学力を上げるこの一問」カテゴリーアーカイブ

第18回 虫食い算に関する問題

■次の□にあてはまる数字を答えなさい。

■いわゆる虫食い算です。最近は脳年齢がブームなので、これら虫食い算もずいぶんパズルなどで使われるようになりました。

■一番上、右端の数字は2になるでしょう。次の掛け算の1の位が4ですから一番上の左から2番目の数字は4になります。そうすると○42×3が一段目の掛け算、○42×6が2段目の掛け算ということになります。

■2段目の掛け算で千の位が4になるということは○42→742ではないかということになります。確かにこれですべての数字がわかりますが、○42→842の可能性もあります。しかしこれは確かめてみると2段目の計算で千の位が5になることになります。したがってこれは条件にあてはまりません。

■答えは1番上の段左から742 3段目左から22 4段目左から452 5段目左から674とあてはまります。虫食い算は頭の体操にも役立ちますから、お父さんもたまには挑戦してみてください。

(平成18年4月13日)

第17回 世界に関する問題

■次の条件にあてはまる国を答えなさい。
(1)日露戦争のとき、日本とロシアの仲裁をした国
(2)日本にキリスト教を伝えた国
(3)鎖国中に日本に最初に貿易を求めてきた国
(4)ロシアの南下に対して、日本と同盟を結んだ国
(5)第一次世界大戦の講和会議があった国。

■今週は歴史と世界の関係なので、答えられるのは6年生ぐらいに限られてしまいますね。実はお父さん、お母さんにも考えてほしい問題なのです。「え、っとなんだっけ。」思い出す訓練も大事だそうです。

■最近、私も物忘れがひどくなりました。だいたい、ものの名前が思い出せない。「ほら、あれ。」何と多いことか。また何かを取りに来て「はて、何を取りにきたんだっけ。」と忘れてしまうこともしょちゅう。ですから、頭は使わなければなりません。

■(1)アメリカ  日露戦争の終結条約はポーツマス条約で、これはニューハンプシャー州のポーツマスで締結されました。セオドア・ルーズベルト大統領の仲介で行われましたので、この答えはアメリカになります。(2)スペイン 日本に最初にキリスト教を伝えたのはフランシスコ・ザビエル。1549年、ザビエルは薩摩に上陸。彼はスペイン生まれです。(3)ロシア 18世紀中ごろからロシア帝国はたびたび日本との接触を試みていました。1792年ロシア使節ラクスマンが根室に漂流漁民を届けると同時に通商交渉を求めたが断れられました。 (4)イギリス1902年日英同盟のことです。ロシアは冬の間凍らない港を求めて南下政策をとっていました。 (5)フランス バリ講和会議のことですから、これはフランスになるでしょう。

■ 歴史も世界地理も、知識を覚える以外に道がありません。もちろん知識がなければ、考えられない部分もたくさんあるわけです。ですから、問題はどうやって知識を覚えるかということになるわけですが、私も毎年歴史を教えていて細かいことはずいぶん忘れます。だからそのたびに思い出す作業をしなければなりません。つまりは思い出す機会をなるべく多く作ることで、知識は自分のものになるわけです。

■子どもたちが歴史を習い始めたら、いろいろな質問をしてあげると良いでしょう。そして思い出す機会を多くしてあげることです。そうすると知識は定着してくると思います。

(平成18年4月12日)

第16回 経度に関する問題

■地球はほぼ球体なので、1日を24時間、円の1周が360度と考えて経度が作られています。下の図を見てください。

■イギリスの旧グリニッヂ天文台を0度にしてそこから東回りに180度を東経、西回りに180度を西経としています。地球は西から東に回っていますから、東側の方が先に次の日になるので、そこに時差が生まれます。時間は太陽が真南にくる時間を正午として、次の正午までを24時間と考えます。ただ、そのままにしておくといろいろな時刻帯が出てくるので標準時を定めます。

■日本は東経135度の旧明石天文台の位置で太陽が真南に来たときを標準時としています。したがってイギリスとの経度差は135度あるわけです。360度で24時間ですから、360÷24=15度となりますから経度が15度違うと1時間の時差が生まれます。135÷15=9時間ですからイギリスとの時差は9時間になります。今、4月16日午前10時とすればイギリスは4月16日午前1時(真夜中)ということになるのです。

■では問題です。西経105度が4月16日午後4時のとき、日本は何月何日何時でしょうか。

■ 西経105度はグリニッジから日本と反対方向に行きます。したがって105÷15=7時間の時差があります。イギリスとは9時間でしたから合計16時間の時差です。4月16日16時に16時間たしますから4月16日32時。32-24=8ですから答えは4月17日午前8時になるわけです。

■ちなみに今は原子時計で時間を刻んでいるので天文台で時間を調整するということはありません。

(平成18年4月11日)