各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

月に関する問題

2021年豊島岡の問題です。

下の図は,地球の北極上空から見た太陽・地球・月の位置関係を模式的に表したものです。以下の問いに答えなさい。

(1)月が図のキの位置のときの月面上の点Xは,月がウ,オの位置のときでは,A~D,E~Hのどの点にありますか。それぞれ選び,記号で答えなさい。

(2)東京の真南の空に,上弦の月が見えました。この日から15日後の【月の形】をあ~きから,15日後の月が地平線からのぼってくる【時刻】をく~そから,最も適当なものをそれぞれ選び,記号で答えなさい。

【時刻】
く.午前3時頃   け,午前6時頃   こ.午前9時頃    さ.正午頃     し.午後3時頃        す.午後6時頃   せ.午後9時頃   そ.真夜中頃

(3)次の文章の( 1 )~( 4 )に入る最も適当な語句をそれぞれの【解答群】から選び,記号で答えなさい。
 月は27.3 日で地球の周りを1周します。東京で翌日の同時刻に月を見ると,前日の位置より約( 1 )度,( 2 )へ移動して見えます。
 また,月が南中する時刻は,翌日には約( 3 )分( 4 )なります。
【1の解答群】
  あ.1 い.10    う.11    え.12  お.13 か.14    き.15
【2の解答群】
  あ.東から西  い.西から東  う.南から北  え.北から南
【3の解答群】
  あ.12 い.13    う.24    え.26  お.36 か.39    き.48    く.52
  け.60 こ.65
【4の解答群】
  あ.早く い.遅く

【解説と解答】
(1)満ち欠けの周期が30日ですから、キからウまでは15日、キからオまでは7日かかります。したがってウっではDの位置に、オではEの位置に行きます。
月がウの位置 D  月がオの位置 E
(2)上弦の月から15日後は下弦の月になるので、月の形はお、上ってくる時刻は真夜中になります。
形 お 時刻 そ
(3)360÷27.3=13.1ですが、地球も1日1°公転しているので、13-1=12が1の答えになります。西から東に移動して見えます。したがって1440分÷360×12=約48分、遅くなります。
(答え)1 え 2 い 3 き 4 い


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地層に関する問題

2021年フェリス女学院の問題です。

図1は、西から東へ1000mの広さがあり、高さが300mある丘の等高線の様子を示した図です。また図2は、図1のA~Cの地点でボーリング調査を行い、地下の地層の重なりを示したものです。

次の①~⑥の説明文は上図の地層ができた順に説明したものです。
   ① 大昔、この土地は海岸に近い浅せの海底であった。
   ② 気候が温暖化し、サンゴがたくさん生息した。
   ③ 土地がしずみ、海底が海岸から遠くなった。
   ④ 火山がふん火した。
   ⑤ 土地がおし上げられ、河口付近の海底になった。
   ⑥ 土地がさらにおし上げられ、海底が陸地になった。

問1 図2の地層(ア)~(オ)に関する次の問に答えなさい。ただし、(ア)~(オ)の地層はすべてちがう岩石でできています。
 (1)地層(ア)は2mm以上のつぶでできていました。何岩でしょうか。
 (2)地層(イ)は火山がふん火したとき出たものが海底に積もってできた「ぎょうかい岩」です。「ぎょうかい岩」にふくまれる2mm以下のつぶは何でしょうか。
 (3)地層(ウ)は海岸から遠くおき合の海底まで運ばれ積もったもので、一番つぶの細かい「ねん坂岩」とよばれるものです。ねん板岩は、何岩がさらにおし固まってできたものでしょうか。
 (4)地層(エ)をつくっている「せっかい岩」に塩酸をかけるとあわが出ました。このあわは何でしょうか。
 (5)地層(エ)で多く発見されたものは何でしょうか。
 (6)地層(オ)をつくっている岩石は何岩でしょうか。

問2 図1の丘を西(Ⅹ)から東(Y)へ垂直に切ったときに、地層(エ)の断面はどのように見られるか、解答用紙の図中にボーリングした地点(図1のA~C)のはん囲で表しなさい。なお、図2のすべての地層は、ずれや曲りはなく、たい積しています。

3 図3は今から99年前(1922年)の横浜市にある海岸線の様子を示した地図です。また図4は今から82年前(1939年)の図3と同じ場所の様子を示した地図です。図3の時点から17年たって、海がうめたてられ公園ができたことがわかります。

*図3は旧日本陸軍陸地測量部、図4は同左部と横浜市が作成した地図を一部改変したものです。
(原図の出典:『横浜タイムトリップガイド』同左制作委員会編)

今から8年前(2013年)に、その公園でボーリング調査が行われました。公園の地下6mの深さまでボーリングした結果、下表のような地層の重なりができていることがわかりました。

(問)地表から1.8m~4.5mまでの深さの地層にあるものは、いつごろ、何が原因でできたものか、考えられることを説明しなさい。

【解説と解答】

(1)2mm以上の粒ですから礫になるので、礫岩です。
(答え)礫岩
(2)凝灰岩は火山灰が堆積してできた堆積岩です。
(答え)火山灰
(3)粘板岩は硯などにもつかわれますが、泥岩が押し固まったものです。
(答え)泥岩
(4)石灰岩に塩酸をかけて出る気体は二酸化炭素です。
(答え)二酸化炭素
(5)石灰岩はサンゴの死骸が固まって堆積したものですから、サンゴの化石が多く発見されます。
(答え)サンゴの化石
(6)最初は浅瀬であったことから、砂岩です。
(答え)砂岩
2 Aは標高が240m、エの最上部は地表面から100mですから標高140mで、エの深さは40mあります。
Bは標高が300m、エの最上部は地表面から140mですから、標高160mでAから20m上に上がっています。
Cは標高が280m、エの最上部は地表面から100mですから、標高180mでBから20m上に上がっています。
以上を元に40mの幅を図示すると以下の図になります。
(答え)

