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老教諭との囲炉裏端 

■40年を越える学校生活に今春終止符を打たれる老教諭から電話があり、二人で囲炉裏を囲むことになりました。先生は、長く募集活動をおやりになっていたので私もお付き合いが長くなりましたが、昔話に花が咲きました。

■「私学には、それぞれ建学の精神があり、そこから私学の教育が始まると思います。大学受験がどうのこうの、いう前にそれを伝えられなければ募集広報にはならない。」
私学は寄付活動から始まります。設立に際して寄付団体が寄付行為を行うことによって私学が生まれます。ですから、寄付を行うにあたってどういう学校をつくりたいのか、どんな教育をしたいのかがはっきり謳われているのです。もちろん時代がかわりますから、伝え方は考えないといけない。でも大学受験の実績の前にまず語らなければいけないことが、私学にはあるはずです。

■「塾の塾長が、学校の理事になりたがる人がいる。これはやはり線をわけておかないといけない。塾は塾で誇りを持つきだし、それは学校とは違う機能だと思わないといけない。」
塾は学校に生徒を送っているという気になってはいけないのです。送ってあげているという気になると、何かを間違えます。塾はビジネスですが、学校はビジネスではありません。学校は奉仕する部分があって成り立っているのですから、前提から違うのです。

■「校長が学校の偏差値を気にしないわけにはいかない。しかし、自分の学校が低いからといって、妙なコンプレックスを持つ必要もない。」
生徒が集まらない時期もあります。偏差値が低いから集まらないということも当然あるでしょう。だからといって、偏差値をあげることばかりに気がいっては、本来の本校の使命を忘れてしまいます。

■「宗教教育というのを、私学はことさら避けてきた感があるけれど、本当にそれで建学の精神を伝えられるのかという疑問がある。」
寄付団体が宗教団体である学校は多いのですが、その学校が宗教を前面に説明をするということはありません。宗教教育が行われている学校もありますが、あまり詳しく語られてはいないと思います。日本人は学校と宗教を戦後、切り分けてきた感がありますが、すべてを否定する必要はないのかもしれません。それよりも、現実に行われていることをすべて保護者や子どもたちに披瀝することの方が大事なのではないでしょうか。

■「行政と私学はけんかをします。ただ相手の方が強いから、負けることがあるわけですが、負け方も考えんといかん。今回は相手が悪い、でも負けたんだというのが伝わるように負けるんです。そのくらいの気持ちを持ってないと私学は守れません。」
指導要領を守る私学はあまりいません。当然、文部科学省などからは指導が入ります。しかし、だからいってすべて言われる通りにしていたのでは、当然私学の良さがなくなってしまうのです。こういう気概がある先生がおられるから、私学は、私学でありえるのです。

第31回 かばんの中身

■私は手帳も好きですが、実はかばんも好きです。今でもたくさんのかばんが仕舞いこまれていますが、実際にこのかばんは良かったと思えるものは少ないのです。

■満足しないから、買うことになるわけですが、どうして満足しないのかといえば、その時々によってニーズが違うからです。かばんにいれるものが違えば、当然大きさも異なります。パソコンをいれようとすれば、AC電源はどうする、マウスは、ハードディスは、ということになりますし、その他、携帯電話の充電器、筆記用具、電卓、本などを考えると、突然かばんが重たくなってしまいます。

■重いかばんは持ちたくない、そこで、また悩みが始まるわけで、「これはいらない」「これもやめよう」ということで、もって行くものが決まるわけですが、そういう日に限って、もって行くのをやめたものが必要になったりして、後悔するわけです。

■そういう葛藤があって、最近はようやく2つのかばんに集約されてきました。ひとつは非常に薄い書類いれ。無理すればノートPCを入れられないこともないですが、いれてしまえばパンパンです。ですから、もって行くものが少ないときに、このかばんをつかいます。

■もうひとつは、3wayのオーバーナイターです。ショルダーにもなるし、背負うこともできます。中は3層構造になっていて、PC関係や書類、その他必要なものをそこそこ全部入れようと思ったときに、便利なかばんです。全体のつくりは非常にしっかりしていて、しかもかばん自身はかるいので、物をつめてもそれほどの重さになりません。しかも背負えるので、動くのには便利なかばんです。

■ここまでたどりつくのに、結構長い年月と投資が必要でした。しかも、仕事の内容が変わったり、ニーズが変わればまた違うかばんが必要になるので、この先も同じような葛藤があるのでしょう。だから、まあ、楽しみのひとつくらいに思って、やっているのですが….

(平成17年2月17日)

第30回 学習相談メール

■このホームページでは学習相談をメールで承っています。入試が終わりに近づき、ここのところ、結果のメールを頂戴しています。多少はお役にたったなあと思う部分もあり、ほっと胸をなでおろしているところです。

■ご相談の内容は本当にいろいろあって、私もメールを読みながら、うーん、これはどうしたものかと考え込むことも少なくありません。ただ、せっかくご相談いただいたので、何らか私の考えを決めてご返信しています。「こっちですね」と方向を決めることにしているのです。

■受験校の相談もよくいただきました。私の主義は「第一志望は変えない」「3日までに絶対に合格校をとる」の2つです。これに照らしてそれぞれのご相談の方向性を私なりに決めます。ただ、これは私ならこう考えるというものです。あっているかもしれないし、間違っているかもしれない、しかし、私はこう考えるというのを明確にします。

■塾が合わないというご相談もありました。塾に関していえば、学校ではないので合わないと感じた以上、無理して続ける必要はないというのがこれも私の考えです。良い先生にめぐりあえば、これに越したことはないのですから、無理するよりは新たに求めた方がいいと私は思います。

■学習方法の相談も少なくありません。算数の勉強法、国語の勉強法、私は現役時代、4教科全部教えたので、それなりにお話しています。私の塾は、なるべく一人の先生が4教科教えるようにしていました。4教科の先生が1人の子どもに自分の教科のことを言えば、子どもは大変です。でも1人で4教科教えていれば、「算数と社会が問題だけど、まあ、ここは算数かな」と考えて子どもに話すことができます。

■このホームページがスタートしたのは平成14年の2月ですから、これでそろそろ3周年です。個人のホームページですから、あまり大したことはできませんが、学習相談くらいは多少なりともお役にたつと思いますので、ご遠慮なくお問い合わせください。もちろん、まったく費用はかかりません。どうぞお役立てください。

(平成17年2月10日)