各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

水溶液に関する問題

2019年豊島岡の問題です。

次の文章を読み,以下の問いに答えなさい。
ある濃さの塩酸(A液)とある濃さの水酸化ナトリウム水溶液(B液)をつくり,次の実験をしました。ただし,数値を答える場合は四捨五入して整数で答えなさい。
【実験1】
1gのアルミニウムにA液を加えていき,発生した気体の体積(mL)を調べました。その結果を表1にまとめました。

1gのアルミニウムにB液を加えていき,発生した気体の体積(mL)を調べました。その結果を表2にまとめました。

(1)実験1でアルミニウムと塩酸で発生した気体も,アルミニウムと水酸化ナトリウム水溶液で発生した気体も同じものでした。この気体の性質として最も適当なものを次のあ~えから1つ選び,記号で答えなさい。
あ・刺激臭があり,水に溶けるとアルカリ性になる。  .
い・燃えているロウソクをこの気体の中に入れると,ロウソクは激しく燃えて明るくなる。
う.石灰水を白くにごらせる。
え.すべての気体の中で,最も軽い。

(2)実験1をふまえて,0.8gのアルミニウムにA液60mLを加えたとき,発生する気体の体積は何mLか。
(3)1gのアルミニウムに110mLのA液を加えました。また,1gのアルミニウムに110mLのB液を加えました。反応が終わった後のそれぞれの溶液についての説明として,最も適当なものを次のあ~えから1つ選び,記号で答えなさい。
あ・反応後のA液,反応後のB液ともにアルミニウムが残る。
い・反応後のA液はアルミニウムが残るが,反応後のB液にはアルミニウムは残らない。
う・反応後のA液はアルミニウムが残らないが,反応後のB液にはアルミニウムは残る。
え・反応後のA液,反応後のB液ともにアルミニウムが残らない。

【実験2】
A液とB液をいろいろな割合で混合し,溶液①~⑥をつくりました(表3)。混合した後の溶液の体積はどれも200mLでした。

次に,溶液①~⑥のそれぞれに3gのアルミニウムを加えて発生する気体の体積を調べました。

200mLの溶液⑤に3gのアルミニウムを加えましたが,アルミニウムは溶けず,気体の発生も見られませんでした。
200mLの溶液②に3gのアルミニウムを加えたら アルミニウムの一部が溶け残りました。このとき,2100mLの気体が発生しました。

(4)アルミニウムと反応前の溶液②にBTB溶液を加えたときの色として最も適当なものを次のあ~おから1つ選び,記号で答えなさい。
あ.緑色  い.青色  う.黄色  え.赤色 お.紫色

(5)溶液⑤とアルミニウムが反応しなかったことと,下線部の結果から,「200mLの溶液②は150mLの溶液Aと同じはたらきをしている」と考えました。同様に考えると,200mLの溶液③は何mLの溶液Aと同じはたらきをしているといえますか。

(6)3gのアルミニウムに200mLの溶液④を加えたとき,発生する気体の体積は何mLか。

(7)200mLの溶液⑥に3gのアルミニウムを加えたところ,気体が発生しました。気体が発生し終わった後,残ったアルミニウムは1.5gでした。

溶液①~④のそれぞれに3gのアルミニウムを加え,気体が発生し終わった後の残ったアルミニウムを調べました。溶液⑥の結果と同じ1.5g残るものとして最も適当なものを次のあ~えから1つ選び,記号で答えなさい。
あ.溶液① い.溶液② う.溶液③ え.溶液④

