それでも母親講座」カテゴリーアーカイブ

第71回 家ではできるのに・・・・

    模擬試験や組み分けテスト。
    帰ってきた答案をやり直してみると、家ではスラスラというお子さんは多いのです。
    「なんだ、簡単じゃないか」
    とか。
    「ここが違ったんだ。なんだ、じゃあ、できた。」
    とか。
    その通りなんですが、試験で出来ないと意味がないのです。入試でできなければいけないわけだから。
    で、これはなぜ?と思われる方が多いでしょう。
    簡単な話、家のようにリラックスして受けているわけではないからです。小学校6年生ですから、まだまだ心理的に影響を受ける要素はかなり大きくなります。しかも、まだまだ自信があるわけでも、精神的に強いわけでもありません。
    「あがったの?」
    と聞けば、
    「全然!」
    と答える子が多いでしょう。しかし、家のようにリラックスしてやれたか?といえばそうではないのです。
    で、これに打ち勝つ方法は自信をつけるしかない、ということなのです。冷静に試験に向かうかまえといってもいいかもしれません。
    例えば、女の子で、10月、11月と進むにつれて、ミスが極端に減る子がいます。
    「本当に間違えなくなったねえ」
    とこちらが感心するほど。まあ、間違いなく合格します。では、どうしてそうなったかといえば、ミスを減らす方法を見つけて、得点をとるコツを体得したからです。
    ミスには原因があり、心理的な部分も関わる。
    「なぜ、ミスをするんだろう」
    と総括してみれば、問題を落ち着いて読んでない、条件がわかっていなかった等々あるわけで、それを冷静に考えて実行していくうちに、自分なりに最後まで落ち着いてできるかまえみたいなものが出てくるのです。
    「できなかったらどうしよう」
    これも心理的には影響します。できなくなって命をとられるわけではない。そんなことはわかっていても、やはりお父さん、お母さんががっかりするし、と子どもたちは健気です。
    しかし、そんなことを気にしないで、問題に集中できるようになれば、やはり冷静に試験に向かえるでしょう。
    これを人は良く間違える。自信を培うために量をやらなければいけないと。

    量ではなくて質なのです。

    考えた練習といってもいいかもしれない。自分のどこを変えなければいけないか、という問題認識があって、それを変える練習をする、ここにポイントがあります。

    3ヶ月で2000題の問題を解けば、自信ができるわけではないのです。もちろんそんなのは不可能でしょう。だから考える勉強をしないといけない。
    こういう入試傾向で、こういう問題がでて、自分はこういうミスをして、という問題認識があって、それをどう変えるのか?そこにポイントが絞れた勉強をしていれば、時間をかけなくてもできるようになるし、それこそ「間違えなく」なります。
    日本の練習や受験勉強というのは、どうも根性論が先にくるのが、私は好きではない。練習するのは当然ですが、その練習が効率よく鍛えていくものであるのかどうか、もっと考えてやらないといけないのに、と思います。指導者がわかっていない場合もあるでしょうね。
    だから私はお父さん、お母さんにも手伝ってほしいと思っているのです。家庭中心の中学受験はまだ精神的に幼い子どもたちにとっては必要なことなのです。
    子どもに安心して問題を解かせるには、自信を持たせるにはどうするか。子どもとコミュニケーションをしながら、どういう練習をするか、相談しては練習。そして試験などの結果をみながら、また相談して練習する。
    4ヶ月は短いですが、こういう手はずを積んでいけば、その短い期間でも驚くほど力は変わってくるのです。
    まずは問題認識から始めましょう。

    (1)第一志望の入試傾向はなに?
    (2)ミスをする原因はなに?
    (3)算数で、今最も優先すべき課題はなに?

    この3つについて、お子さんとお話をしてみてください。

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第70回 併願校の考え方(2)

