各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

中和に関する問題

2022年 ラ・サール中学の問題です。

酸性水溶液の塩酸とアルカリ性水溶液の水酸化ナトリウム水溶液を混ぜ合わせると、互いの性質を打ち消しあって中性の塩化ナトリウムを生じます。このような反応を中和反応とよんでいます。水酸化ナトリウム水溶液Aと塩酸Bを用いて、下記の実験1~6を行いました。

実験1 50mL の水酸化ナトリウム水溶液Aをとって,加熱して水分をすべて蒸発させると水酸化ナトリウムの固体が4g残った。
実験2 水酸化ナトリウム水溶液AにBTB液を数滴加えると、( あ )色になった。
実験3 実験2のあと、さらに塩酸Bを40mL加えたが、溶液の色は( あ )色のままであった。
実験4 実験3のあと、混合水溶液を蒸発皿に移して、加熱して水分をすべて蒸発させると、水酸化ナトリウムと塩化ナトリウムの混合物が5.6g残った。
実験5 実験4で残った混合物をビーカーに移し、水を入れて50 mLとした。これに塩酸Bを70mL加えたところで、BTB液を数滴加えると水溶液は黄色になった。
実験6 実験5の混合水溶液を蒸発皿に移して、加熱して水分をすべて蒸発させると、蒸発皿に白色の固体が6g残った。

(1)文中の(あ)に適する色を答えなさい。

(2)塩酸が入った試験管と水酸化ナトリウム水溶液が入った試験管を区別する方法として、誤っているものを選びなさい。
  ア.青色リトマス試験紙をつけてみる。   イ.鉄の粒を加える。
  ウ.フェノールフタレイン液を加える。   エ.食塩水を加える。
  オ.加熱して水を蒸発させる。

(3)実験4で残った混合物5.6gにふくまれる水酸化ナトリウムの重さは何gですか。

(4)50mLの水酸化ナトリウム水溶液Aに塩酸Bを加えたとき、水酸化ナトリウム水溶液Aと塩酸Bがどちらもあまることなく反応するのは、塩酸Bを何mL加えたときですか。

(5)50mLの水酸化ナトリウム水溶液Aに、塩酸Bを25mL加えた場合、反応後の溶液中に生じた塩化ナトリウムの重さと残った水酸化ナトリウムの重さはそれぞれ何gですか。

(6)25 mLの塩酸Bに水酸化ナトリウム水溶液Aを加えていった場合、反応後の溶液中に生じた塩化ナトリウムと残った水酸化ナトリウムの重さの比が1:2になるのは水酸化ナトリウム水溶液Aを何mL加えたときですか。

【解説と解答】
(1)アルカリ性の溶液に対してBTB溶液の反応は青色です。
(答え)青
(2)食塩水を加えても区別ができません。
(答え)エ
(3)最終的に4gの水酸化ナトリウムがすべて反応すると6gの塩化ナトリウムになります。一方5.6gになったときは1.6g増えているので、ちょうど中和したときの塩酸の量を【20】とすれば5.6gの時は【16】加えたことになります。したがってこのときできている塩化ナトリウムの量は6÷20×16=4.8gですから、水酸化ナトリウムは5.6-4.8=0.8gです。
(答え)0.8g
(4)40mLがちょうど4/5のところですから、ちょうど中和する塩酸Bは50mLです。
(答え)50mL
(5)塩酸Bを25mL入れた時、できる塩化ナトリウムは3gです。4gあった水酸化ナトリウムが半分なくなったので、水酸化ナトリウムは2gです。
(答え)塩化ナトリウムの重さ 3g 水酸化ナトリウムの重さ 2g
(6)塩酸がなくなるまで、水酸化ナトリウムは余りません。塩酸B25mLにちょうど中和するのはAが25mLです。このときできる塩化ナトリウムは3gですから、水酸化ナトリウムは6g必要になります。
水酸化ナトリウム水溶液A50mLに4gの水酸化ナトリウムが含まれますから6gいれるのには75mL必要で、中和に25mL必要ですから合計100mL。
(答え)100mL


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天体に関する問題

2022年市川中学校の問題です。

地球から天体を観測していると、ある天体が他の天体に隠されることによって、 欠けたり見えなくなったりすることがあります。この現象を「食」といい、太陽が月に隠されるような食は日食といいます。2012年5月や2019年5月に日本で日食が観測されました。写真は、2012年5月に起こった日食の様子を撮影したものです。