【解説と解答】
(1)水素の性質ですから、え。
(解答)え
(2)A液100mLに対してアルミニウム1gで1400mLの水素が発生します。
A液60mLでアルミニウム0.8gですから1400×0.6=840mLでアルミニウムが0.2g溶け残ります。
(解答)840
(3)1400÷105=13.3333・・・よりB液133mLに対してアルミニウム1gで1400mLの水素が発生します。A液110mLに1gのアルミニウムを入れるとA液10mLが余り、水素は1400mL発生します。
B液110mLに1gのアルミニウムを入れると、アルミニウムが溶け残ります。
(解答)う
(4))溶液⑤で中和がおこっています。A:B=1:4ですから、②はA液が残るので酸性。
(解答)う
(5)下線部から、溶液②にはA液が150mL残り、1400×1.5=2100mLの水素が発生しました。このとき、3gのアルミニウムのうち1.5gが反応し、残り1.5gが溶け残っています。
溶液③は中和の割合からA液が20mL使われて、100mL残りますから、100mLと同じです。
(解答)100
(6)溶液④は中和の割合からA液30mLが使われて50mLが残りますから、0.5gのアルミニウムが反応し、1400×0.5=700mLの水素が発生します。
(解答)700
(7)1.5gが溶け残るためには、A液が150mLあって3gのうちの1.5gと反応しなければなりません。溶液②は中和の結果A液が10mL使われて150mL残りますから、いが正解です。
(解答)い

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三態に関する問題

2019年聖光学院の問題です。

次の文章を読んで,あとの(1)~(5)の問いに答えなさい。

私たちの身のまわりにはさまざまな物質があります。それらの物質は,温度と圧力を変化させることによって,固体,液体,気体へと状態変化します。国体から液体への状態変化を( あ )といい,液体から気体への状態変化を( い )といいます。図1は,さまざまな温度と圧力のときに,水がどのような状態になるかを表しています。図2は,さまざまな温度と圧力のときに,二酸化炭素がどのような状態になるかを表しています。

私たちの身のまわりの気圧を1013hPa(ヘクトパスカル)とします。圧力を1013hPaに保ったまま温度を上げていくと,二酸化炭素は点Dのときの状態から点Eのときの状態へと変化することがわかり,この状態変化を( う )といいます。
水にはさまざまな物質が溶けますが,気体の二酸化炭素も水に溶けます。気体の二酸化炭素の水への溶解度は,水の温度が高くなると( え )くなり、気体の二酸化炭素の圧力が高くなると( お )くなります。炭酸飲料の入ったペットボトルのふたを開けたとき,炭酸飲料の内部から泡が発生するようすが観察できるのは,ふたを開けることによってペットボトル内の圧力が低くなり,それまで溶けていた気体の二酸化炭素が溶けきれなくなって出てくるからです。気体の二酸化炭素が酸素や窒素よりも水に溶けやすいのは,溶けた二酸化炭素の一部が水と反応するからです。
このため炭酸水は弱い(か)を示します。
(1)(あ)~(う)にあてはまる言葉をそれぞれ答えなさい。
(2)(え)~(か)にあてはまる言葉の組み合わせとして正しいものを,次の(ア)~
(ク)の中から1つ選び,記号で答えなさい。

(3)図1の点A~点Cのとき,水はそれぞれどのような状態ですか。次の(ア)~(キ)の中
からそれぞれ1つずつ選び,記号で答えなさい。

(ア) 固体だけが存在している状態
(イ) 液体だけが存在している状態
(ウ) 気体だけが存在している状態
(エ) 固体と液体がともに存在している状態
(オ) 液体と気体がともに存在している状態
(カ) 固体と気体がともに存在している状態
(キ) 固体と液体と気体がともに存在している状態

(4)下線部について,水に溶けやすい気体はどれですか。次の(ア)~(オ)の中から1つ選び,記号で答えなさい。
(ア)アルゴン (イ) 一酸化炭素 (ウ) 水素 (エ)ヘリウム(オ)塩素

(5)気体の二酸化炭素は1℃の水1Lに3.4g溶け,20℃の水1Lに1.7g溶けます。l℃の水5Lに13gの気体の二酸化炭素を溶かしました。この水溶液を20℃に上げると,溶けきれなくなって出てくる気体の二酸化炭素は何gですか。ただし,気体の二酸化炭素の圧力はすべて同じとします。

