子どもたちのための合格手帳」カテゴリーアーカイブ

第6回 計算力をつけよう

■中学入試の結果で見ると、合格者平均と不合格者平均で一番差が開くのが算数です。したがって算数が得意な生徒の合格率は高いといわれます。確かに算数ができる子は、合格しやすい、しかし、正確に解きあげる力をつけなければなりません。

■正確に解くためには、しっかりとした計算力を養わなければなりません。それに計算ができないと塾で先生の説明についていけない場合があります。先生が説明してくれる計算がすっと頭に入ってこないと、式の意味がわからないことがあるからです。

■では計算力をつけるためにはどうすればいいでしょうか。基本的には計算練習をすればいいのですが、計算ドリルを毎日10題、20題と解く勉強は結構大変です。またなかなかやる気が出ない人もいるかもしれません。見ただけで面倒だと思う問題はいっぱいありますからね。

■だから毎日、少しずつやることにしましょう。例えば1日3題とか。5題でもいいかもしれませんね。でも10題となるともう大変でしょう。そこまで集中力が続かないかもしれません。私は3題から5題、とにかく毎日計算の練習をすることを勧めます。

■ただ問題数は少ないですが、1つだけ条件があります。それは「絶対に間違えない」ということです。え、そんなの無理だって?いえ、簡単です。検算すればいいのですから。自分の計算を確かめるくせさえつけば、絶対に間違いません。

■検算のコツは1回、1回その場で検算をするということに尽きます。しばらく検算をしないで、後からやり直してみると、どこで間違えたのか発見するのが大変です。一歩、一歩、その場で見直せば、間違えずに進むことができます。

■例えば1日3題の計算を絶対間違えないでやりきるというのを日課にするのです。そのために検算をする。そしてこの答えは絶対に間違えていないという自信がつくようにするのです。

■せっかくやるのなら、合格手帳に記録をつけていきましょう。毎日、3題~5題の計算を間違いなくやりきるのです。何日連続でできるでしょうか?記録をつけてみるとはげみになります。さあ、今日からはじめてみましょう。

(平成17年2月8日)

第5回 目標を作ろう

■中学受験をする、ということはどこかの中学校に入ろうということです。どこの中学校に入りたいか、決まっていますか?え、まだ決まってない?そういう人も少なくないと思います。でも中学受験をするには、いろいろ大変なことがあります。やりたいこともガマンしなければならないこともあるでしょう。だから、自分の行きたい中学校がないと、なかなか努力が続かないかもしれません。

■でも、どの学校に行きたい?って聞かれて、困るかもしれませんね。お兄さんが私立に行っていたり、親戚の人から学校の話を聞かされたことがあるかもしれませんが、それほど多くの学校の情報を知っているわけではないでしょう。では、どうすればいいでしょうか。

■そこで保護者のみなさんと話し合ってみてください。どういう学校があるのか、保護者の方はどこが自分に合うと思っているのか、尋ねてもよいかもしれません。そして、自分でも学校の見学に行ってみましょう。例えば学校では文化祭がありますし、学校の説明会もありますから、自分の目で見ることが可能です。

■私立中学校はいくつかに分類することができます。ひとつは男子校、女子校、共学校という分類です。男子校は当然、男子だけ、女子校は女子だけです。共学校は男子と女子がいます。もうひとつの分類は進学校か、付属校かという分類です。進学校というのは、中学・高校とつながっているが、大学はつながっていない学校のことです。したがって全員が大学受験をしなければなりません。

■付属校は大学付属のことです。基本的にある程度の成績がきちんととれていれば、付属の大学に入学試験なしで進学できることになります。大学受験がない!何か素敵なことのように感じられるかもしれません。しかし、大学には学部があって専門が分かれています。すべての大学にすべての学部があるわけではありません。したがって、自分が進学した学校に自分の行きたい学部がないかもしれません。

■また毎日2時間もかけて通うわけにはいきません。だいたいは1時間以内で通える範囲にします。ですからこれらの選択肢の中から通えそうな学校をしぼっていくこともできます。その中から保護者の方と話し合って自分の志望校を決めることができるでしょう。