(1)天体の位置関係によっては、惑星が月に隠されることもあります。金星が月に隠された場合、何といいますか。

(2)写真のような日食は,特に、「(   )日食」や「(   )食」といいます。(   )にあてはまる言葉をひらがなで答えなさい。

(3)写真の内側の丸い黒い部分は、何が写っていますか。

(4)日食が始まる前に、小さい四角形の鏡を使って、太陽光を壁に反射させました。鏡が壁に近いと、壁に映った反射光は鏡の形と同様に四角く輝いていました。
 この鏡を壁から遠ざけていくと、壁に映った反射光の形はどうなりますか。
 ア 四角形のまま、大きくなっていく。
 イ 四角形のまま、小さくなっていく。
 ウ 大きさも形も変わらない。
 エ 円形に近づいていく。
 オ 三角形に近づいていく。

(5)太陽はいつでもほぼ同じ大きさに見えますが、写真のようなリング状に見える日食と異なり、太陽が完全に隠される日食が起こることもあります。このように日食の様子に違いが発生する理由を、「月」と「地球」の2つの言葉を使い、11字から20宇で答えなさい。ただし、句読点やカギかっこ(「」)は、字数に数えないものとします。

(6)月が地球の影に入るような食は月食といいます。月食にみられる特徴はどれですか。次の中から2つ選びなさい。
 ア 月食は満月のときに起こるので、皆既月食は真夜中前後に起こりやすい。
 イ 月食のときに月が欠け始めると、赤銅色(赤っぽい色)になっていく。
 ウ 雲っていても月食は起こる。
 エ 地球も月も同じ方向に公転しているため、月食は一晩中続くことがある。
 オ 日食と月食を比べると、月食の方が起こりにくい。

(7)2021年5月の満月のときに月食が起こりました。月食が起こるのは満月のときだけですが、満月のときに必ずしも月食が起こるとは限らないのはなぜですか。
 ア 地球が公転している面に対して、月が公転している面が筍rいているため。
 イ 地球の直径の方が月の直径よりも大きいため。
 ウ 地球から太陽までの距離よりも、月から太陽までの距離の方が遠くなることがあるため。
 エ 同じ月の中で満月が見られるのは、0回から2回と一定ではないため。

【解説と解答】
(1)金星食といいます。
(答え)金星食
(2)金環食ですが、ひらがなで答えます。
(答え)きんかん
(3)日食ですから、月が太陽を隠しているので、真ん中の部分は月です。
(答え)月
(4)だんだん丸くなります。遠くにすると太陽の形に近づくからです。
(答え)エ
(5)月は地球の周りを公転していますが、完全な円軌道ではないので、月と地球の間の距離は一定ではありません。
(答え)月と地球の距離が一定ではないから。
(6)曇っていて見えなくても月食は起こっています。図のように日食が起きる幅が月食が起きる幅よりも広いので、月食の方が起こりにくくなります。

(答え)ウ・オ
(7)月が公転している面と地球が公転している面が同じではなく、傾いているからです。
(答え)ア


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水溶液に関する問題

2022年浦和明の星の問題です。

5つのビーカーに、5種類の水落液A~E(食塩水、炭酸水、アンモニア水、うすい塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)のいずれかが入っています。どのビーカーにどの水溶液が入っているかを調べたところ、次のようになりました。これに関する各問いに答えなさい。

問1 BとEはそれぞれどの水溶液だと考えられますか。もっとも適当なものを選び、それぞれア~オで答えなさい。

   ア.食塩水       イ.炭酸水           ウ.アンモニア水
   エ.うすい塩酸     オ.水酸化ナトリウム水溶液

問2 CとDを用いて実験1、実験2を行いました。これに関する(a)、(b)に答えなさい。

実験1
 ① 試験管にC4mL とD6mmLを混ぜた。
 ② ①の試験管に緑色のBTB溶液を加えた。

実験1の結果                       ・
 水溶液の色は緑色になった。

実験2
 ① 試験管にC4mL とD6mL を混ぜた。
 ② ①の水溶液を蒸発皿にすべて移し、加熱して水分をすべて蒸発させた。
実験2の結果
 蒸発皿に白い固体0.5gがあらわれた。

 (a)緑色のBTB溶液を加えたとき、水溶液の色が黄色になるのはどれですか。すべて選び、ア~オで答えなさい。

   ア.C 3mLとD7mLを混ぜた水溶液
   イ.C 5mLとD5mLを混ぜた水溶液
   ウ.C 2mLとD3mLを混ぜた水溶液
   エ.C 3mLとD2mLを混ぜた水溶液
   オ.C 1mLとD2mLを混ぜた水溶液

