第5回 「文章読解の練習方法」 

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新学期になって新しいスケジュールで毎日の生活を送っていることと思います。1週間の計画を立てられたと思いますが、当然毎週変更が生じているでしょう。計画を立てても子どもたちの生活は毎週同じとは限りません。遊びがあったり、イベントがあったりするわけですから、常にアップデートして優先順位の高い順に学習を進めていかなければならないのです。その中で、文章読解の練習は本来優先順位の高いものなのですが、毎週のテストの成績にさほど影響しないために、どちらかといえばないがしろにされている可能性があります。子どもたちも音読したり、書いたりするのが面倒な分、国語の勉強をやりたがらない面があるでしょう。確かにちょっとがんばったからといって国語の成績が目に見えてよくなりはしません。しかし3ヶ月コツコツ続けていけば必ず効果が現れるのです。 まずテキストを1冊決めましょう。テキストについてはなるべく解説が詳しいのが良いのですが、問題はどれを選んでも入試問題であることが多いので差はありません。そして1週間にやる分量を決めましょう。例えば長文を2題必ず解くというスケジュールを決めたらそれは絶対に守るようにするのです。

  まず文章を音読します。そのとき、できればその音読を聞いてあげていてください。別に他の仕事をなさっていてもかまいません。子どもの音読が聞ければよいのです。そして「このことばは知らないかもしれない?」と思ったら、意味をどんどんその場で教えてあげると良いのです。あるいは段落ごとに何が書いてあったか?確認してあげると良いでしょう。自分のことばで説明できれば、その内容を理解できていることになりますし、説明できなければもう一度読んでもらうといいでしょう。そして一通り読み終わったら、本人に問題を解いてもらいましょう。そして答え合わせはいっしょにしてあげてください。記述などはだいたいあってるなあと思ったら○で結構です。ちがっていたら、どうしてこうなるんだろうと一緒に考えてあげると効果的です。

  長男が中学受験のとき、家内と長男が国語の読解の勉強をしているのを聞くともなく聞いていました。
長男「絶対アだな」
家内「え、イでしょう。きっとイよ。」
長男「あれ、ウだ。答え。」
家内「違うところ、見てない? あら、ウだ。」
長男「どうしてなんだろう」

  結局、2人でそれなりに考えた結果としてウになったようですが、答えが正しいかどうかはさておき、この過程の中で少しずつ読解力は上がってくるのです。 こういう機会は中学受験が最後だと思いますから、ぜひ楽しんでいっしょの時間を過ごしてあげてください。子どもたちの読解力が確実についてくるでしょう。

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