それでも母親講座」カテゴリーアーカイブ

第65回 予習する方がいいに決まっているが・・・

    5年生は秋にひとつの山がきます。
    算数にしても、理科にしても、なかなかテーマが難しくなる。
    今、私の教室では予習をしていますが、その予習のクラスを予習してくる子どもたちがほとんどです。
    しかし、多くの塾は復習型を標榜します。予習させないために、たくさんの宿題を出すところもある。なぜ塾は予習を否定しがちなのか。
    (1)授業がやりにくい
    ベテランの先生なら、まあ、いろいろ対応があるでしょうが、初めて勉強する子と予習してきた子では当然違いがある。予習してきた子は
    「それ、知ってる」
    などという顔をするし、発言もするでしょう。そうなると、よくわかっていない子にはもっとていねいに教えていかなければいけないが、予習してきた子は「もう、わかったから次に行こうよ」という顔になる。だからやりにくい。まだ、全員が一線に揃っていた方がやりやすいというわけですね。
    しかし、よく考えてみると、この論理は少しおかしい。わかる子が増えた方がいいのに、それに逆行している面があるわけです。
    (2)保護者の負担をなくす
    予習型にすると、当然、保護者の負担が増えます。わからないことが多くなると、勢いお父さん、お母さんに「教えて!」ということになる。せっかく塾代も払っているのに、なぜ私が教えなければいけないの!と言われたくない塾は、予習を制限することになるのです。
    予習と復習、どちらが大事と言えば復習です。一度習ったことを、しっかり身につける、この優先順位の方が高いでしょう。しかしわかるためには、予習をしておいた方がいい。例えば、予習シリーズのようにカリキュラムがはっきりしていて、テキストも明確にあるのだったら、予習をした方が後の勉強が楽になるに決まっているのです。
    そこで、復習型の塾は、それを徹底するために、カリキュラムを明らかにしない。テーマはわかっているが、やや漠然としている。授業が始まって、こういう内容だとわかる。そうなると、そこでわかる子が有利になる。そこでわからない子は、厳しくなるのです。
    私はカリキュラムは公開されるべきだし、できれば予習教材がある方がいろいろな勉強法ができるので、より柔軟だと思うのです。確かに保護者の方に負担があるというのはわかります。ただ、そういう過程もないと、最終的に自分で勉強するようにはならないし、むしろ塾に通う部分を家庭学習に回す方が健全ではなかろうかと思うのです。
    「塾でやらせますから、とにかく塾に来させてください。」
    という先生が多くなりました。ただ子どもが自分で理解するということが勉強の本質であるとすると、この方法に私は違和感を感じるのですが。

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第64回 秋の学習法を考える

    秋の学習法については、いろいろお話してきたことが参考になると思います。
    さて、具体的な方法はどうすべきでしょうか。
    まず塾の後半のスケジュールを確認しましょう。授業が変わるところも多いと思います。学校別対策の授業を行うところも増えますし、実際に通塾日が多くなるでしょう。通塾日が多くなるということは、より一層家庭学習の時間が減るということでもあります。したがって、より復習を効率化しなければならない。それに過去問を進めて行かなければならないし、暗記もやる必要がある。
    だから、しっかり日程と学習すべきテーマを絞り込んでおく必要があります。これは模擬試験の結果によって変更されなければなりません。実際に子どもたちの状況によって、やり直さなければいけないこともあるし、優先すべき順序が変わることもある。
    それを適宜、どうチェックするかという意味でいえば、模擬試験の日程もスケジュール化しておく必要はあります。
    どの試験でチェックして、どう変えていくか。9月から5ヶ月間。12月まで毎月少なくとも1回は模擬試験を受験して、その状態をチェックする。9月と10月は算数と国語を重点的にし、11月と12月は理科社会に重点を置く、など、方針をしっかり決めておくことも大事です。それぞれの模擬試験での目標点数も決めておいてもいいですね。こういうイメージで合格していけばいい、というようなシナリオを考えることは大事なことです。
    お盆休みですが、子どもたちの勉強をみる一方で、秋の学習について考えを進めてください。

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第63回 サービスの良い塾?

    塾もいろいろで、それこそ毎日のように塾に呼んで授業をやってくれるところもあります。大変サービスの良い塾ではあるのですが、成績が伸びるとは限りません。
    なぜか?
    毎日のように情報を与えられても、自分で咀嚼する、理解するという時間がなければ本当に力がつかないからです。
    どんな問題でも、自分でわかったと思うことが大事。確かに授業を聞けば、なるほどということはあるでしょう。ただ、それが本当にわかったのか、わかった気になっているだけなのか、自分の机の上で確かめていく必要がある。似たような問題を解いてみて、本当にできるかどうか、試してみる必要があるわけですが、その余裕もなく、ただ情報だけが与えられても、洪水に身をさらしているだけで、自分の力にはならないのです。
    私はそういう意味でサービスの悪い塾の方が良いと思うのです。それが、学習の本質をついている。
    そしてここが大事なところですが、中学に進めば自分で解決しなければいけないことがたくさん出てくる。私立中学では、中学生でも高校のカリキュラムなんかを突然やります。中1でも平然と高1の化学の基本を教えてしまう。となると、これは中学校の参考書を見てもわからない。だから、高校の問題集や参考書を見なければなりません。当然、難しい。だから一生懸命考える、自分で納得するという過程が必要で、それを経験させるために私立はわざとそういうことをするわけですが、サービスの良い塾で育った子ども達はこれに対応できない。お母さんもあわてて塾を探すが、残念ながらそういう塾は存在しない。だから、結局、自分で解決せざるを得ないのです。
    毎日のように塾に行く必要はありません。それはむしろ危険なことだと思った方がいいでしょう。じっくり自分の机の上で、受け取った情報をしっかり理解する時間がなければ、いずれにしても力はつかないのだと思ってください。

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