【解説と解答】
(1)固体→液体 融解 液体→気体 気化 固体→直接気体 昇華
(答え)(あ)ゆう解 (い)気化 (う)昇華
(2)水の温度が高くなると溶解度は小さくなり、低くなると大きくなります。炭酸水は酸性を示します。
(答え)オ
(3)Aは固体、Bは液体、Cは気体。
(答え)点A ア  点B イ  点C ウ
(4)水に良く溶けるのは塩素です。
(答え)オ
(5)1℃の水1Lに3.4g溶けるので、5Lでは17gまで溶けるから13gは全部溶けています。
20℃に上げると、1Lについて1.7gしか溶けなくなるので5Lの水では8.5gしか溶けません。したがって13-8.5=4.5gが出てきます。
(答え)4.5

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溶解度に関する問題

2019年洗足学園の問題です。

次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。答えは、小数第2位以下があるときは四捨五入して小数第1位まで求めなさい。
I. 園子さんは、「ある物質が溶けられるだけ溶けている水溶液を飽和水溶液という。また、物質が水100gあたりに溶けることのできる量[g]を溶解度という。」と学校で学びました。調べてみると、水溶液の温度によって溶解度が異なることもわかりました。表1は硝酸カリウムの溶解度を示しています。

(1) 40℃で、水200gに硝酸カリウムを加えて飽和水溶液を作りました。この飽和水溶液の濃度は何%ですか。

(2)(1)の飽和水溶液を20℃に冷やすと、硝酸カリウムの結晶が何gできますか。

(3) 結晶ができた時に、ろ過によって、水溶液と結晶に分けることができます。

  ろうとに水溶液を注ぐにあたり、注意すべきことを2つ書きなさい。ただし、どちらにも「ガラス棒」という語句を使いなさい。

Ⅱ. 園子さんは、高校生のお姉さんから「水和物」という不思議な物質があることを聞きました。水和物とは、水をふくんでいる固体のことです。水和物を割っても液体の水は出てきませんが、水和物を加熱すると、ふくまれていた水が蒸発し、水をふくまない結晶が得られます。水をふくまない結晶のことを無水物といいます。また、水和物に水を加えて溶かすと、水和物にふくまれていた水は加えた水と混ざり、水溶液の水の一部になります。園子さんは硫酸銅の水和物を加熱して、どのくらいの水がふくまれているか調べる実験を行いました。

【実験1】硫酸銅の水和物2.5gを熱に強い皿に入れて加熱し、ふくまれていた水をすべて蒸発させました。その結果、硫酸銅の無水物1.6gが残りました。

(4) 硫酸銅の水和物10gにふくまれている水は何gですか。

(5) 硫酸銅の水和物2gに18gの水を加え、すべて溶かしました。この水溶液の 硫酸銅の無水物の濃度は何%ですか。

(6) 60℃で、ある量の硫酸銅の無水物を水に溶かし、硫酸銅水溶液205gをつくりました。その水溶液を20℃まで冷やすと、硫酸銅の水和物が25gできました。最初に溶かした硫酸銅の無水物は何gですか。ただし、20℃で、硫酸銅の無水物の溶解度は20です。

【解説と解答】
(1)100gの水に対して40°では64g溶けます。64÷(100+64)×100=39.02
(答え)39.0%
(2)20°では100gについて32gですから100gについて32g出てきます。水は200gでしたから、32×2=64g
(答え)64g
(3)水溶液を注ぐとき、ガラス棒を伝わらせること、そして、ガラス棒の先をろ紙の重なっている部分にあてること、です。
(答え)水溶液をガラス棒を伝わらせて注ぐこと。ガラス棒の先をろ紙の重なっている部分にあてること。
(4)2.5g中2.5-1.6=0.9g が水です。
10÷2.5=4より0.9×4=3.6g
(答え)3.6g
(5)2gの中に水分が0.9×0.8=0.72g入っています。
2-0.72=1.28より1.28÷20×100=6.4
(答え)6.4%
(6)硫酸銅の水和物が25gあるとき、硫酸銅の無水物は16gあります。9gは水になります。
20℃まで冷やした水溶液の量は205-25=180gで、これが20℃の飽和水溶液です。
飽和水溶液は溶解度が20ですから、180×20/(20+100)=30g が無水物になります。
最初に溶かしたのは溶液205gに対して16+30=46gになります。
(答え)46g

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