月別アーカイブ: 2009年9月

第71回 家ではできるのに・・・・

    模擬試験や組み分けテスト。
    帰ってきた答案をやり直してみると、家ではスラスラというお子さんは多いのです。
    「なんだ、簡単じゃないか」
    とか。
    「ここが違ったんだ。なんだ、じゃあ、できた。」
    とか。
    その通りなんですが、試験で出来ないと意味がないのです。入試でできなければいけないわけだから。
    で、これはなぜ?と思われる方が多いでしょう。
    簡単な話、家のようにリラックスして受けているわけではないからです。小学校6年生ですから、まだまだ心理的に影響を受ける要素はかなり大きくなります。しかも、まだまだ自信があるわけでも、精神的に強いわけでもありません。
    「あがったの?」
    と聞けば、
    「全然!」
    と答える子が多いでしょう。しかし、家のようにリラックスしてやれたか?といえばそうではないのです。
    で、これに打ち勝つ方法は自信をつけるしかない、ということなのです。冷静に試験に向かうかまえといってもいいかもしれません。
    例えば、女の子で、10月、11月と進むにつれて、ミスが極端に減る子がいます。
    「本当に間違えなくなったねえ」
    とこちらが感心するほど。まあ、間違いなく合格します。では、どうしてそうなったかといえば、ミスを減らす方法を見つけて、得点をとるコツを体得したからです。
    ミスには原因があり、心理的な部分も関わる。
    「なぜ、ミスをするんだろう」
    と総括してみれば、問題を落ち着いて読んでない、条件がわかっていなかった等々あるわけで、それを冷静に考えて実行していくうちに、自分なりに最後まで落ち着いてできるかまえみたいなものが出てくるのです。
    「できなかったらどうしよう」
    これも心理的には影響します。できなくなって命をとられるわけではない。そんなことはわかっていても、やはりお父さん、お母さんががっかりするし、と子どもたちは健気です。
    しかし、そんなことを気にしないで、問題に集中できるようになれば、やはり冷静に試験に向かえるでしょう。
    これを人は良く間違える。自信を培うために量をやらなければいけないと。

    量ではなくて質なのです。

    考えた練習といってもいいかもしれない。自分のどこを変えなければいけないか、という問題認識があって、それを変える練習をする、ここにポイントがあります。

    3ヶ月で2000題の問題を解けば、自信ができるわけではないのです。もちろんそんなのは不可能でしょう。だから考える勉強をしないといけない。
    こういう入試傾向で、こういう問題がでて、自分はこういうミスをして、という問題認識があって、それをどう変えるのか?そこにポイントが絞れた勉強をしていれば、時間をかけなくてもできるようになるし、それこそ「間違えなく」なります。
    日本の練習や受験勉強というのは、どうも根性論が先にくるのが、私は好きではない。練習するのは当然ですが、その練習が効率よく鍛えていくものであるのかどうか、もっと考えてやらないといけないのに、と思います。指導者がわかっていない場合もあるでしょうね。
    だから私はお父さん、お母さんにも手伝ってほしいと思っているのです。家庭中心の中学受験はまだ精神的に幼い子どもたちにとっては必要なことなのです。
    子どもに安心して問題を解かせるには、自信を持たせるにはどうするか。子どもとコミュニケーションをしながら、どういう練習をするか、相談しては練習。そして試験などの結果をみながら、また相談して練習する。
    4ヶ月は短いですが、こういう手はずを積んでいけば、その短い期間でも驚くほど力は変わってくるのです。
    まずは問題認識から始めましょう。

    (1)第一志望の入試傾向はなに?
    (2)ミスをする原因はなに?
    (3)算数で、今最も優先すべき課題はなに?

    この3つについて、お子さんとお話をしてみてください。

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第25回 考える問題から得点がとれる問題へ

    6年生の夏休みまでと、秋以降で練習する算数の問題を変えていく必要はあります。
    私は夏まではかなり難しい問題も解かせます。ただし、数は多くありません。その分じっくりと考えてもらう、こういうとき方はどうか、こういうやり方はないか、と試行錯誤し、グラフを書いたり、図を書いたりという過程を踏んで、着想を発展させる練習をします。
    しかし、秋以降は少しずつ問題をやさしくしていき、時間との兼ね合いを考えていきます。最初に時間を制限しないのは、着想を大きく広げるためですが、秋以降は入試が時間を制限される以上、その時間内にどう、確実に点数をとれるかという点に注力していくのです。
    難しい問題はあとでいい。まずは確実に得点できる問題をとる、そういう優先順位をしっかり意識して問題を解いてもらいます。
    このとき重要なのが、いわゆるパターン問題。まあ、いろいろな学校でよく見る標準的な問題という意味で、決して基本問題というわけではありません。
    ただ、その問題のやり方を知っている、考え方の構築がわかっている、ということで、確実に得点できるようにする必要はあるのです。
    私は今までに精選問題ノートを5冊書きましたが、その中で一番最初に出したのが重要問題ノートです。何が重要なのかといえば、このパターン問題だからですね。
    例えば、円柱に三角形の紙を巻く問題。三角形の底辺の長さが円柱の円周の2倍、3倍になることによって紙は重なります。その重なりはどうなるのか?
    もちろん、三角形の相似形で解けばよいのですが、そういうことが予想できる、ということが必要なのです。
    10月の特別授業はそれをもう一度確認してもらうことに意味があると考えて、企画しました。子どもたちも忙しい時期なので、10月は見送ろうと思っていたのですが、今、むしろ整理しておくことの方が大事かもしれないと急遽予定を決めました。たった100題の問題ではありますが、長年中学受験で出されてきたパターン問題なので、ぜひしっかり整理して学習してほしいと思っています。

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