月別アーカイブ: 2002年8月

第28回 過去問のやり方

■夏休みに過去問の勉強をすることはとても大切です。よく力試しにとっておこうと考える方がいらっしゃいますが、そんな必要はありません。力試しは模擬試験など、いくらでもあります。それよりも早く第一志望の入試傾向を勉強することが大切です。

■夏休みに過去の問題をやるときは、あまり時間を気にせずじっくり問題に取り組んでください。特に難しい問題に関しては、ときあげることよりも、解説や解答をしっかり読む勉強をしたいところです。

■夏休みはようやく一通りの勉強が終わった段階ですから、まだまだ問題が良く解ける時期ではありません。ですから、解答を読む事によって、いろいろな発見をしてほしいのです。こういうとき方もある、この前習った事はここに使えばいいんだ等、問題を経験することによって、理解が深まっていきます。

■この時期は、テスト練習をしている段階でもないので過去問をやると、問題の読み違い、計算違いなど、ミスの連発もおこると思います。それにいちいちため息をついている場合ではなく、むしろそういう経験の中で、どうすればミスを防げるのか、いっしょに考えていかなければならないのです。

■夏休みに勉強する学校は第一志望中心です。手を広げるとしても、自分の目標とする学校のレベルに合わせていくべきで、いわゆる「安全圏」の学校は、この時期あまりやる必要がありません。今の成績では少し合格が難しいと思われている第一志望レベルの学校にじっくり取り組んでください。

■勉強しているとき、お母さんは子どもたちに言う言葉に気をつけてください。
「こんなんじゃ、だめだから、第一志望変える?」なんて最低です。勉強は、まだ始まったばかりですから。
(平成14年8月25日)

第27回 学校説明会

■秋を迎え、これから各校で学校説明会が行われます。先日net通信で説明会の整理をしてみましたが、同じ日程、時間にかなりの数の学校が重なります。予定をしっかりたてておかないと、つい行きそびれるということがあるかもしれません。

■学校説明会は近年、非常に多様化してきました。校長先生や入試担当教諭による説明以外に、ビデオや各クラブ活動の紹介など、いろいろあります。予備校なみに、くわしい進学カリキュラムと実績の説明を延々やるところもあります。

■ただ、まず聞いておかなければならないことは、学校のトップの話です。それが理事長になるのか、校長先生になるのかは、学校によって違うでしょうが、やはり学校の責任者がどういう目標をおいて、学校運営をしているのかは、よく聞いておかなければなりません。

■私学というのは、本来、公立と違ってある教育目標があってできた学校です。宗教法人から作られた学校や企業から作られた学校などがありますが、その教育理念がしっかりとして、はじめて私学としての存在意義というか、差別化ができているのだと思うのです。親としては、まずその考え方に共感できるかとうか、子供を預けてよいか、しっかりと吟味することだと思います。

■よく大学の合格実績の話をするのですが、優秀な子供たちが集まった学校は特に何をしなくても、進学実績は良く、またある年、実績が悪くても、次の年は浪人が合格するので、実績が戻りますから、その増減に気を使う必要も本当はありません。

■むしろどういう理念にもとづいて生まれたどういう教育環境で子供たちの未来が開かれるのか、そこに親としては関心を持つべきだと思います。お母さんだけでなく、お父さんもなるたけ説明会に足を運んでおきたいところです。
(平成14年8月21日)

第26回 模擬試験の順位

■これから模擬試験が行われていきます。偏差値、順位などがデーターとしてでてくるのですが、この順位に惑わされてしまうことがあります。

■これは教えた実感でしかないのですが、例えば1番の生徒と1000番の生徒の差は、途方もない差ではないように思うのです。とくに6年生の後半になれば、範囲の勉強はほぼ終了していますので、知らないことの差は少なくなってくる分、なおさらだと思います。

■ところが、数字で見てしまうと、途方もない差に感じてしまいます。親も子どもも、この順位に惑わされてしまって、自信をなくしてしまったり、やる気がなくなったりするものです。

■試験は点数の差で並べますから、1点違えば、差ができますし、同じ点数に子どもたちが並べば、たとえ1点違っても50番、100番すぐ違ってきます。ということは、相対的位置である偏差値についても、当然すぐひっくりかえってしまうことがたくさんあるのです。

■そういう意味で、数字以上に合格、不合格がわかるのは実際に子どもたちを教えてみての実感でした。数字が良くても、「落ちる可能性が高い」子がいましたし、偏差値では合格しないかもしれない範囲の子でも、「この子は合格するな」と思える要素があると、存外、合格していきました。

■数字は結果でしかなくて、将来をはかるための絶対的な要素ではないのです。むしろその結果からいかに積極的に向かう姿勢を持ってもらうかがプロの指導者のvalueだと思うのです。「合格は無理ですね」というのは、誰でもいえる言葉ですから。
(平成14年8月11日)