熱に関する問題

Pocket
LINEで送る

2020年海城中学の問題です。

次の文章を読んで、各問いに答えなさい。
熱は、ものによって伝わり方が異なり、その材質によるちがいは、図1のようになります。例えば、フライパンの取っ手に木や樹脂が使われている理由が、図1をみるとわかると思います。

熟の伝わり方は材質だけでなく、もののつくりによっても異なります。家庭でよく使われていた魔法びんは保温性を高める工夫がされています。図2は、魔法びんの断面を、模式的に表しています。内びんと外びんがあり、①内びんと外びんの間は真空に近い状態になっています。また、びんがガラス製の場合は②内びんは金属のはくをつけるなどして鏡のようになっています。このような構造にすることで、熱が外部へ伝わる、つまり熱がにげるのをさまたげています。

ところで、日本の建物の窓には、アルミニウム製のわくに一枚のガラスをはめたものが広く使われています。この窓は熱が伝わりやすく建物の冷暖房の効率を下げる要因のひとつになっています。そのため、③わくやガラスに工夫をすることで冷暖房の効率を上げられることが期待できます。

熱の伝わり方の中のひとつに、( 1 )があります。これは水や空気のように、流れることができるもので起こる現象です。この現象が起こる仕組みについて考えてみることにしましょう。一般に、温度が( 2 )くなるとともに、ものは膨張していきます。これは、同じ( 3 )で比べると、温度が( 4 )い方が軽くなることを意味します。その結
果、軽いものは上へ、重いものは下へと移動していくことになります。これが( 1 )と呼ばれる現象です。テレビなどで伝えられる気象情報で、「上空に( 5 )い空気が入りこんでいるため大気の状態が不安定です」、と耳にすることがありますが、これも( 1 )が主な要因です。

問1 下線部①について、これによって主にさまたげている熱の伝わり方の名称と、なぜさまたげられるのかを簡潔に答えなさい。
問2 下線部②について、これによって主にさまたげている熟の伝わり方の名称と、なぜさまたげられるのかを簡潔に答えなさい。
問3 下線部③について、考えられる工夫を1つ答えなさい。
問4 文章中の( 1 )~( 5 )に適する語句をそれぞれ答えなさい。
問5 気体は、その温度が1℃変化すると、0℃のときの体積の273分の1だけ体積が変化することが知られています。このことを利用して、温度による重さのちがいについて文章の内容を参考にしながら考えると、-6℃の気体の重さは30℃の気体の重さの何倍になりますか。整数か、割り切れない場合は必要であれば約分して分数で答えなさい。

【解説と解答】
問1 真空にすることで熱を伝える物質をなくすことができます。
(答え)名称 伝導 熱を伝える物質が存在しないから。
問2 放射熱を反射させてもどすことができます。
(答え)名称 放射 放射熱を反射して内部へもどすから。
問3 ガラスを二重にしてその間を真空にすると、熱が逃げにくくなります。
(答え)わくの材質を木などにし,ガラスを二重にしてその間を真空にする。
問4 1が対流。温度が高くなると膨張し、同じ体積で比べると温度が高い方が軽くなります。冷たい空気は重いので下に行くから、大気の状態が不安定になります。
(答え)1 対流 2 高 3 体積 4 高 5 冷た
問5 0°Cの体積を273とすると、30°は303です。また-6℃の体積は267になります。したがって体積は267/303で89/101になりますから、重さはその逆数で101/89になります。
(答え)101/89

【NEW!】フリーダム進学教室からのお知らせ

【海外で外出禁止になり、塾・学校とも閉鎖になった国や地域の皆様へ】
時差対応について




【NEW!】フリーダム進学教室からのお知らせ

2020 合格手帳4ー6月号を差し上げています。

無料です。
2020合格手帳4ー6月号申し込み【5年生用】
2020合格手帳4ー6月号申し込み【6年生用】


受験で子どもと普通に幸せになる方法、本日の記事は
解きあげるからおもしろくなる


6年生の教室から
ゴールデンウィーク中の授業について


慶應進学館から
中等部の理科


4年生の保護者のみなさまへ中学受験パパママ塾「ONE」のご案内




【塾でのご利用について】
フリーダム進学教室 WEB学習システムOEMのご案内

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

Pocket
LINEで送る