保護者のための算数教室」カテゴリーアーカイブ

中学受験の算数の導入の仕方を説明します。

平面図形と比(3)

今回は三角形の相似を発展させて、いろいろな図形の面積を求める問題と影の問題を考えます。


(例題1)
図のような長方形ABCDがあり、EはADの中点、FはDC上の点でDF:FC=1:3です。

次の問いに答えなさい。
(1)BH:HFを求めなさい。
(2)AG:GH:HCを求めなさい。


(解説と解答)
(1)三角形ABHと三角形HFCは相似です。AB:FC=1+3:3=4:3になるので、
BH:HF=4:3になります。
(答え)4:3

(2)(1)からAH:HC=4:3
また三角形AGEと三角形GBCの相似から、AG:GC=1:2
4+3=7 1+2=3より7と3の最小公倍数21をACとすると、
AG=21÷3=7 HC=21÷(4+3)×3=9より、GH=21-7-9=5
したがってAG:GH:HC=7:5:9
(答え)7:5:9


(例題2)
図のような台形ABCDがあり、角DAE、角EBCはそれぞれ直角です。

EはAB上の点、FはDC上の点で、ADとEFは平行。DF:FC=3:2
AD=6cm、BC=10㎝ です。次の問いに答えなさい。

(1)EFの長さを求めなさい。
(2)台形アと台形イの面積の比を求めなさい。


(1)図のようにDからBCに垂線を下ろし、BCとの交点をH、EFとの交点をGとします。

AD=EG=BH=6cm HC=10-6=4cm 
三角形DGFと三角形DHCの相似からHC:GF=3+2:3=5:3より
GF=4×$$\frac{3}{5}$$=2.4cm
よってEFの長さは6+2.4=8.4cm
(答え)8.4cm

(2)アの上底+下底は6+8.4=14.4 イの上底+下底=8.4+10=18.4
14.4:18.4=72:92=18:23
高さの比は3:2になるので、18×3:23×2=54:46=27:23
(答え)27:23


(例題3)
図のように直角三角形ABCと長方形BDECを組み合わせました。ADとBCの交点をF、ADとBEの交点をGとします。

三角形ABFの面積が15㎝2、三角形AFCの面積が9cm2になりました。次の問いに答えなさい。

(1)BG:GEを求めなさい。
(2)四角形FGECの面積を求めなさい。


(解説)
(1)三角形ABFと三角形AFCは高さがACと共通ですから、BF:FC=15:9=5:3
三角形AGFと三角形GDEは相似で、BF:DE=5:5+3=5:8ですから、BG:GE=5:8です。
(答え)5:8

(2)三角形AFCと三角形ADEの相似からAC:AE=FC:DE=3:8
よってAC:CE=3:8-3=3:5 三角形ABC=15+9=24㎝2より、三角形BCE=24÷3×5=40cm2
BF:FC=5:3、BG:GE=5:8より
四角形FGEC=40×(1-$$\frac{5}{8}$$×$$\frac{5}{13}$$)=40×$$\frac{104-25}{104}$$
=40×$$\frac{79}{104}$$=$$\frac{395}{13}$$=30$$\frac{5}{13}$$

(答え)30$$\frac{5}{13}$$cm2


(例題4)
長さが1mの棒の影が1.8mでした。図のような木の影が10.8m離れた壁に高さ2mまで来ていた時、この木の高さは何mですか。


(解説)
1mの棒の影が1.8mですから1:1.8=5:9です。

AB:BD=5:9ですからAB=10.8÷9×5=6m
BC=2mですから木の高さは6+2=8mです。
(答え)8m


(例題5)
6mの街灯があり、そこから7.2mのところに太郎君が立っています。太郎君の身長は1.5mです。次の問いに答えなさい。
(1)このときの太郎君の影の長さは何mですか。
(2)太郎君が今立っているところから、街灯から離れるように毎秒2mで進みます。太郎君の影の長さが、12mになったのは出発してから何秒後ですか。


(解説)
(1)

街灯の高さと太郎君の身長は決まっています。
したがって三角形ABCと三角形DECの比は常に6:1.5=4:1になるので、BE:EC=3:1になります。
BE=7.2mのとき、EC=7.2÷3=2.4mですから、太郎君の影は2.4mです。
(答え)2.4m

(2)太郎君の影の長さが12mですから、太郎君は街灯から12m×3=36m離れたことになります。36-7.2=28.8mより
28.8÷2=14.4秒
(答え)14.4秒後

三角形の相似を使って、いろいろな図形の面積を求める問題は、単に平面だけではなく立体にも応用できます。したがって、この範囲は良く出題されますから、しっかり得意にしてください。

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「映像教材、これでわかる比と図形」(田中貴)

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比と速さ(2)

今回は旅人算を比で解く練習をしてみましょう。


(例題1)
太郎君はAから、次郎君はBから同時に向かい合って出発しました。太郎君と次郎君の速さの比は3:2です。二人はABの真ん中から240mBよりのところで出会いました。ABの距離を求めなさい。


