第32回 秋に向けての学習法(2)

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■まず算数ですが、これは入試問題を中心に学習します。受験する予定の学校の過去の入試問題を解いていってください。最初のうちは、時間を決めず一題一題ていねいに解いていき、できなければ解答や解説を見ながら解き方を理解していきます。その後、2回目では時間を決めて、入試のつもりでやってみましょう。3回目になれば、入試傾向に慣れていますし、高得点がとれるようになるでしょう。

■その過程で不得意な分野があれば、集中的に学習します。例えば場合の数が不得意だとすれば、テキストや問題集を開いて場合の数を集中して学習するようにします。不得意だという意識があると、どうしても問題を避けることになって、簡単な問題まで手をつけない可能性が出てくるので、やはり一通りはできるようにしておくことが大事です。

■国語には大きく分けて2つのジャンルがあります。1つは文章読解の分野、もうひとつが文法や知識の分野です。秋に力をいれなければならないのは後者の分野です。入試では1点、2点の差が大きく響きます。知識や漢字は知っていれば書けるわけですから、国語の得点を上げる意味では、この力を伸ばすことがまず大事です。平行して受験する学校の入試問題を解いていきながら、読解の練習をしてください。

■記述問題が出る学校では、やはり記述の練習をしなければなりません。そのとき、大事なことは2点あります。一つ目は1つの文を短くするということです。私はよく「1つの文は1つのことを言えばいい」と教えています。だらだらと長い文を書いてしまうと、何が言いたいのかわかりにくくなります。1つの文が短ければ、わかりやすくなりますし、読む側にもリズム感がでてくるのです。

■もうひとつは大事なことから順番に書くということです。入試では設問があって、答えを書きますから、その問題に答えなければなりません。しかし、最初に説明を書こうとするとだんだん、自分が最初に考えていた答えから離れてしまう場合があるのです。まず結論を書く、次に説明を書く、この順番で解答を書いて、できれば塾の先生に添削してもらうといいでしょう。

■算数について、もうひとつ練習しておかなければならないことがあります。それは一行問題や計算です。これらは簡単な問題ですが、しかしほとんどの人ができる問題ですから落とすわけにはいきません。正確に計算して、きちんと正答を出す練習をしてください。この積み重ねが勝負の分かれ目になりますから、簡単な問題をばかにせず、ていねいに練習してほしいと思います。

(平成17年8月30日)

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