第113回 お試し受験の目的

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■ いよいよ千葉、埼玉の出願が始まっています。最初にスタートするのが埼玉県ですから、埼玉県の受験生はあまりお試し受験の機会がない。最初に本番がある、という子も当然いるでしょう。

■ 別にお試し受験をしなければいけない、ということはありません。お試し受験というのはあくまで目的があってやることではあるが、それがどの子にも必要というのではないのです。

■ お試し受験というのは、合格のシミュレーションをすることです。(結構、これは勘違いされている方が多いのです。受験するシミュレーションではありません。あくまで合格するシミュレーションです。)

■ 子どもたちはまだ12歳ですから、朝早く試験会場にお父さん、お母さんと行って、まったく知らない子どもたちに混じって試験を受けるというのは、やはりそれ相応にプレッシャーがかかることではあるのです。したがって、そのプレッシャーで結構あがったりする子は、やはり一度経験しておいた方がよいだろう、というのでやるものなのです。別に上がりはしない、というのであればお試し受験をする必要はありません。

■ 逆に自分の力がきちんと出せるようにシミュレーションをするべきですから、それは合格するシミュレーションでなければなりません。たまにその目的を間違えて、えらく難しい学校をお試し受験に選ぶご家庭がある。これは塾がそういう誘導をする場合があります。その塾の合格実績を上げるために。たとえば埼玉や千葉の有名校に、東京や神奈川の受験生が合格したところで、人数で示す以上、数が多いほうがよいというだけになるから、できれば受験してもらいたいと思う塾はあるでしょう。ただ、それでは落ちるシミュレーションになってしまう可能性があるわけで、それは当初の目的とはかけはなれてしまいます。

■ また、お試し受験と安全校の受験は違います。安全校というのは、合格したら通学する可能性がある学校でしょう。その分、難しさがあるし、もしかしたら、ということもあるかもしれません。しかし、お試し受験というのは、行く可能性はほぼない。(もし行く可能性があるなら、それはお試しではありません。本番です。)行く可能性がないが、本番の入試を試すわけですから、お試しになりえるのです。

■ お試し受験はこの目的をよく考えた上で選んでください。普通は1校で十分だし、たくさん受ければ疲れるだけです。しっかり一度、合格のシミュレーションをしたら、後は本番に臨んでいけばよいでしょう。

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