 (b)CとDを混ぜた水溶液を加熱して水分をすべて蒸発させたとき、同じ重さの固体があらわれるのはどれですか。2つ選び、ア~オで答えなさい。また、その重さは何gですか。

   ア.C 5mLとD5mLを混ぜた水溶液
   イ.C 7mLとD3mLを混ぜた水溶液
   ウ.C 2mLとD3mLを混ぜた水溶液
   エ.C 3mLとD2mLを混ぜた水溶液
   オ.C 3mLとD1mLを混ぜた水溶液

問3 鉄片を入れた試験管にCを加えたところ、泡か出て鉄片は小さぐなりました。しぱらくすると、鉄片は完全に見えなくなりましたo見えなくなった鉄片のゆくえについて3つの仮説を立てました。そして3つの仮説を確かめるために、実験3~実験5を行いました。これに関する(a)、(b)に答えなさい。
  仮説1:鉄片は、泡になって空気中へ出ていき、Cの中に存在していない。
  仮説2:鉄片は、鉄の小さな粒になり、目には見えないがCの中に存在している。
  仮説3:鉄片は、鉄ではない小さな粒になり、目には見えないがCの中に存在している。

実験3
 ①鉄片を入れた試験管にCを加え、鉄片が完全に見えなくなるまでしばらく置いた。
 ②Cと①で得られた水溶液Fをそれぞれ蒸発皿に移し、加熱して水分をすべて蒸発させた。

実験3の結果
 Cを入れた蒸発皿には何もあらわれなかった。Fを入れた蒸発皿には固体Gがあらわれた。

実験4
 鉄片と実験3で得られたGに、それぞれ磁石を近づけた。
実験4の結果
 鉄片は磁石に引きつけられた。Gは磁石に引きつけられなかった。

実験5
 ① 鉄片と実験3で得られたGを、それぞれ別の試験管に入れた。
 ② それぞれの試験管にCを加えた。
実験5の結果
 鉄片を入れたCからは泡か出たOしばらくすると、鉄片は完全に見えなくなった。
 Gを入れたCからは泡が出なかった。しばらくすると、Gは完全に見えなくなった。
(a)実験3~実験5から、仮説1が間違っていることがわかります。仮説1が間違っていることがわかる実験はどれですか。1つ選び、3~5で答えなさい。また、仮説1が正しいならば、どのような結果になるはずですか。過不足なく選び、ア~力で答えなさい。

ア.Cを入れた蒸発皿とFを入れた蒸発皿のどちらの蒸発皿にも何もあらわれない。
イ.Cを入れた蒸発皿とFを入れた蒸発皿のどちらの蒸発皿にも固体があらわれる。
ウ.鉄片とGのどちらも磁石に引きつけられる。
エ.鉄片とGのどちらも磁石に引きつけられない。
オ.鉄片を入れたCとGを入れたCのどちらからも泡が出る。
カ.鉄片を入れたCとGを入れたCのどちらからも泡が出ない。

(b)実験3~実験5から、仮説2が間違っていることがわかります。仮説2が間違っていることがわかる実験はどれですか。2つ選び、3~5で答えなさい。また、仮説2が正しいならば、どのような結果になるはずですか。過不足なく選び、(a)のア~力で答えなさい。

【解説と解答】
問1 Aは泡が出ていたので炭酸水。固体が溶けているのは食塩水と水酸化ナトリウム水溶液。BTBの反応からDが水酸化ナトリウム水溶液、Eが食塩水。Bはアンモニア水、Cが塩酸。 
(答え)B ウ  E ア  
問2 実験①でC:D=2:3で中和することがわかります。酸性になるのはCが多いので、イとエ。(b)では、Dが同じでCがその3分の2以上あればよいことになります。ア~オの条件ではDが3mLでCが2mL以上になればよいのでイとウ。重さは実験2の半分で0.25g。
(答え)(a)イ,エ (b)イ・ウ  重さ 0.25
問3 塩酸に鉄を入れたので、塩化鉄になります。実験3で得られた固体Gが塩化鉄です。塩化鉄は磁石には反応せず、塩酸に溶けますが泡は出ません。仮説1はCの中に鉄は存在しないことになるので、これは間違いですが、それを調べた結果としては実験3が正しく、もし仮設1が正しければCにもFにも何も現れないことになります。
仮説2は鉄が残るということですが、もし鉄が残るのであれば磁石に吸い付けられるでしょうし、塩酸に溶かしたとき泡が出なければいけません。
(答え)(a)実験 3  結果 ア (b)実験 4・5  結果 ウ,オ


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