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第33回 工業化に関する問題

■1894年日清戦争が起こりました。

日本が明治維新後はじめて外国と戦った戦争ですが、1895年の下関条約で講和がが成立しました。この下関条約で得た賠償金の一部で日本は八幡製鉄所を作りました。日本の産業史の中で、この八幡製鉄所は日本の重化学工業の一歩となったのです。

■工業の進み方としては、まず家内制手工業がスタートになります。その後工場制機械工業まで進んでくるのですが、工場制機械工業も軽工業から重化学工業にかわっていきます。ただ、重化学工業化するためには相当のお金が必要になります。したがって軽工業が進んで、この軽工業でもうかったお金で重工業かするというのが一般的な流れになります。 
 

■その意味では、日清戦争の賠償金で重化学工業化に進むことができたので、かなりスピードアップされていたことがわかります。そこで

■日本は軽工業化の段階でも資本が育つ前にスタートしています。これはどのようにして行われたのでしょうか?

■明治政府は、明治維新後、列強に互していくために軽工業化を急ぎました。ただ、国内に資本が育たなかったので、政府自ら軽工業化を行ったのです。それが富岡製糸場です。1872年富岡製糸場が完成し操業が開始されました。やがてこの工場は民間に払い下げられ、日本の軽工業が展開されることになるのです。

(平成18年4月28日)

第32回 ろうそくに関する問題

■下の図はろうそくの炎を観察してスケッチしたものです。炎を良く見ると3つの部分に分かれていて、真ん中の部分(B)が一番明るいことがわかりました。またAの部分は温度が一番高くなっています。この炎をガスバーナーの炎と比べて見ると、Aの炎は一番温度が高いときの炎に似ていて、Bの炎は空気穴を小さくしているときの炎と同じであることがわかりました。またBのほのおに割り箸をいれたところ、すすがついていました。

これらのことから、Bの炎はAの炎にくらべてなぜ明るいのか、自分の考えを書きなさい。


 
 

■ろうそくはろうが溶けて液体になり芯を上っていきます。そして温度があがり気体となったところで炎の中に入り、Cの炎心部分になります。ここはまだ燃えていません。ろうのガス(気体になったろう)が出ているところです。したがってここに管を差し込むとガスが管を通って外へ出てくるので、ここで炎を近づけると火がつきます。

■Bの部分は内炎と呼ばれている部分で、Aの炎にかこまれているため酸素が十分に供給されません。したがってBの部分は不完全燃焼をおこしており、したがって「すす」がでます。これが高温になってオレンジ色に光るので内炎が一番あかるくなるのです。

■Aの部分は外炎とよばれ十分に酸素が供給されますから、ここは完全燃焼しています。したがって温度が一番高くなるのです。したがって「すす」が光っていて明るくなるというのが正解になります。すすが燃えるという答えを時々見かけますが、これは間違いです。

(平成18年4月27日)

第31回 漢字の読みに関する問題

■次のア~エはそれぞれ共通した漢字をもつ熟語の集まりです。これらを読むとき、音読みでも訓読みでもない特殊な読み方をするものがあります。1から4から1つずつ選んで番号で答えなさい。

  ア 1 恩人 2 万人 3 若人 4 旅人
  イ 1 時折 2 時計 3 臨時 4 時機
  ウ 1 木刀 2 木魚 3 並木 4 木綿 
  エ 1 読経 2 読点 3 読本 4 読破
 

■ 漢字の読みは子どもたちが得意なものの一つですが、実際にこういう問題になると不安になるでしょう。ひとつずつ読んでいきましょう。

 ア 1 おんじん 2 ばんにん 3 わこうど 4 たびびと
  イ 1 ときおり 2 とけい 3 りんじ 4 じき
  ウ 1 ぼくとう 2 もくぎょ 3 なみき 4 もめん
  エ 1 どきょう 2 とうてん 3 どくほん 4 どくは
 

■ということですからアは3 イは2 ウは4 エは1ということになります。何が音読みで何が訓読みなのか、しっかり区別がついていないとむずかしいかもしれませんね。

(平成18年4月26日)