者はかなり裕福な家庭の子どもたちが占めていました。しかし一方で、富裕な家庭の子でなくても勉強ができれば入学することができました。実際に都立高校の費用は私立に比べれば安かったのです。

ところが当時の美濃部都知事は、「ブルジョワジー」による都立高校の占拠を憂慮して学校群制度を導入しました。その結果、日比谷はかつての輝きを失いました。私が英語をならっていた日比谷OBの先生は、「田中君、あの学校ができるまでにどんなに時間がかかったと思う、でもなくなるのはあっという間だ。」といわれたのを今でも良く覚えています。

その結果として現在は私立優位。しかも中学受験は小学校の勉強だけで合格できませんから、当然塾に通うし、お父さん、お母さんも勉強を手伝います。

そういう子どもたちしか、上位の学校や大学にいけないという仕組みがだんだん出来上がりつつあるのです。

一方、高校受験の現状はまったく違います。基本的に全入ですから、学校をえらばなければ入れる、しかも私立、都立とも推薦入試やAO入試などいろいろな入試を行っています。結局は本人がやらなければいけないのですが、子どもたちも「まあ、なんとかなるだろう」という感じで受験していきます。しかし、いざ大学受験に進んだときに、大きな壁に突き当たる部分がでてきているのです。

もちろん、大学受験も試験ができればいいし、国立大学の学費は私立に比べて安いのです。しかし、そこに入るために親は膨大な支出を余儀なくされる仕組みになっているのは、やはり何か違うなと思うのです。

親とすれば今ある選択肢の中から、良いものを選んであげたいと思うのですが、しかしもう少し別の選択肢を整備するのも大事なことではないのでしょうか。

その意味で公立中高一貫校は大いに魅力がある学校のひとつだと思っています。今のところ、都立の中高一貫校の受験生は私立の受験生とあまり重複しないようですから、今後の選択肢としてぜひ考えてみられてはどうでしょうか?