遅いスタート

Pocket
LINEで送る

 6年生になって、友だちが中学受験することがわかり、「僕も中学を受けたい」という子がいます。さすがに6年生になってのスタートは大変です。塾ではすでに基本事項の履修は終わっていますから、2年分を1年でやらないといけない。ところが中学受験のカリキュラムというのは普通の学校の小5~中2までの内容なのでボリュームが多いのです。だから、塾によってはそういうお子さんを迎えないところもあります。集団授業にいれてもついていけないでしょう。

 実際に途中からカリキュラムに入ることは大変な負担です。高学年になればなるほど、小学校と受験塾の学習内容の差は広がっていきますから、たとえ入塾できたとしてもついていけないという場合が多いでしょう。せっかく気持ちは前向きになったのに、遅いスタートをしたばかりに、自信をなくしてしまうケースは少なくありません。

 こういうときは個別指導をおすすめしています。中学受験の内容を1年間で勉強する以上、一気に要点だけをさらっていく必要があるからです。その子に必要なものをコンパクトにまとめて、一気にやり通すのです。とはいえ、やはり時間は不足します。子どもの力にもよりますが、だいたい偏差値55前後までの学校に入れれば良いというところでしょうか。

 いつ始めるか、という議論はいろいろありますが、今多いのは3年生の3学期から、でしょうか。5年生が終わるころに大方の内容を終えて、次の1年間で総復習という以前より半年早いカリキュラムを採用するところが増えてきました。まあ、ここまで早くする必要があるのかどうか、私は議論が分かれるところだと思いますが、やや飛び級的な感じがします。

参考 飛び級

塾のカリキュラムがそうなっている以上、それに合わせていくのが無難といえば無難でしょう。ただ、最初から飛ばしすぎない工夫は必要かもしれません。3年はやはり長丁場ですから。

Pocket
LINEで送る