第15回 学校別対策とは

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■学校別対策(1)

■6年生では、夏から学校別対策を意識して勉強することになりますが、具体的にどんな対策をしなければならないでしょうか。

■学校の入試問題は大きく分けて2通りあります。基本問題から始まって応用問題まで幅広く出題をする学校と応用問題だけを出題する学校に分かれます。本来入学試験は多数いる応募者の中から合格者を決めなければならないので、差がつく結果になるように出題するものです。したがって平均点が50点前後になるようにして、やさしい問題から難しい問題まで幅広く出して受験生の力量を問う学校がほとんどです。しかし、上位校になるとやさしい問題を出したのでは全員ができてしまってあまり意味がないというので、基本的な問題はやめにして応用問題だけを出題する学校があるのです。

■この類型は算数の出題を見ているとすぐわかります。計算問題や一行問題と呼ばれる問題が最初の方に出題されていれば幅広く出題をする学校になりますし、問題数が4題前後ですべてが文章題のような出題をしている場合には後者ということがいえるでしょう。前者の場合は、したがって難しい問題ができるよりも前半の基本的な問題でミスをしないということに、まず力点が置かれるべきであるし、後者の場合は易しい問題はでないわけですから、応用問題をとにかくとけるようにするということが対策になるわけです。

■とはいっても、基本的なことが理解できていないのに応用問題をとけるはずはありません。したがってたとえ後者の出題傾向の学校を受験する場合であっても、まず夏休みは全体の基礎固めをすることが大事になります。ただ、これは基本問題を何題もこなすことではなく、出題範囲の基本は全部わかっているか、確認する程度でよいのです。実際にはそういうまとめの問題集が販売されているので、まずそれを使って確認すればいいでしょう。

(田中 貴)

(2005年7月9日)

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