(解説と解答)
二人は出発してから出会うまで同じ時間移動していますから、移動した距離の比は速さの比と同じです。太郎君が【3】移動したとすれば、次郎君は【2】移動します。
したがって合計は【3】+【2】=【5】になるので、半分の距離は【5】÷2=【2.5】です。太郎君は【3】移動していますから、240mは【3】-【2.5】=【0.5】にあたります。
240÷0.5×5=2400mがABの距離です。
(答え)2400m


(例題2)
太郎君が家から駅に向かって出発してから10分後に次郎君が家から駅に向かいました。次郎君は出発して15分後に太郎君を追い抜き、そこから12分で駅に着きました。太郎君は家から駅まで何分かかりますか。


(解説と解答)
次郎君が太郎君に追いついた場所まで、二人は同じ距離を移動します。その場所まで太郎君は10+15=25分かかり、次郎君は15分で行くので、かかる時間の比は5:3。次郎君は家から駅まで15+12=27分かかりますから、太郎君は
27÷3×5=45分かかります。
(答え)45分


(例題3)
太郎君はAから、次郎君はBから同時に出発し、それぞれ一定の速さでAB間の往復を繰り返します。二人が1回目に出会ったのは出発して8分後でした。二人が2回目に出会うのは出発して何分後ですか。


これはグラフを見てみるとわかるでしょう。

二人が1回目に出会ったのがP、2回目に出会ったのがQです。

出発してPまでの時間、二人は合わせてABの距離分を移動しています。
PからQまでの時間、二人は合せてABの距離の2倍分を移動しています。したがって出発してからは3倍分の時間を使うので、1回目が8分であれば、2回目は8×3=24分後になります。ちなみに3回目は5倍かかるので、8×5=40分後です。

(答え)24分後


(例題4)
太郎君はAから、次郎君はBから同時に出発してAB間を一往復します。太郎君と次郎君の速さの比は7:4です。二人が1回目に会ったところと2回目に会ったところが2400m離れていました。AB間の距離は何mですか。


(解説と解答)
二人が出発してから1回目に出会うまでの間に太郎君が【7】進んだとすれば、次郎君は【4】進みます。したがってABの間の距離は【7】+【4】=【11】です。
二人は2回目に出会うまでに、太郎君は【7】×3=【21】進みますから、Bから折り返して【21】-【11】=【10】のところにいます。したがって1回目の場所との距離は【10】-【4】=【6】になるので、これが2400mです。
したがってAB間の距離は2400÷6×11=4400mになります。
(答え)4400m


(例題5)
A、B、Cの3人がPを出発してQに向かいます。Aが出発して5分後にBが出発し、Bが出発してから5分後にCが出発しました。Bは出発して10分後にAを追い抜き、その後5分してCに抜かれました。次の問いに答えなさい。
(1)3人の速さの比A:B:Cを最も簡単な整数の比で答えなさい。
(2)AがCに抜かれたのはAが出発してから何分後ですか。


(解説と解答)
(1)AがBに抜かれるところまでAは5+10=15分、Bは10分ですから、かかる時間の比はA:B=15:10=3:2 速さの比は2:3です。
BはCに抜かれるところまで出発してから15分、Cは10分ですから、かかる時間の比はB:C=15:10=3:2 速さの比は2:3です。
したがって速さの比はBを6としてA:B:C=4:6:9になります。
(答え)4:6:9

(2)AとCの速さの比は4:9ですから、同じ距離を移動するのにかかる時間の比は4:9です。この差の5が5+5=10分にあたるので、10÷5=2分が1にあたります。
したがってAが出発してからは2×9=18分後
(答え)18分後


(例題7)
AB間をバスが往復しています。バスはABでそれぞれ5分停車して一定の速さで走ります。太郎君がAからBに行こうとしましたが、次のバスまで15分あったので、歩いてBに向かいました。太郎君はAを出発して8分後に乗るはずだったバスとすれ違いました。
そこから何分後に、太郎君はそのバスに追い抜かれますか。


(解説と解答)
グラフを描いてみましょう。

乗るはずだったバスが出発するまで15分ですが、Aで5分停車するので、到着までは15-5=10分です。
太郎君がバスに出会うときまでに歩く距離をバスが10-8=2分で行くことから、同じ距離を移動するのにかかる時間の比は太郎君:バス=4:1です。
バスがAを出発するときに、太郎君は15分歩いていますから、4-1=3が15分にあたるので、太郎君がバスに抜かれるのは出発して15÷3×4=20分後。
問題は出会ってからの時間を尋ねていますので、20-8=12分後
(答え)12分後

速さと比の問題は非常に入試に頻出します。しっかり練習してください。以下の教材もお役立ていただければと思います。

算数5年後期第7回 算数オンライン塾「速さと比(2)」

「映像教材、これでわかる比と速さ」(田中貴)

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速さと比(1)

これまで具体的な速さを用いて旅人算や速さの問題を解いてきましたが、比を使って速さの問題を解くこともできます。実際に入試問題では、比と速さの問題は各校とも必ずといっていいほど出題するテーマですから、まず基本をしっかりマスターしていきましょう。

