学校選びの妙

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先日、今年中学受験を終えられた保護者の方とお話をする機会がありました。

「結局、第3志望に行くことになったのですが、これが案外良い学校でした。」
「ほう。」
「娘にはちょうど良かったというか。そんなに成績にうるさくもないが、かといって勉強はしっかりさせているみたいだし、クラブ活動は活発で、娘は美術部に入ったのですが、さっそく友達もできて。」
「それは良かった。」
「先生ともお話しましたが、非常に熱心だし。それに何より、娘と似たようなお子さんが多いので、本人もなんかホッとしたところがあるみたいです。万が一、第一志望に入ったとして、ここまで子どもが楽しく学校に通えたかどうかは、わからない、と思うようになりました。第一志望はもちろん高嶺の花だったのですが、やはりできるお子さんが並んでいるだろうし、それなりに娘にはプレッシャーがかかるかもしれなかったわけで。それに比べると本当に、本人の地を出しやすい学校みたいで。」

実際に、多くの学校を調べて、これはと思う学校を受験されるわけですが、やはりお子さんに合う学校に行けた、というのは本当に学校選びの妙というか、親として「良かった」と思えるのではないでしょうか。特にこのお話で「本人の地が出せる」というのは大事なことのように思います。

背伸びすることもなく、自分らしく学校生活を送ることができれば、逆に好きなことも見つかりやすいし、今後のことも自然に考えることができる。~でなければならない、みたいなところから解放されて、自分の未来を自分らしく創造できるというのは、見ていても楽しいものです。

そんな学校を選ぶ、のは実は親の大事な役割なのです。子どもたちが、そこまで見抜けるわけはない。だから、親が「ウチの子に合う学校」をいかに選ぶか、ということが中学受験の成果をさらに一層実り多いものにする要素でしょう。これから説明会や個別相談会が行われていきますが、ぜひお子さんに合う学校を選んであげてください。

受験前に、「お父さん、お母さんは受ける学校のどこに行ってもうれしい」と心から言えるような学校選びをしていただければと思います。
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