ここ数年、中学受験者数は減少していて、今年は2月1日の受験者数が37716人。1都3県の公立小学校6年生在学者数に対する受験率は12.7%と4年連続の減少になっています。(森上教育研究所資料)
多少、減少幅は少なくなっていますが、まだ下げ止まった、という感覚はあまりありません。2014年の受験生は小学校3年生の終わりに震災を経験しているので、ちょうど受験準備を始める時期と重なっていることもあり、むしろ減少は大きくなるのではないかな、と思っています。
間もなく各塾の模擬試験のデータが発表されると思いますが、昨年までの受験生は震災前に受験準備を始めてしまっていたので、多少、大変であったけれどもとにかく最後まで受験した、という家庭が少なくなかったでしょう。しかし、今年の学年はちょうど塾に行き始めた前後に震災を経験しているので、中学受験はやめておこうか、と決断されたご家庭も少なくなかったのではないかな、と思います。
で、この影響は、あと数年続くものと思っています。
昨日、東京オリンピック・パラリンピックが決まりましたが、これから景気が良くなるにしても、それが中学受験者数の増加につながるかは不透明な部分もあります。というのは、公立一貫校もそうですし、公立高校の大学受験実績も伸びているので、敢えて中学受験をしなくてもいいのではないか、と家庭が判断してもおかしくはない。
したがって2月1日の受験率はここ数年で11%台まで落ち込む可能性があるでしょう。
上位校はそれほど簡単にはならないでしょうが、それでも合格可能性80%偏差値で60前後の学校ぐらいからは、以前に比べればやさしくなった、と塾関係者が感じられるような状況になっていくものと思っています。だから、あまりハードワークにとらわれない方が良いでしょう。
油断してはいけないが、多少なりとも強気に受験戦略を考えていっても良い年かもしれません。
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