第21回 一昼夜の格闘

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■ノートPC1台が、インターネットに接続できなくなった。午前中は快調に動いていたのだが、PHSカードのドライバーを入れてから、おかしい。事務所に帰ってLANにつないでみるが、状況は変わらない。他のマシンは快調に動いているから、このマシン特有の現象だ。

■やらなければいけないことがあった。しかし、どうしても気になる。それにこのマシンが使えないと、重たい方のノートを持ち歩かなければならない。そんなのはご免こうむりたい。やはり、直そう、と思って、いろいろ調べてみるが、なかなか状況が変わらない。

■仲間内にもメールをしたり、電話をしたり。しかし、マシンを目の前においているわけではないので、なかなか要領を得ない。そのうち、昔散々やった確認方法を思い出し、いろいろ試すのだが、事務所のLANの中ではしっかり他のマシンに接続しているので、どこが悪いのかどうにも検討がつかない。結局午前3時まで、再インストールを覚悟して、中身をバックアップした。

■翌朝、付き合いのあるソフト会社のエンジニアから電話があり、いくつか検討事項をもらう。また同じく心配してくれた人がわざわざ事務所に寄ってくれて、いろいろ試してみる。しかし埒があかない。これはだめだ、やはり再インストールしようと決意をした時、さきほどのエンジニアからまた電話がかかった。「うちにもっていらっしゃいませんか。何かわかるかもしれません。」ありがたいその言葉に意を決して、一旦PCを離れ、たまった仕事をする。そして夕方、マシンを持ってその会社に。

■「確かに外に向かってはつながっていますね。こっちからつながるのかな。」彼のマシンからpingが打たれるが、やはり反応しない。「田中さん、これはウィルスソフトがファイウォールかけてるんじゃないですかね。」そこまでくるのにおよそ5分。彼がウィルスソフトを見て、「ああ、これだ。」と見つけてくれた。ファイアウォールを外すと、見事につながる。メールの受信も快調になった。

■「こういうこと、あるんですよ。」とエンジニアは笑っていたが、私は笑い事ではない。しかし、膨大な再インストールの作業をしなくてすんだのは、大変助かった。いろいろな人に助けてもらったので、その後お礼のメールやら電話やらをする。しかし、随分便利になった分、一旦その仕組みが止まると実に大変なことになる。だからといって、この便利さは当然、手放せないのだが。

(平成16年12月7日)

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