■4年生のときにやって、それからあまり触れずにくる範囲に地図の見方があります。これが意外に入試に良く出るのをご存知ですか。
■毎年、各校の入試問題を眺めていると数校は地図記号の問題や、等高線の間隔、あるいはもう少し発展して町の発展の仕方などを10年前の地図と現在の地図で比較させるなどの問題が出ます。ところが、意外にこの対策を忘れてしまうことが多いのです。あまりに最初に出てくるので、それから復習しないで終わってしまう可能性がありますから、確認してください。
■同様に地図を描くという問題も出題されます。特に多いのが日本地図を描きなさいという問題。これは塾で練習しましたが、まあ、不ぞろいな日本がたくさん出てきました。もちろんフリーハンドで描くのですから、見事な地図ができるわけではありませんが、それでもある程度長さの割合を知っておくと、うまく描けます。ある中学校では3年連続してこの問題が出題されたことがありました。
■地図は地理の基本事項です。細かい知識を覚えることも必要ですが、地図の勉強の中で私が大事に思うのは地図をどう使うかということです。入試問題も実は最近、その方向を向いています。単に等高線の間が何mというよりは、ここから読み取れることは何か?という問題ですね。
■この問題は思考力を問う問題としてはなかなか優れています。そして、最近増加している記述問題とあわせて出題すれば、思考力についてはっきりとした力の差が読み取れるでしょう。ただやはり地図を見慣れている子が強い問題です。子どもたちと旅行にいくとき、地図を子どもたちに見せていましたか。カーナビばかりだと、「地図の読めない子どもたち」を育ててしまうかもしれませんね。
■6年生のお子さんは、もうすぐですから、対策を忘れないようにしてください。5年生以下のお子さんは、地図を持たせて、たまにはドライブなどどうでしょうか?
(平成14年10月19日)