中学受験で子どもと普通に幸せになる方法」カテゴリーアーカイブ

通塾の難儀を解消するには

塾の回数が増えるにつれて、通塾時間もばかにならなくなってきました。

ここのところ何人かの外部のお母さんと面談をしていますが、やはりお住まいの地域によっては塾がない。だから1時間近くかかって塾に通っている方もあるようです。また、今通っている塾が合わないと感じているのだが、それ以外の選択肢がなかなか見つからないというご相談もありました。

実際に、今の子供たちの生活スタイルは夜型になっていて、それは通塾と決して無縁ではありません。塾が終わるのが9時ごろ。そこから帰ってきて、お風呂、学校の宿題などといっているとすぐ11時をまわってしまうでしょう。しかも、ここのところ塾の回数が増えてきている、あるいは個別指導などを加えている方も少なくないと思います。

何かよい解決方法がないか、いろいろと考えてきました。もう少し効率的に家で勉強することができればいいのです。6年生の1学期まで基礎学力を強化し、夏休みから第一志望の傾向で応用の枝葉を伸ばす学習法もその一例ではあるのですが、実際にもっと効率的にやるのならインターネットやITを利用する方法があるでしょう。問題は何を勉強すればもっと効率的になるか、それを家でどうやってやればいいのかという点にあります。

e-duce.netもその一案ではありました。ただこれはお父さん、お母さんに教えてもらうのが前提だったのですが、実際には今子供たちが見ています。そして、これまで学習した範囲の中で不安なのところ、もう一度聞きたい授業を繰り返し聞けるという点では新しい利用法が生まれています。

ということで、これからより具体的な方法を提案してみたいと思います。人に聞いてみると、予想以上に回線のスピードも上がっているし、湘ゼミエルフィーでやっているFAX塾もなかなか効果があるのです。

face to faceで成績別にクラスわけをすることだけが方法ではないし、それで結果の出ない子たちをどうするのか?これは考えていかなければいけない問題だと思います。

能力の問題?

「素頭(すあたま)が良い子でないと、やはり御三家は無理ですよね。」
という話を聞いて、みなさん、どう思われますか?

素頭(すあたま)が良いというのはどういうことだろうか?多分、知能テストがいいとか、そんな話なのかなと思うのですが、しかしその知能テストにしてもやはり力を研ぎ澄ます事はできるのだろうと私は思うのです。確かに子どもの能力差というのはあるでしょう。足が速い子がいるように、頭のいい子がいるのは事実です。しかしそこそこの能力を持っている子であるならば、それなりのトレーニングによって状況はだいぶ違ってきます。

先日、陸上のコーチをやっている大学の先生の話を聞いていたのですが、例えば走り方という面で見ると足の遅い子というのは「早く走れない走り方をしているにすぎない」のだそうです。練習をして例えば手をしっかり振るようにする、やや上体を前傾させてストライドがしっかり伸びるようにするとオリンピックは無理にしても、そこそこ早く走れるようになるし、そこからさらに工夫して独自の走法を編み出せれば、日本代表くらいにはなれるかもしれないのだそうです。

この3ヶ月ぐらいで、「あれ?」と思うぐらいできるようになった女の子がいます。彼女の様子を見ていると、明らかに自信をつけた様子なのです。結果、成績もあがっている。しかし、5年生のうちはそうではなかった。成績はほめられるものではなかったのです。そういう意味で素頭はよくなかったのかもしれない。しかし、明らかに本人はやる気になっています。そしてそういう状況で勉強すると、わかるようになってくる、できればおもしろい、だからもっと勉強するという好循環に変ります。

で、なぜそうなったのか?はまだ究明できていないのですが、多分彼女は合格したいとひそかに思い始めたことは確かなのです。能力の問題よりは、こういう動機付けの問題にもっと注目してみる必要はあるでしょう。そして動機ができたところで「やるべきことをしっかりやる」ことも身につけば成績は飛躍的に向上します。向上させてしまえば、自信がつく分、さらにジャンプすることはできるのです。

逆の循環になれば当然、うまくいかない。この違いは大きいのです。能力差を考えるより、自信をつけていけているのか、ここに着目してみてください。

目標

中学受験の準備期間はやはり長いので、途中でいくつかの目標を作っておくと良いようです。

例えばテストの成績の目安でもいいし、あるいは偏差値でもいいかもしれません。ある目標をクリアしたら、次の目標を設定する。ついでに言えば、どの時期までに達成するか?ということも念頭にいれておくと良いのです。

私のクラスの目標で言えば、それぞれ子どもたちの受けているテストの科目別の偏差値を考えていました。科目別の優先順位があるために全体の偏差値は設定せず、例えば算数はどのくらいとれるようにしようとか、点数でいえばこのくらいできるようになろうとか、そういうことが具体的な目標としておいて、その上でそれを達成したという自信をつけさせていくことが大事なのです。

例えば算数の60点という点数は個々において、それほど高い目標とはいえないかもしれませんが、ある子どもにとってはなかなか取れない点数である場合、そこを達成できたらそれこそ大いに「ほめて」あげるべきでしょう。

その結果として子どもが自信を得て、次の目標に対しても積極的になればいいわけです。

中間的な目標をいくつクリアできるか>そのことが自信につながっていきます。高い偏差値である必要はなく、だんだんと上げていけばいいと考えてみればいいのです。