2013年受験に向けて」カテゴリーアーカイブ

中学受験から撤退する決断

という記事がアエラに載っていました。

読んでみましたが、まあ、当たり前といえば当たり前の話で、体調がよくなかったり、本人が苦しんでいる場合は「撤退」は十分ありうることだと思います。

中学受験は、どうしても早くから始め、受験期間も長い。かつ、子どもにまだ十分「耐性」が整っていない状態でやる場合もあるので、ストレスはかかります。ただ、子どもたちは親の期待に応えたいと思っているし、自分でも入りたいと思うからがんばるのです。がんばるが、自分がどうなっているかは、あまりよくわからない。

「しんどいな」と思っても、「疲れてるんでしょ」ぐらい言われてしまうと、「そうかな」と思ってしまう。

ここが危険なところです。

記事にもありましたが、やはり「サイン」を見逃さないことが大事。子どもの様子を見ていて例えば「塾に行きたがらない」などのSOSがあれば、やはり軽く受け流してはいけないと思います。

ただ、非常に大事な指摘だと思うのは、最後のくだりです。

撤退するにも、受験させるにも、その選択は親が判断するしかない。

子どもが受験したいと言い出したのだから、「受験する」かどうかを子どもが判断すればいい、ということはありません。子どもにはそれを判断する力はない。よくお話していることですが、中学受験を始めるのも、やめるのも「親の意思」なのです。そこを良くわかっていただきたいと思います。

「やめよう」

とお父さん、お母さんが判断したら、それはやめていいことです。まだまだ子どもの先は長い。いくらでもチャンスはめぐってきます。先日「獣身をなす」というお話をしましたが、やはり小学生はまず健康と体が大事なのです。

それに勝る判断はありません。その視点に立って、お父さん、お母さんが「こうだ」と決めたことはそれが「正しい」。

だからしっかり、お子さんの様子を見ていてあげてほしいと思います。一生懸命教えることももちろん大事だが、それ以上に大事なことだと思います。

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勉強の動機は夢を作ることから

6年生に「なぜ、勉強をするのか?」という質問をすると、

「志望校に入りたいから」
「おもしろいから」
「勝負に勝ちたいから」
「医者になりたいから」

などがあがります。

志望校に入る、医者になりたい、というのは将来の希望や夢を実現するため、と考えられるし、「おもしろいから」「勝負に勝ちたいから」は、本人が思う欲求を実現しようとしている、と考えることができます。

つまり、一言で言えば「自己実現」ということになってくるわけです。

勉強する、あるいは努力する、というのは当然何らかの目的や目標があって、それを実現したい、と思うからがんばるわけです。

勉強はオートマティックにできるようにならない。オートマティックにできる、とは例えば「これを食べたら勉強ができる」というようなものはないのです。本人ががんばらないとできるようにはならない。

やれ塾だ、教材だ、といっても結局本人が勉強しないと成績は上がりません。逆に、アメリカの田舎町に居て、勉強はインターネットと本だけ、という日本人の小学生が帰国して難関校に合格することもあるわけです。

だから、方法論を語る前にまず、本人の自己実現、簡単に言ってしまえば、夢を作ることを考えていかないといけない。

でも、その夢を簡単に語れるようになる子と、そうでない子がいます。

「何になりたいの?」

と話を向けても

「わかんない」

という子は案外いて、(でも、いらいらしてはいけません。そういうものです。)だから、ゆっくり話し合っていったり、勉強とは違う経験をさせないといけないと思うのです。

志望校を決めるにあたって、「大学受験の成果」を気にする方が多いが、今の世の中、入る子は地方からでも入るので、実はそんなに大きな問題ではありません。それよりもその学校生活で子どもが何を得るか、どういう経験ができるか、ということの方が大事だと私は思います。

このGW、お子さんといろいろな話をしてみてはいかがでしょうか? 

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中だるみ

中学受験の準備は、他の受験に比べて期間が長いので、どうしても中だるみをする時期というのがあります。

1年でいえば、4,5,6月。人によって「空白の3か月」という。塾が始まるのは大抵2月。したがって春期講習までの間は、比較的緊張もするし、勉強もする。しかし、塾にも慣れ、生活もパターン化してくると、ここで中だるみがおこる。
入試まではまだ時間がある(わけではないのだが)と思ってしまいやすい。確かに学校の説明会なども9月からの学校が多いので、ここで刺激を受けることも少ないのです。

学年でいえば5年生。4年生から塾に通う子が多い分、1年間通ってきて、塾にも先生にも慣れてきた。しかし、受験まではまだ時間がある。だから、つい、だらけてしまう。勉強の力が入らない。そのうち、難しくなってきて、わからなくなるから、6年生が大変になります。

かつて高校受験を担当していたときは、中2がやはり中だるみの時期でした。だいたいこの辺は第二次反抗期の真っ盛り。まず親の言うことは聞かない。そのくせ、自分でなかなかやらない。成績は振るわないが、恰好は気にする、という誰もが通る中だるみの時期です。

で、この中だるみをどうするか? という話なのですが、基本的に緩むから締まる。弓もそうですが、普段は緩ませておく。でないと、弓が曲がります。その結果、正確に打つことができなくなる。これは弦楽器も同じでしょう。引かないときは弦を緩ませておく。そうしないと、楽器がゆがむ。

同じことが人間にも言えます。そう3年間もぴんぴんと緊張してはおれない。あるいは1年間、ずっと受験のことばかりは考えられません。

ただ、ずるけてもいいという話でもない。こういう時には機械的にやる、というのがいいのです。

朝、計算問題を3問やり、新しい漢字を5個覚える。学校から帰ってきたら、算数の問題を3題、国語の問題を1題解く。

後は、まあいろいろ予定していても、なかなか進まないかもしれないが、これだけは「絶対に」やる。

終わっていなければ寝せない

ぐらいの気迫は必要ですが、しかし、まあ、このくらいなら終わるでしょう。

絶対に歩みを止めない。一歩でもいいから前に行く、という心がけをしておくと良いのです。そうすると、中だるみの時期も多少なりとも進む。進んでいれば、あとからスピードを上げることができます。

止まってしまうと、動き出すのに時間がかかる。エネルギーがいります。

しかし、少しでも動いていれば、次に動きやすくなる。

もちろん、中だるみをしない子もいます。こういう子は「本当に入りたい」と思っているから、熱心ですが、なかなか万人がそうならない。だから、それを受け入れた上で、しかし一歩でも前に行く、という気持ちが重要です。

なに、夏になれば、少しはがんばるようになりますし、秋になれば目の色は変わりますから。

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