■せっかく、がんばるのですから、はいったらうれしいなあと思える学校を志望校にしたいですね。え?今の成績では無理だっていわれた?あらら、でもそんなことは気にしていても仕方がないですね。もし、本当に入りたかったら、がんばって勉強しましょう。勉強は努力をすればそれなりに報いられるものです。

■自分の目標を持つ、これは大事なことです。受験だけでなく、みなさんはこれからいろいろな目標を持つと思います。例えば逆上がりができなかったら、逆上がりができるようになりたいなあと思うでしょう。これも大事な目標です。なりたい職業を目標にもっている人もいるかもしれません。これも立派な目標です。自分がこうしたい、こうなりたいということ、しっかり心の中に持ちましょう。そしてそれをぜひ、みなさんの合格手帳に書き込んでください。

(平成17年2月1日)

第4回 手帳を見て、時計を見て

■さて、先週は計画の立て方をお話しました。計画は立てられましたか?手帳にも書いてありますか?手帳はなるべく身近に持っていてください。かばんの中にいれておくといいかもしれません。どうして?手帳は書くだけでなく、見るものなのです。手帳に書いておけば、自分が覚えていなくても手帳が覚えていてくれます。でも、それを見ないと思い出しませんね。

■もうひとつ大事なことは時計をみることです。みなさんの生活の中では、あまり時間を意識しないかもしれませんが、私たちはみんな、平等に1日24時間が与えられます。それをうまく使えば、いろいろなことができます。たとえ、受験勉強を始めたとしても、サッカーだってやりたいし、テレビだってみたいでしょう。時間をうまく使えば、ガマンすることは少なくなるかもしれません。

■そのためには、時間を意識することです。だから時計をなるべく見るようにしましょう。今、何時だ、あれ、今は何をする予定だったっけ。そのとき、すかさず、手帳を見るのです。ああ、遊んでいいんだ。あ、いけない、ピアノのレッスンだった。いろいろあるでしょう。でもうまく、時間をつかって、やりたいことは、なるたけ、やれるようにしましょう。

■時間の使い方が上手になるコツは、自分の時間を意識するかどうかにあります。そのために、ひとつ良いことを教えましょう。みなさん、朝は自分で起きていますか?あれれ、意外に少ないですね。そう、実は自分で朝、起きていない人は多いのです。たいていは、お母さんが起こしてくれているのではないでしょうか?

■朝、自分で起きるというのは、自分の1日を自分でスタートすることです。何時に起きて、何をやろう、自分で決めて、自分で行動する。そういう習慣が身に付くと、時間がじょうずに使えます。さあ、今日から、やってみてください。え、目覚ましをかけても起きない?それなら、目覚ましを3つくらいかけてみましょう。

■いろいろな行動を自分でやるように心がけるのは、とても大切なことです。例えば、自分の部屋をもっている人は最近、多くなりましたが、その部屋のそうじはだれがしていますか?先生のクラスで聞いたところ、ほとんどの子どもが「お母さん!」って、元気良く答えてくれました。あらら。やはりこれはだめですね。え、どうしてって?いつまでも、お母さんにいろいろしてもらう、甘えん坊さんでいたいですか?

■そうそう、もうひとつ大事なことがありました。みなさんは、家族のために何かしていることがありますか?例えば食事のかたづけをやるとか、お風呂の準備をするとか?え、何もないの?それも困り者です。家族は、みんなで助け合っていきているのですから、たとえ、小学生のみなさんだったとしても、家族のためにできることがあるはずです。ぜひ考えて、実行してください。

■こうやって、自分でいろいろなことを実行できるようになると、自分に自信がつきます。だって、やろうと思ったことを、どんどんできるのですから、あれもやってみよう、これもやってみようという気持ちが強くなるのです。そうすると、勉強もがんばってみようという気持ちが強くなります。さあ、手帳をもって、時間をみて、自分の時間をうまく使ってください。いままで、あまりうまく使えてなかったら、かなりたくさんのことを自分でできるようになるはずです。

(平成17年1月25日)