第70回 併願校の考え方(2)

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    まず第二志望について
    (1)第一志望に比べれば実力相応校であること。
    (2)入学後の生活に本人が憧れを持てること。
    (3)入試傾向ができれば第一志望と似ていること。
    というのが要件でしょう。
    滑り止めについては
    (1)特に学校別対策をしなくても合格できること。
    (2)日程的になるべく早く合格が決まること。
    (3)何か子どもが楽しみにできる要素が学校生活の中にあること。
    ということになるでしょうか。
    基本的に学校別対策は第一志望と第二志望に限られると思います。2校に絞ったとしても、傾向が違えばやることは自然と増える。だからなるべくならば、第一志望と第二志望については入試傾向が似ていることが望ましい。第一志望に記述が出るなら、第二志望も記述が出る学校を選んだほうが、対策は容易になるはずです。
    で、第二志望は案外決まりやすいのですが、滑り止めがなかなか決まらない。
    というのは、やはり名前に影響されるからでしょう。そこにいくくらいなら、という感覚があるのであれば、むしろ高校受験を前提にした方がいいかもしれません。ただ、私はよくこんなお話をします。
    「偏差値が高くて悪い学校があり、偏差値が低いが良い学校がある」
    何が悪いかといえば、子どもに合うか合わないかという意味です。偏差値が高くても、お子さんの性格に合わない学校はいい学校とはいえない。むしろ、低くても環境がのびのびしていたり、いろいろな活動が盛んだったりということがあるわけで、それが子どもの力を引き出す環境にはなり得るのです。
    滑り止めは、対策をしなくても合格するレベルであってほしい。だから、逆に何かに目をつぶる必要はあるわけです。しかし、私はいろいろな学校を訪ねていますが、今の私立はどこもしっかり努力をしている。教育の質を上げることも、環境を良くすることも、本当に力をいれています。だから、見るべきものはある。それを単に名前だけ見て判断してしまうのは危険があります。
    まだ、今のうちは冷静に見ることができる。試験に落ちて、あわててこれから試験をやる学校を探すなどということのないように、プランニングは今のうちに考えておかなければなりません。その意味で滑り止めは「親がしっかり決める」必要があります。
    「あなたは第一志望ど第二志望のことだけ考えなさい。滑り止めはお母さんに任せない」
    が良いのではないでしょうか。

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