3 1922年にはなかった公園が埋め立てられてできました。そこをボーリングしたところ、1.8m~4.5mには赤煉瓦の破片や熱で変形したガラス片、などが出てきています。これは1923年に起きた関東大震災のがれきをここに埋め立てたからです。当時、多くの建物が倒壊して、そのがれきをどう処理するかが問題になりました。そこでこの海岸線を埋め立てて公園にしたのです。これが現在の山下公園になります。

(答え)1923年に発生した関東大震災によって多くの建物が倒壊したことでできたと考えられる。


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気体の発生に関する問題

2021年豊島岡の問題です。

クエン酸と重曹(炭酸水素ナトリウム)および水酸化カルシウムの3つの固体から2つを選んで【反応①】~【反応③】を行いました。それぞれの反応は過不足なく起こり,次に示すような量的な関係がわかりました。この結果をもとに,以下の問いに答えなさい。ただし,気体の体積を測定する場合は,同じ条件下で測定しているものとします。

  【反応①】クエン酸と重曹の反応
  クェン酸を水に加えてクェン酸水溶液をつくり,ここに重曹を加えました。

  クエン酸 + 重曹 → 気体A + クエン酸ナトリウム + 水
  10.5g     12.6g  6.6g

  【反応②】水酸化カルシウムと重曹の反応
  水酸化カルシウムを水に加え水酸化カルシウム水溶液をつくり,ここに重曹を加えました。

  水酸化カルシウム + 重曹 → 沈殿B + 水 + 炭酸ナトリウム
  5.55g         12.6g  7.5g

  【反応③】クエン酸と水酸化カルシウムの反応
  クエン酸を水に加えてクェン酸水溶液をつくり,ここに水酸化カルシウムを加えました。

  クエン酸 + 水酸化カルシウム → 物質X + 水
   10.5g    5.55g

  【気体Aの性質】
  気体Aを石灰水に通じたところ石灰水は白くにごりました。気体Aは冷やすとドライアイスになります。
  気体Aのみを250 mL集め重さを測ったところ, 0.44 gでした。また,22gの気体Aを冷やしてドライアイスにしたところ体積は, 13.75 cm3でした。

  【物質Xの性質】
  物質Xは重曹とは反応しません。

(1)気体Aの1Lあたりの重さは何gですか。四捨五入して小数第2位まで答えなさい。

(2)ドライアイスが気体になると,体積は何倍になりますか。四捨五入して整数で答えなさい。

(3)レモン汁の中にはクエン酸が含まれています。レモン汁の中で重曹と反応するのはクエン酸のみで,レモン汁15mLを十分な量の重曹と反応させ,発生した気体Aを集めると275mLでした。レモン汁15mL中にあるクエン酸の重さは何gですか。四捨五入して小数第2位まで答えなさい。

(4)クエン酸12.6 gを水に加えてクエン酸水溶液をつくり,ここに水酸化カルシウム8.88 gを加えて十分に反応させました。この反応後の水溶液に,重曹10gを入れたとき,生じた気体Aと沈殿Bの重さはそれぞれ何gですか。四捨五入して整数はで答えなさい。生じなかった場合には0を記入しなさい。

【解説と解答】
重曹は炭酸水素ナトリウム。クエン酸も重曹も家庭で使われていることもあるので、小学生には馴染みがある、ということで出題されたのでしょう。重曹もクエン酸も掃除に使ったりもします。本来小学校の教科書に出てこない物質も、こういう形で出題されるケースがあります。もちろん学校の出題傾向によるので、過去問をしっかり確認してください。

(1)気体Aは二酸化炭素です。気体Aの性質のところで、250mLで0.44gとありますから、1Lに換算します。0.44×(1000÷250)=1.76g
(答え)1.76
(2)22gの二酸化炭素は22÷0.44×250=12500mLですから、12500cm3なので、12500÷13.75=909.0909
(答え)909
(3)気体A275mLは275÷250×0.44=0.484gです。0.484:6.6=レモン汁のクエン酸:10.5gですから、10.5×0.484÷6.6=0.77gです。
(答え)0.77
(4)水酸化カルシウムを水に溶かすとアルカリ性ですから、クエン酸とまぜると中和します。物質Xはクエン酸カルシウムですが、これは重曹と反応しない、ということがわかっているので、中和が起こって何が残っているか、が問題になります。
クエン酸10.5gと水酸化カルシウム5.55gがちょうど中和するので、クエン酸12.6gとちょうど中和する水酸化カルシウムは5.55×(12.6÷10.5)=6.6g です。したがって水酸化カルシウムを8.8g入れてしまうと、クエン酸はなくなります。したがって残っているのは水酸化カルシウム2.2gです。
2.2:5.55=できる沈殿B:7.5 B=2.97gで整数で答えるので3です。
(答え)気体A 0 沈殿B 3


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