第35回 東大前期

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■最近、春の東大の合格者の多い学校が難しくなるという定説?が出始めているので、久しぶりにサンデー毎日を買ってみました。昔は東大新聞がすべての合格者を発表していましたから追跡も完璧でしたが、今はプライバシーの問題もあるので判明率は83.9%だそうですが、関東の私立校が並んでいます。

■上位から関東の私立にマルをつけてみました。開成、麻布、駒場東邦、桜蔭、栄光学園、海城、聖光学院、巣鴨、桐蔭学園、渋谷教育幕張、女子学院、桐朋と続きます。この間、関東以外の学校は灘、ラサール、洛南の3校しかないのです。公立高校は1校もありません。女子学院、桐朋がともに27名の合格ということで、その後はいろいろな学校が並びます。

■この後に並ぶ学校が来年難しくなるのかなと思いながら、さらにマルをつけてみると浅野、城北、攻玉社、雙葉、白百合、芝、豊島岡女子、開智、暁星、早稲田、世田谷学園、頴明館で最後の3校が5名の合格者です。これでみると攻玉社とか開智、世田谷学園、頴明館あたりが来年難しくなるのかなあと思います。とはいってももうすでにどの学校も十分難しいと思いますが。

■来年は6年生の人口が増え、小石川、両国の公立一貫校も入るので受験総数が4万8千人~5万人程度、受験率は16~17%になるといわれています。どこの資料を読んでも「厳しい」「むずかしい」という話で、実際私立国立の定員合計が42000人ですから6千人~8千人は入れないということになるわけで、入試はバブル期以上の競争率になりそうです。

■しかし、これらの有名校以外にもめきめき力をつけてきている学校があります。偏差値が高い学校がいい学校に思えてしまいがちですが、これから伸びてくる学校はそれだけ教育には熱心ですから、偏差値が高いだけの学校よりはいいかもしれません。

■思えば今上位にいる私立も今から5年、10年前には本当に募集に苦労していました。しかしこの間にしっかり努力をしてきたからこそ、今多くの優秀な子どもたちを集められるようになったのです。子どもの性格を考えながら、それこそ伸び盛りの学校を選ぶというのもひとつの方法ではないでしょうか。

(平成17年3月18日)

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