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私学と公開テスト

私立の中学校に入ると、公開テストを受ける機会は一気に減ります。

まあ、入学前までさんざん受けていたんだから・・・というのは当然のことなのですが、この公開テスト、実際にはなかなか難しい面があります。

というのは、各中学でのシラバスがまったく違う。したがって、いくら試験でシラバスを発表していたとしても、「習っていない」とか「勉強してない」ということがありえるので、学校で公開テストを引き受けない。

当然のことながら、試験は学内だけにとどまる、というのが普通でしょう。

しかし、これはあまり良い傾向ではない、と実は思っているのです。

別に順位や偏差値というものを気にする必要はないが、自分が今、どういう状態にあるのか、というのは知っていた方が良い。

学校の成績ももちろん、大事だけれど、全体の中で自分がどういうことになっているのか、というのに目を向けないのは後から大変忙しい目にあいます。

というのは、高校1年とか2年になってくると、大学受験の模擬試験が始まってくる。これは学校としても受け入れざるをえないので、そこで初めて全体の位置を知る。

その間3年間、浦島太郎状態になってしまうと、もし、大分落ち込んでいるとすれば、相当後からがんばらないといけない、という羽目になるからです。

体力があるから、もちろん、それなりにはなっているのだろうが、本当ならば、ちょくちょく刺激を受けて多少なりとも自分なりにやっとこうか、ぐらいの気持ちにはなった方が良いのではないでしょうか。

中2になると、さらに「勉強しない」という状況は強くなるので、中1の後半ぐらいから、公開テストを自分で受けてみる、というのは悪いことではないでしょう。

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海外の私立校

バブル経済のころ、世界各国に日本の私立校が進出した時期がありました。

これらの学校はすべて日本の文部科学省に認可された学校ですから、日本の学校と同じ卒業資格が与えられます。ヨーロッパやアメリカを中心に広大な敷地と寮を擁し、雰囲気はなかなかしゃれたものでした。

しかし、それから20年余り。存続してがんばっている学校もあれば、残念ながら閉校した学校もあります。

閉校の原因はやはり生徒が集まらなかったこと。

集まらないのはやはり費用の面が大きい。学費、寮費を計算するとだいたい年間350万円~400万円ぐらいになるので、これはおいそれと出せるものではない。

確かに設立当時はバブル期ですから、まあ、勢いもあったのかもしれません。しかしバブル崩壊とともに、生徒を集めることがだんだん難しくなってきた。

もうひとつはやはり中途半端な部分がある、ということでしょうか。

もちろん現地採用の外国人の先生が授業を持つが、しかし、生徒は全部日本人。したがって海外にいても、どうしても日本語が中心になる。寮ですから、そうおいそれと町に出かけていくわけでもないから、案外、外国語ができるようになっていない、という面も否定できない。

海外赴任華やかなりし頃は、受験期になっても日本に戻ってこれない。どこか、日本の学校で預かってくれるところはないか、というニーズは確かにあったのですが、最近は単身赴任が多くなったし、子どもたちが大きくなると現地校にするか、日本に戻るかを選択するケースがほとんどになってきて、海外の私立校はあまり注目されなくなりました。

ただ、これから子どもたちが海外の大学をめざすようになると、また違う役割がこれらの学校にも出てくるのかもしれません。

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計算力と割合

最近は、塾で小数や分数を扱う時期が早くなりました。

だからといって、学校で習う時期は決してそれに合っていない。だから、先に習って先に練習しなければならない。

ゆとりの時期は6年生になってやや難しい分数や小数の計算をしていたので、中学受験の準備をしている子どもたちからすれば「何をいまさら」みたいな感覚だったでしょうが、その分、4年や5年のときに結構苦労していたのです。

で、この小数や分数の計算が今一つであると、割合がよくわからない。そして割合がわからないと、今度は比がわからない、ということになる。つまり、小数や分数の計算はこれらの基礎であって、そこをないがしろにはできないのです。

しかしながら・・・

塾の授業でたっぷり時間をかけて、計算練習をする塾はまずないでしょう。

公文のような塾なら別ですが、大抵はさらっと終わってしまう。そして宿題を出す。家で練習しなさい。

しかし、そこで練習しなければ、あるいは充分納得できていなければ、算数はなかなか伸びていきません。

最近のカリキュラムの進行は速いが、その速さに惑わされて、ついこういう基本的な練習がおろそかになってしまわないように注意しないといけないのです。

しかも、計算練習というのは、やはりやりたくない勉強の代表選手。分数と小数の混合算を20題も解かされたら、大人だって辟易します。

だから上手に、分量を分けて、少しずつ進ませないといけない。この辺は家庭の工夫でかなり差がでてくるところですから、注意してください。もし、充分でなければ、この夏休み、しっかり取り組みましょう。

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