それでも母親講座」カテゴリーアーカイブ

第56回 学校別特訓はごほうび?

    先日、あるお母さんからメールの相談が来ました。
    通われている塾では、そのお子さんの第一志望の学校別特訓が秋から行われる予定なのだそうですが、それはこれまでのテストの結果、推薦されなければいけないんだそうです。
    「うちの子はぎりぎりの成績なので、もしかすると選に漏れてしまうかもしれません。そうなると、やはり第一志望はあきらめなければならないのでしょうか。本人ががんばっているので、何とかしてあげたいと思うのですが。」
    いや、その通りでしょう。
    まだ半年あるわけですから、ここで学校別の選抜にもれてしまうと対策する方法がなくなる、というのはちょっと、と私は思います。
    これは今の塾にどうも多いらしい。つまり、4年生、5年生でがんばらないと、「学校別に推薦されませんよ」といってはっぱをかけられているわけです。しかし、子どもの精神年齢がみな同じではない。晩生の子だっているでしょう。その子たちが後半がんばって合格していった例はたくさんあります。ただ、そういう子たちの道が閉ざされてしまう、というのはどうもいただけない。
    私は学校別特訓に入れないなら、とっととその塾はやめて、新たな方法を考えるべきだと返信しました。世の中塾はたくさんある。お子さんに合う、道を開いてくれる塾を探すべきでしょう。
    塾は学校ではない。合格するために行くところなのです。だから子どもの可能性がより広がるであろう選択をしないといけません。ここは親でないとできないところでもあります。そこを実績だけで安心している方が多いように思う。実績は受ける受験生が多ければやはり上がるのです。そして次第に自然倍率に近づいていく。だから、数が多ければ、それだけ受けているということに他ならない。ということは落ちでもいるわけです。問題はそんなところにはない。お子さんをいれてくれるかどうか、他の子はどうでもいいんです。うちの子をいれてくれないと困るわけだから。
    今、各塾で保護者会が行われていると思います。(ここのところ、秋の相談が多いので、多分そうでしょう。)
    良く聞いて、うちの子に役にたつのかどうか、考えてみてください。

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第55回 なぜ塾は過去問を始めるのが遅いのか

大手の塾の話を聞いていると、過去問のスタートがおしなべて遅いようです。

だいたい11月。つまり入試まで3ヶ月。で、その間は、当然オリジナルのカリキュラムで進むことになるから、みんないっしょ。
この「みんないっしょ」はほぼ、塾の都合といっていいでしょう。つまり、なるべくみんな同じに進めていかないと、事業としての効率が悪くなります。例えば学校別指導のクラスもだいたいは週1回。どこかの教室に志望者を集めて特訓するわけですが、しかし、週1回日曜日に行ったとしても、それ以外はまた同じカリキュラムを勉強することになるわけです。

過去問をやったって、今は、できない。それで自信をなくすよりは、もう少し基礎を固めてから。というのがよくある説明ですが、私はこれには異論があります。

というのは、中学受験の場合、高校受験と違ってすべてが独自入試。つまり、学校がそれぞれ入試問題を作るのです。ですから、難しい問題を少数出すところもあれば、標準的な問題をたくさん出すところもある、記述もあれば、選択もあり、作業があれば、知識があるという具合でじつにバラエティーに富んでいます。それをひとつのカリキュラムで進行させること自体に無理があるでしょう。ある学校を狙うのであれば、その入試問題にあわせた対策をそれこそ平日がんばらないといけないわけですが、実際には各教室でいろいろな出題傾向に対応できるわけがない。だからなるべく一体になって動かした方がいいという結論になるわけです。

そこそこ対応している子ならそれでもいいかもしれません。しかし、中学受験範囲は小学校5年から中学2年までの範囲。これを網羅すること自体がなかなか難しいわけです。だからある程度しぼる必要がある。でも塾ではなかなか対応してもらえない。とすれば家庭がその主導権をとらないと、子どもは遠回りをすることになります。

しかしそうなると塾は面倒になる。だから、先手を打ちます。これが保護者会。

「いいですか、過去問は指示があるまで手をつけてはいけません。」

って、それは誰のため?

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第54回 与えすぎに注意

最近の子どもたちは、ホントにいろいろなものを持っています。筆箱の中もカラフルなペンがたくさんあるし、ゲーム、マンガ、おもちゃ。
きっと自分の部屋の中にはそれこそ、片付けられないほどものがあふれかえっているのではないでしょうか。

で、問題はそれがどうして手に入ったのか?ということなのです。

いろいろ本人が努力したというのであれば、それはそれでいいのだけれど、多分いろいろともらったのではないかと思います。

このもらうのがよくない。特に受験にはよくないと思うのです。

入試は、自分で努力して、力をつけない限り、合格できない。このことは子どもたちの人生の中ではある意味初めての経験なのです。今まではなんとなく、親が道を開いてきたところはあるし、親が保護してきたから今の彼らがあるといっても過言ではありません。しかし、実際に入試会場に親が入っていくわけにはいかない。だから自分で道を開く必要がある。

と、このとき、与えられている子どもたちは自分でとろうとしない。だって待っていれば誰かが与えてくれたから。

そうなんです。今の子どもたちを見ていて思うのは、その貪欲さみたいなものが、あまり見られない点。

与えてしまうと自分でとる機会を失う。

これは真理なのです。与えられすぎてしまうと、自分でとる力がなくなってしまいます。物を与えれば、子どもに幸福が与えられると勘違いしてはいけないのです。

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