速さの3公式はすでに覚えていると思います。これは別に3つ覚えずとも

速さ×時間=距離

を1つ覚えておけば、時間を出すときは距離÷速さでいいし、速さを出すときは距離÷時間でいいわけですが、ここで速さと距離、時間と距離は比例することがわかります。

つまり速さを2倍にすれば、動く時間が同じでも距離は2倍になる。

また速さが同じでも動く時間が2倍になれば、距離は2倍になるのです。

一方、同じ距離であるならば、速さと時間は反比例します。

つまり一定の距離を移動するのに、速さが2倍になれば、時間は半分になる。逆に、速さが半分になれば、時間は2倍かかるということになるのです。

これを利用して、速さの問題を比で解く解法を練習していきましょう。


(例題1)
太郎君がAからBまでいく時間と、次郎君がAからBまで行く時間の比は2:3です。太郎君が次郎君よりも分速で20m速い時、次郎君の分速は何mですか。


(解説と解答)
同じ距離を移動するのにかかる時間の比が2:3であるならば、速さの比は3:2になります。
太郎君の速さは次郎君よりも分速20m速いので1が20mですから、次郎君の分速は20×2=40mになります。
(答え)40m


(例題2)
太郎君と次郎君が100m競走をしました。太郎君がゴールしたとき、次郎君はゴールの手前20mのところにいました。
二人が同時にゴールするために太郎君のスタートラインを後ろに下げることにします。(次郎君は100m走ります。)
太郎君のスタートラインは何m下げればよいですか。


(解説)
太郎君が100m走るとき、次郎君は100-20=80m走るので速さの比が100:80=5:4です。
今度は次郎君が100m走るので、太郎君は100÷4×5=125m走ることになるので、スタートラインは
125-100=25m下げることになります。
(答え)25m


(例題3)
太郎君は朝8時に家を出て、分速80mで行くと5分遅刻します。そこで朝7時55分に家を出て分速100mで行ったところ、始業時刻の5分前に着きました。次の問いに答えなさい。
(1)始業時刻は何時何分ですか。
(2)家から学校まで何mですか。


(解説と解答)
(1)分速100mで行くとき、8時に出発すれば、太郎君は始業時刻ちょうどに着くことになります。
速さの比は80:100=4:5ですから、同じ距離を移動するのにかかる時間の比は5:4になります。その差の1が5分ですから、100mで行くと5×4=20分かかるので、8時20分が始業時刻になります。
(答え)8時20分
(2)距離は100×20=2000mです。
(答え)2000m


(例題4)
太郎君は家から学校に向かいましたが、出発して6分後に忘れ物をしたことに気が付き、最初の速さの1.5倍で家にもどり、1分間で忘れ物を探し、最初の2倍の速さで学校に向かったところ、予定した時刻に学校に着きました。これについて次の問いに答えなさい。
(1)太郎君が再び家を出発したのは最初に出発してから何分後ですか。
(2)太郎君は最初の速さで家から学校まで何分かかりますか。


(1)最初の速さの1.5倍にするということは、速さの比は2:3ですから、かかる時間の比は3:2です。忘れ物に気が付くまで6分ですから、引き返すのには6÷3×2=4分かかります。忘れ物を1分で探したので、再び家を出たのは6+4+1=11分後です。
(答え)11分後

(2)再び家を出発してから最初の2倍の速さにしたので、かかる時間の比は2:1になります。その差の1が11分ですから、11×2=22分で、太郎君は最初の速さでは家から学校まで22分かかることになります。
(答え)22分


(例題5)
AからBまでは上り道、BからCまでは下り道になっています。

太郎君は上りの速さは分速40m、下りの速さは分速60mです。
AからBを通ってCまで行くのに40分かかり、CからBを通ってAまで行くのに36分かかりました。
ABの距離は何mですか。


(解説と解答)
ABの方が長いので、行きの方が時間が長くなります。今BCと同じ距離をBからAの方にとり、その地点をDとすると、図のようになります。

このとき、D→B→CとC→B→Dにかかる時間は同じです。したがって40-36=4分はADの上りと下りの差によって生まれます。
40:60=2:3よりかかる時間の比は3:2。その差の1が4分ですからAからDまでは上りで12分かかります。
A→B→Cは40分でA→Dは12分ですから、残りの時間は40-12=28分です。
D→BとB→Cは同じ距離ですから、かかる時間の比は3:2になります。28÷(3+2)×3=16.8分がDからBまで上る時間です。
したがってAからDまでは40×(12+16.8)=1152m
(答え)1152m

ポイントとして、同じ距離を動く場合は、速さの比がa:bであるならばかかる時間の比はb:aになる、ということです。

速さの問題を比で解く場合、同じ距離を動くところ、同じ時間を動くところに着目すると、そこから問題が解けることが多いので、そこに注目してください。

以下のプリントもお役立ていただければと思います。

算数5年後期第6回 算数オンライン塾「速さと比(1)」

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