月別アーカイブ: 2009年11月
第93回 中学受験の学校選びと高校受験の学校選びの違い
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中学受験は、得てして高望み傾向にあります。
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全体の60%近くが偏差値55~60以上の学校を第一志望にするのです。正規分布から考えれば、偏差値60以上というのは、全体の16%弱にあたるので、60%が受験すれば、倍率3倍から4倍で推移することになる。だから、基本的に高校受験の学校選びと違います。
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高校受験は、最初から行くところが確保されているわけではない。だから、まず確実に行けるところを抑えた上で、チャレンジを考える。しかし、中学は義務教育ですから、公立はすでに確保されている。だからむしろチャレンジをすることの方に重きが置かれる傾向にあります。
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この傾向を「無謀」と考える向きがあるようですが、それは違うと私は思います。
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中学受験というのは、子どもたちが初めて、自分の力を試される。精神年齢で考えれば、まだ十分とはいえない年令での勝負です。先先にまだいろいろな可能性がそれこそ山のように残っている子どもたちですから、安全志向ばかりを優先する必要はない。
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私が「合格して失敗する子、不合格でも成功する子」というタイトルをつけたのは、中学受験の先にまだいろいろあるからです。
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合格しても、そこでまじめにやらなければ、先先、力はつかない。しかし、不合格で奮起し後に合格した子どもたちを抜き差っていった子はたくさんいます。その原動力は「挑戦した」ということであって、「挑戦する」気概がなければ、不合格で奮起することもない。
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安全志向は、高校受験が一番強いでしょう。大学受験というのは、最終段階だから、「浪人覚悟」という選択肢もあるが、さすがに高校受験で「浪人覚悟」はほとんど例がありません。結果として第一志望を落とす傾向が強い。
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だから、高校受験と同じ感覚で学校選びをする必要はないのです。
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データ的に見れば、当然、第一志望に対して楽勝という子は多くはない。だから合否ラインには非常に多くの子どもたちが並びます。1回の試験だから、うまく行く子も、いればそうでない子もいる。ただ、子どもたちの挑戦は始まったばかりであり、これが最終ではないのですから、結果は受け止めて次につなげればいい。むしろこの受験が「消化不良」にならないようにすることが大事なのです。
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抑えがほしければ併願校で調整すればいいのです。わざわざがんばってきた第一志望を落とす必要はない。狙うべきは狙う、抑えるべきは抑える。(別に抑えなければいけないということではありません。公立は確保されているのだから、最後はそこに行くという前提があれば、すべて挑戦でももちろんかまわない。)
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合不合3回が終わり、最終の学校選択の時期になりました。
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ご家族でよく考え、話し合われた上で、決めたらもう迷わないことです。こんなこと、迷い出したら、きりがない。じっくり考えて、決める。決めるまでは慎重でいいでしょう。しかし、決めたらもう後は対策にまっしぐら、でいいと思います。
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今日、私も6年生の保護者会ですが、お子さんの成長や教育にとって「良い受験」になるよう、しっかり考えてあげてほしいと思います。
第92回 3回の合不合を比較する
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3回の合不合が終わりました。
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さて、成績の進行はいろいろでしょう。いくつかパターンに分けてお話しましょう。
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(1)全体的に右肩上がり
最も理想的な進み方です。順調に力を伸ばし、かつ、自分がとれるべき問題の範囲が広がり、ていねいに解けているようになっている証拠でしょう。
このまま、順調に進んでくれれば、現在、目標校の合格ラインに届かなくても、残りの時間で十分に届く可能性がある。したがって、第一志望について
強気の姿勢でよいのではないでしょうか。
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(2)全体的に右肩下がり
あまり良い進み方ではありません。むしろ、だんだん自信をなくしている、あるいはスランプに陥っている可能性があります。こういうお子さんは帰って解答も見ずに解きなおす点数(私はこれを見込み点といっていますが)との乖離も大きくなっている場合があります。
つまりは、とれるべき点数がとれていない。したがって、精神的な弱点が表にでているわけですから、ここを正す必要があります。
具体的には、やややさしめな学校の過去問を解いていく練習をしてください。もしスランプに陥っているようだと、最初はミスだらけです。
だから、ひとつひとつていねいに解く。そして、直しをていねいにやる。本来できる問題をなぜ間違えたのか。その原因をしっかり見据えて、しっかり問題文を読んだり、条件に下線を引くなどの工夫をしてください。
(参考)
スランプ(1)
スランプ(2)
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(3)点数の上下が激しい
あとでやり直してみると、実はとれる、ということが多いお子さんです。うまくやれれば、そこそこ点数がとれるが、「ヤッチマウ」こともある。やっちまってしまうと、もう点数がまとまらない。つまり、自分がとるべき点数がとれていないということになります。
これは2つ原因がある。
ひとつは問題やテーマに好き嫌いがある。物語文はだめで、説明文だと大丈夫とか。平面図形は好きだけど、場合の数はだめとか。
だめが自分の頭のなかにこびりついているので、簡単な問題でも落とす、という場合があるでしょう。
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この部分を「どぎゃんかせんといかん」わけです。
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したがって、できなかった部分の復習に力をいれてください。基本にもどる時間があれば、それでもいいが、なければとにかくやり直しをしっかりやる。そして「本当は、できるんだ」という意識を持たせることです。
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最初から逃げてしまえば、とるべき点数もとれない。だから、気持ちで負けないようにすることが大切。「場合の数だって、あなたに解ける問題はたくさんあるのよ」と教えてあげることが大事です。
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もうひとつはていねいさに欠ける場合。相変わらず、問題の条件を読み飛ばす。勘違いするのオンパレード。したがって、ミスをどう減らしていくのか、方法を見つけていかなければなりません。問題文を3回読むとか、答えが出たところで、問題を見直すとか、とにかく具体的な方法を実践していくしか、ミスは減りません。ここで具体的な成果をあげていきましょう。
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(4)点数が安定している。
見込み点と素点に乖離が少なく、3回ともほぼ同じ偏差値、だとすると、それがお子さんの力でしょう。これが上位安定していればいいが、そうでないとすると、できる範囲を広げないと、今のままでは合格できません。
では何に手をつける?
過去問が一番でしょう。
出る問題がしっかりできるようになれば、いいわけだから、第一志望の過去問をしっかりやって、出る問題ができるようにしていく。
同じ問題は当然、出ません。しかし、出すスタッフの顔ぶれは同じ。形式も同じだから、ある程度似ている。
という意味において、自分のできる範囲を広げるには、過去問の練習が一番です。第一志望が終わったら、第二志望へ、第二志望が終わったら、第一志望の学校別傾向に似た学校、と過去問の範囲を少し広げていくといいでしょう。
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ただし、偏差値については、傾向があっているかどうかを調べておいてください。
合不合は記述部分がそれほど多くない。しかし、学校によっては「記述ばかり」というところもあるでしょう。その学校について、判定が正しいとは言えない部分がある。むしろ素点と見込み点の乖離が少ないということは良いことなので、合不合のデータは参考程度ということにして、後は受験する学校の学校別対策に力を入れてください。
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データはデータでしかありません。
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これを使って残りの時間をかけて、どうするかが、大事。
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親の方はこのデータを使って、併願校、滑り止め校などを考えていくが、子どもは第一志望の対策に力をいれればいいので、データを利用するんだ、と自分に言い聞かせて、マイナス情報は拭い去り、明日に進んでいきましょう。
