学校別対策の要諦」カテゴリーアーカイブ

記述対策(3)

ようやく文章を書けるようになって、実際に子どもたちの答案を読んでみると、何をいっているのか、よくわからん、という文章に良く出会います。

で、なぜわかりにくくなっているかというと、無駄に文が長いことが多いのです。句点がなかなか現れない。だから、結局一番言いたいことがわかりにくくなるのです。これは社会や理科でも同じ傾向になりやすい。だから、これは一貫して短文を積み重ねるように練習させます。

「一つの文はひとつのことを言えば良い」

と、繰り返し指導します。

「彼は母親がどこにいったのかわからなかったので、何をしていいか、判断に困ったのだが、それでも父親がどこかにいるかもしれないと考え直し、父を捜した。」

という文は句点1個でできています。これを全部、短文に分けます。

彼は母親がどこにいったのか、わからなかった。何をしていいか、判断に困った。それでも父親がどこかにいるかもしれないと考え直した。そこで父を探した。

言っていることはまったく同じですが、しかし、わかりやすくはなったでしょう。読む上でもシンプルな方がわかりやすい。そして、ここが大事なことですが、答案は読んでもらわないといけない、のです。

採点の先生が読みやすいように書いておくのは、これはひとつの方法です。だから、長い文はやめる。なるべく短く短文を重ねていきます。

これにはもうひとつメリットがあります。長い分を書くと字数制限でひっかかってしまうが、切って行けば、ある程度のところでまとめられるのです。とはいえ、これもやはり練習が必要です。で、この形にすることはお父さん、お母さんでもチェックが可能でしょうから、ぜひ見てあげてください。

短い文が積み重なってくると、子どもたちも文が書きやすくなる分、論旨が明確になってくるはずです。
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記述対策(2)

記述の答えを書くにあたって、まず考えなければいけないのは「答えを一言でいうと?」という点です。

ところが50字以内で答えなさい、とか100字以内で答えなさい、と設問にあると、「たくさん書かなきゃいけないんだ。そんなに思いつかない」と思ってしまいがちです。しかし、記述の答えはメッセージです。こうだ、と主張するものがないと答えにならない。

そのときの登場人物の心情を答えるなら「~という気持ち。」とまとめられるだろうし、その行動をとった理由を聞かれたら「~だから。」とまとめられるでしょう。

そして普通の文章と違って記述の答えはまずこのポイントから書き始める、ということにあります。一般に50字以内ということになれば、だいたい7割は使って書きたい、できれば8割ぐらいにはしたい、という気持ちは働きますが、しかし、その差は書いてみないとわかりません。実際にはまず「一言でいうと」で考えたものを書いてしまうと結構字数が埋まってしまうことが多いのです。

だから、まず「一言でいうと」を考えてしまうことです。そしてそれを書いてしまう。それでも字数が足りない、ということになれば、あと何かあるかなあ、ということで考える。考えて思いつけばさらにそれを書くのですが、前後関係がつながらないこともあるかもしれません。でも前は消さない。これは接続詞で何とでもなる。

「あるいは」と書いてもいいし、「また」と書いてもいいかもしれませんが、いずれにしても最初に思ったことが一番のポイントであるから、それを最初に書くのでいいのです。

このことは時間のメリットもあります。というのは、書いているうちに時間切れを起こすこともあるわけですが、一番最初に一番言いたいことを言ってしまえば、少なくとも自分が言いたいポイントは含まれたことになるから、部分点があり得ることになるでしょう。

大事なことは、うまくまとめるということではなく、まず何を答えとして採点の先生に伝えるか、を考えることにあります。ただし・・・。

あくまで問題に答える、ということが必要であって、その条件を外してしまうといくら書いてもまったく点数はもらえません。

何を聞かれているのかを確認し、「それを一言でいうと」を考えて、あとはすぐ答えを書き始める、という段取りで練習を進めていきましょう。

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記述対策(1)

学校別対策にはいくつか、ポイントがありますが、まず最初に手を付けなければいけないのが記述対策です。

記述対策は国語の問題と思われているかもしれませんが、実は理科や社会にも記述の問題があります。そして対策として難しいのはむしろこちらの方かもしれません。

ただ、先にやるべきはやはり国語でしょう。というのは、まず文章を書く、ということから練習を始めなければいけないので、それには国語の方がやりやすいのです。

記述というのは、自分のことばで説明する問題のことです。本文中のことばを抜き出したり、本文中のことばを使って書くのと違い、自分の考えを文章にする必要があります。したがって子どもたちは書きなれていない場合、あまりこの形式の問題をやりたがりません。

答えを選択したり、本文中のことばを抜き出したりする問題はまだとっつきやすいのですが、記述の問題はまず「面倒だ」という意識が先に立つので、抜かしがちになるのです。

本当は記述の問題の方が部分点の得点が望めるので、選択式や書き抜きの問題に比べると失点しにくい部分があるのですが、最初はなかなか手をつけてくれません。

「どうしてやらなかったの?」

と聞くと。

「わからなかった」

という答えがかえってきますが、本当はそうではありません。面倒なのです。だから、最初のうちはその面倒だ、という気持ちを取り除く必要があります。

なぜ面倒かといえば、何を書かないといけないか考えるのと、どう書くかを考えるのと両方やらなければいけないからです。

なので、後半のどう書くかということの負担を減らしていけばいいのです。答えは何か、を書くのは選択の問題でも考えなければなりませんが、アと答えるか、文章で答えるかでは負担が違います。だから、その負担感を減らしていけばいいのです。

そのためには、「上手に書く」と思うことを放棄することです。思ったことを文字にする。

つまり自分の答えがこうだ、と思ったとき、それはそのまま文字にさせる、ということになります。

太郎君が悲しいと思った、のなら、その通り「太郎君は悲しかった。」と書けばいいのです。で、その後にどうして悲しいと思ったのかを加えればいい。

「太郎君は、悲しかった。山田君がいなくなったからだ。」

これでひとつの答えが完成します。問題によって、そう簡単にいかないこともありますが。いずれにしても文章を書いてくれないと、その中身を修正することはできません。

したがって、まず文章にしてもらうことが大事なのです。

ですから、最初のうちは字数の制限というものを考えません。50字以内で、とか200字以上で、とか問題にはいろいろ条件がつきますが、最初は無視。

字数の制限も書けるようにならないと調整できないのです。だから、とにかく書いてもらう。そしてまずは書いたら○にします。

子どもも書けば○ということなると、そう負担感がなく文章を書き始めます。まずはこの段階にいくまでが大変な子どももいるので、志望校に記述の問題が出題されているとわかったら、早速対策を始めてください。

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