    まず第二志望について
    (1)第一志望に比べれば実力相応校であること。
    (2)入学後の生活に本人が憧れを持てること。
    (3)入試傾向ができれば第一志望と似ていること。
    というのが要件でしょう。
    滑り止めについては
    (1)特に学校別対策をしなくても合格できること。
    (2)日程的になるべく早く合格が決まること。
    (3)何か子どもが楽しみにできる要素が学校生活の中にあること。
    ということになるでしょうか。
    基本的に学校別対策は第一志望と第二志望に限られると思います。2校に絞ったとしても、傾向が違えばやることは自然と増える。だからなるべくならば、第一志望と第二志望については入試傾向が似ていることが望ましい。第一志望に記述が出るなら、第二志望も記述が出る学校を選んだほうが、対策は容易になるはずです。
    で、第二志望は案外決まりやすいのですが、滑り止めがなかなか決まらない。
    というのは、やはり名前に影響されるからでしょう。そこにいくくらいなら、という感覚があるのであれば、むしろ高校受験を前提にした方がいいかもしれません。ただ、私はよくこんなお話をします。
    「偏差値が高くて悪い学校があり、偏差値が低いが良い学校がある」
    何が悪いかといえば、子どもに合うか合わないかという意味です。偏差値が高くても、お子さんの性格に合わない学校はいい学校とはいえない。むしろ、低くても環境がのびのびしていたり、いろいろな活動が盛んだったりということがあるわけで、それが子どもの力を引き出す環境にはなり得るのです。
    滑り止めは、対策をしなくても合格するレベルであってほしい。だから、逆に何かに目をつぶる必要はあるわけです。しかし、私はいろいろな学校を訪ねていますが、今の私立はどこもしっかり努力をしている。教育の質を上げることも、環境を良くすることも、本当に力をいれています。だから、見るべきものはある。それを単に名前だけ見て判断してしまうのは危険があります。
    まだ、今のうちは冷静に見ることができる。試験に落ちて、あわててこれから試験をやる学校を探すなどということのないように、プランニングは今のうちに考えておかなければなりません。その意味で滑り止めは「親がしっかり決める」必要があります。
    「あなたは第一志望ど第二志望のことだけ考えなさい。滑り止めはお母さんに任せない」
    が良いのではないでしょうか。

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第69回 併願校の考え方(1)

    第一志望はすでに決まっている方が多いと思いますが、併願校についてはこれからという方も多いと思います。
    第二志望というのは、第一志望は難しいとしても第二志望には入りたいという意味で、実力相応校を選ばれるのが賢明でしょう。たまに第一志望、第二志望ともなかなか難しいという方がいらっしゃいます。だめなら高校受験と決めておられるのならもちろん、かまいませんが、やはり何とか私立へという戦略であるならば、これはあまり感心しない。
    第一志望は子どもたちの勉強をひっぱるエンジンでもあります。ここに入れたらいい、という意味で夢でもあり、目標でもある。ただ、これまでの傾向で見ればやはり高望みになりやすい。倍率も3倍から5倍ぐらいありますから、当然、不合格の可能性が高い。その意味で第二志望は実質的な実力相応校である必要がある。
    そしてあとは滑り止めです。滑り止めには2つの要素があり、ひとつはもちろん滑り止め。もし第一志望、第二志望がだめだった場合、ここに行こうというもの。もうひとつは入試の流れの中で勢いをつけるという役割があります。
    したがって滑り止めはなるべく早い方がいい。小学生ですから、やはり入試本番は緊張する。まず行くところができた、という心理状態の方が力を出すことはできるでしょう。千葉や埼玉の学校に通える地域であるならば、滑り止めはすでにそこで決まっているといいですね。2月は本当に受けたいところだけを受けられる。
    前に帰国の女の子がいて、12月に第二志望の合格が決まりました。だからあとは2月の第一志望1校だけ。だから本当に的が絞れていたし、なかなか本人の力からすると大変かなあと思っていた学校に合格していきましたね。だから理想は2月前に滑り止めが決まっていることが望ましい。
    しかし、神奈川の皆さんはまずムリでしょう。千葉や埼玉へ東京を越えて通うことはできませんからね。
    千葉、埼玉を使えないということになれば、必然2月1日か、2月2日になるでしょう。
    この場合2月1日が第一志望であることが多いので、2月2日が滑り止めということになります。

    ながれとしては第一志望→滑り止め→第二志望

    というのがいい。第一志望が残念であっても、滑り止めで止まったから、さあ、第二志望へ。というのはいい流れですね。

    ところが、そういかない場合も多い。2日第一志望がある方も多いでしょう。そうなると2月1日はやはり下げる必要があるわけです。ところがこれが下がらない。
    1日は受けたい学校が多いですからね。
    ここでみなさん悩むわけです。しかし結果として、滑り止めが後ろにくると、2日続けて失敗しているので、滑り止めに入らないという事態が起こりやすくなるのです。
    そこで、どう考えていけばいいのか、次回は併願校選択の要件を整理してみましょう。

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