問題になるのは、家庭が持つ強制力です。
計算問題はつまらない、だからやりたがらない。これは当たり前の話です。しかし、いやなことでもやらせないと力はつかない、子どものためにはそれをやらせる強制力が家庭に備わっていなければならないのです。
昔はともすれば封建的な流れがありましたから、お父さんが言えばそれで済んだかもしれません。しかし、核家族化が進み、子どもの数が減って、子供たちは非常に大切に育てられてきています。だから、「やりたくないことはやらない」という子が増えているのです。
受験勉強のスタートも親の主導で始まった家庭が少なくないでしょう。したがって、子供たちの中には「やらされている」という感覚が少なくない。本当に受験しなきゃとか、がんばらなきゃと思うのは、受験直前期の話です。しかし、そこから基礎をやったのでは間に合わない。つまり、早くからあまりおもしろくないことでもやらせる力を家庭が持っている必要があるのです。