学力を上げるこの一問」カテゴリーアーカイブ

第36回分離に関する問題

■物質を分けるにはいくつか方法があります。

「砂の混ざっている水を、と紙を通ることによって分けることができます。」このように固体と液体のまざった液を、ろ紙に通すころによって分ける操作をろ過といいます。つぎのうちろ過でできるものは何ですか。

ア 食塩水を食塩と水に分ける。
イ 炭酸水を、二酸化炭素と水に分ける 
ウ ロウの浮いた水をロウと水に分ける。

■80℃のお湯に砂糖を溶けるだけ溶かした水溶液を冷やすと、砂糖の結晶ができます。このように温度によって水に溶かすことができる物質の量が変化することを利用して純粋な結晶を取り出す操作を再結晶といいます。次のうち再結晶でできるものはどれですか。

ア 原油から灯油を取り出す。
イ アンモニア水からアンモニアを取り出す。 
ウ ホウ酸水からホウ酸を取り出す。

■ 6年生用の問題です。ろ過は完全に交じり合っていないもの、水溶液になっていないものを分離する方法です。食塩水は完全に食塩が溶けていますので、できません。同様に炭酸水も二酸化炭素がとけてできた水溶液ですから、これも分離できません。ウが正解になります。

■次の再結晶は、温度によって溶ける量が大きく変わるものに対して操作ができます。ホウ酸は温度によって溶ける量が変わりますから、これも答えはウになります。

(平成18年5月22日)

第35回論理に関する問題

■夫婦と娘の3人が次のような会話をしていました。

父「山田さんの息子の良平君がアメリカに留学したそうだ。年はたしか18歳だったな。」
母「違いますよ。あの子は良一君といって、年は19歳よ。」
娘「やだわ、彼は20歳で、名前は良平君とは言わなかったわ。」

さて、後で名前と年齢について3人とも間違ったことをそれぞれ1つずつ言っていることがわかりました。山田さんの息子の正しい名前と年齢を答えなさい。

■最近、流行のパズル問題です。論点は2つ。名前が良平か、良一か。これはお父さんとお母さんで食い違っています。年齢は全員が違うことをいっているので、1つが正しいとすればあとの2人は間違っています。そこで年齢についてお父さんが正しいことをいっていると仮定しましょう。

■ そうするとお母さんと娘はそれぞれ年齢について間違ったことをいっていますから、後は正しくなるので名前は良一君で、娘が良平君だったことを否定していることから、矛盾しません。

■逆に名前が良平君だったとすると、お父さんの年齢に関することばは間違いですが、母と娘は名前でお互いに良平君を否定していますし、主張する年齢も違うことからここで矛盾が生じます。したがって答えは名前が良一君で年齢が18歳が正しいということになるのです。

(平成18年5月15日)

第34回 平面図形に関する問題

■下の図のように直角三角形ABCをBを中心に120度回転させました。このとき図の斜線部の面積を求めなさい。

■この問題は入試でよくお目にかかる問題です。パターン問題といってもいいかもしれません。斜線部の面積を求めるためには全体の面積と引く面積を考えます。

■ 全体の面積は半径20cmのおおぎ形と直角三角形の面積です。一方斜線部を求めるために全体から引く面積は半径16cmのおおぎ形と直角三角形の面積です。直角三角形の面積は同じですから、求める斜線部の面積は20cmのおおぎ形から16cmのおおぎ形を引けばいいことになります。

■したがって20×20×3.14÷3-16×16×3.14÷3=48×3.14=150.72平方センチメートルということになります。

(平成18年5月7日)