第12回 第一志望は早めに決める

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この時期、第一志望が決まっている方と決まっていない方がいらっしゃるかと思います。

塾の指導もいろいろですが、基本的に塾というところはなるべく全体を同じカリキュラム、同じテキストで進めていきたい。

なぜか?

経済合理性があるからです。

たくさんのコースがあれば当然たくさんテキストがあり、テストもそれだけ種類が増えて、作る人材も要り・・・。その割に生徒がいなければ、全く経済合理性がない。したがって、なるべく同じテキスト、同じコースで多くの子どもたちをいっぺんに教えることが、利益を生み出すもとになります。

これが公立高校対策や大学のセンター試験対策ならこれでも十分いいだろうと思います。「みなが同じ試験を受ける」からです。

しかし、中学入試は独自入試。すべての学校が自分で問題を作ります。同じことをなるべくやって行きたいが、どこかで不要なものが出てくる。

逆に絶対やらなければいけないことも出てくる。だから6年生の2学期以降、学校別指導が主流になるのです。いろいろな塾で有名校の学校別コースがスタートするのが6年生の夏休み以降でしょう。実際に出るものが違うのだから、対応しないといけません。

で、この段階で第一志望が決まっていないと、「学校別対策」ができなくなります。

塾としてはもちろん、同じカリキュラムで同じテストで続けていきたいが、今度は合格実績のことが気になるからそうします。でも、そのまま続けていきたいところも多いのでしょう。

『学校別対策なんかいらない。このまま模擬試験を受けて、成績に合う学校を受ければいいのだから』

という塾もあるかもしれません。しかし、それはやはり不合理と言わざるをえない。

本当は、もっと早くから第一志望を決めて学校別指導を進める方が、子どもたちの勉強合理性はあるのです。だから少なくとも6年生の春までには第一志望を決めて、その学校の合格のために何をやるかを考えないといけない。

昨日、転塾のお話をしましたが、学校別対策は転塾の大きなきっかけでしょう。自分の塾に、第一志望の学校別対策がないのだとしたら、それはやはり考えないといけないと私は思います。

第一志望を決めると、見えることが違ってきます。ですから、やはり早めに第一志望は決めてください。

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