お菓子に関する問題

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2020年麻布中学の問題です。

あまいお菓子(スイーツ)には、砂糖以外の材糎作り方によって、いろいろな種類があります。たとえば、バターを使ったパイやパウンドケーキ、クッキーなどです。
みなさんは生クリームの作り方を知っていますか。もともとは、しぼりたての牛乳を放置し、表面に浮かび上がってきた層を生クリームとして利用していましたが、今は①別の方法を用いて 短時間で作っています。生クリームには、製品によって異なりますが20~45%の油が含まれています。生クリームをペットボトルに入れて強く振ると、さらに大量
の水分が離れて固体の油が現れます。これがバターです。バターの中には約15%の水分含まれています。牛乳の中の油やバターの中の水分は、それぞれ小さな粒になっています。

問1 生クリーム・バター・牛乳を、油の割合の多い順に並べなさい。

問2 下線部①について、生クリームを短時間で作る方法と関係のある現象として最も適当なものを、次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア.海水を天日にさらして塩を取り出す。
イ.コーヒーーの粉に湯を注いでコーヒーを作る。
ウ.ゴマを押しつぶして油をしぼり出す。
エ.泥水を入れたバケツを振り回して泥と水を分ける。

小麦粉には主にデンプンとタンパク質が含まれています。小麦粉と水を混ぜてパイ生地を作ると、タンパク質どうしはつながってグルテンと呼ばれるやわらかく弾力のあるものに変わります。グルテンはそのまま焼くとかたくなります。このグルテンを含んだパイ生地にバターをはさむと、図1のようにパイ生地が2層になります。これを二つ折りにすると、図2のように内側の生地どうしはくっついてしまうので、パイ生地は3層になり、図3のように三つ折りにするとパイ生地は4層になります。このようにバターをはさんだパイ生地を、平らに伸ばしてから再び折りこむことを何度かくり返して、200℃~220℃の高温で素早く焼き上げると、たくさんのうすい層を持つパイができあがります。

問3
(1)図1のパイ生地を2回三つ折りするとパイ生地の層は何層になりますか。
(2)図1のパイ生地を5回三つ折りするとパイ生地の層は何層になりますか。

問4 パイ生地にバターをはさんでオープンで熱を加えて焼くと、ふくらんでパイになります。その理由として最も適当なものを、次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア.バターが熱で融けてやわらかくなるから。
イ.バターの中の水分が水蒸気になるから。
ウ.パイ生地が焼けて層が多くなるから。
エ.タンパク質がつながりやすくなるから。

問5 パイを焼き上げる時には100℃ではなく、200℃~220℃の高温で素早く焼き上げます。その理由として最も適当なものを、次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア.バターが短い時間で融けて、パイ生地全体にしみこむから。
イ.バターが短い時間で燃えて、パイ生地が焼けるから。
ウ.パイ生地が短い時間で焼けて、水蒸気をとじこめるから。
エ.パイ生地が短い時間で焼けて、水蒸気が外に出やすくなるから。

小麦粉、バター、卵、砂糖を同じ重さずつ混ぜて作るケーキは、パウンドケーキと呼ばれています。パウンドケーキを作るときには、まず、砂糖を加えたバターをあわ立て器で混ぜ、②白っぽくなるまで空気を含ませます。そこに溶き卵と小麦粉を軽く混ぜ合わせて、四角い型に入れて180℃で焼いて作ります。また、③クッキーの生地は最初から、小麦粉、バター、卵、砂糖を短時間で混ぜて作ります

問6 下線部②でバターに空気を含ませたのはなぜですか。次の文中a~dについて、それぞれ〔  〕内の語句から適当なものを1つずつ選び、記号で答えなさい。

きめ細かいパウンドケーキを作るために、多くのa〔ア.大きい イ.小さい〕空気のあわを作り、加熱された生地の中で発生したb〔ウ.二酸化炭素 エ.水蒸気〕が、そのあわのC〔オ.体積 カ.数〕を増加させて、生地をd〔キ.均一 ク.不均一〕にふくらませる。

問7 180℃より高い温度や低い温度で焼いたときには、完成したパウンドケーキの大きさはどうなりますか。次の文中のa~dについて、それぞれ〔  〕内の語句から適当なものを1つずつ選び、記号で答えなさい。
180℃より高いと早く焼けすぎて、上部がa〔ア.かたく .イ.やわらかく〕なるので、180℃で焼いたときよりもふくらみb〔ウ.やすく エ.にくく〕なる。180℃より低いと上部が焼けるまで時間がかかり、気体がとじこめられC〔オ,やすく カ.にくく〕なるので、180℃で焼くよりふくらみd〔キ.やすく ク.にくく〕なる。

問8 下線部③について、クッキーはサクサクとした食感が特徴ですが、バターが少ないとかたくなってしまいます。クッキーの生地に含まれるバターの役割として、最も適当なものを、次のア~エから選び、記号で答えなさい。
ア.バターの中の水分が、タンパク質どうしをつながりやすくする。
イ.バターの中の水分が、タンパク質どうしをつながりにくくする。
ウ.バターの中の油が、タンパク質どうしをつながりやすくする。
エ.バターの中の油が、タンパク質どうしをつながりにくくする。

【解説と解答】
問1 油分が多い順ですからバター、生クリーム、牛乳の順です。
(答え) バター・生クリーム・牛乳
問2 工場では生乳を遠心分離機にかけて生クリームを取り出します。
(答え)エ
問3 (1)1回の3つ折でバターの層が3層になります。もう一回やると3×3=9つのバターの層が生まれますから、10層です。
(2)したがって5回やると3×3×3×3×3=243層になり、1加えて244層となります。
(答え)(1) 10 (2) 244
問4 生地の間のバターが熱せられ、水蒸気が発生します。すると、その膨張力が生地を1枚1枚浮き上がらせ、きれいな薄い層状に焼き上がるのです。
(答え)イ
問5 水蒸気が外に出てしまわないようにします。
(答え) ウ
問6 きめ細かくするためには空気の泡を小さくする必要があります。熱すると水蒸気がその泡の体積を大きくして、生地を均一に膨らませます。
(答え)a イ b エ c オ d キ
問7 180℃より高い温度で焼くと、上部がかたくなり、膨らみにくくなります。180℃より低いと、気体が閉じ込められにくくなり、膨らみにくくなります。
(答え)a ア b エ c カ d ク
問8 バターの油分が小麦粉に含まれているグルテンをできにくくし、サクサクとした軽い食感にしてくれます。
(答え)エ



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